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JPY
Abstract
症例は60 歳台,女性。狭心症疑いでの造影CT にて膵頭部領域に腫瘤を指摘され,当院に紹介となった。造影CT にて肝十二指腸間膜内に造影効果のない境界明瞭な40 mm 大の腫瘤を認め,内部には脂肪成分と石灰化を含む充実成分を認めた。画像診断にて成熟囊胞奇形腫疑いと診断し外科的切除の方針とした。開腹すると腫瘤は肝十二指腸間膜内に認め,膵頭部・総肝動脈・胃十二指腸動脈・門脈・総胆管との癒着を認めたが剝離可能であり,合併切除なく腫瘤を摘出した。病理診断にて囊胞内に重層扁平上皮,脂腺,毛髪,中枢神経組織,膵組織を認め,成熟囊胞奇形腫と診断された。退院後に良性総胆管狭窄を認めたが,一時的なプラスチックステント留置にて改善した。現在は2 年10 か月無再発生存中である。肝十二指腸間膜に発生した成熟奇形腫はまれである。いくつかの報告では総胆管,門脈,動脈に接し,合併切除が施行されている。本症例は合併切除することなく比較的安全に根治切除し得た。
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/content/article/0385-0684/47130/2239