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下腸間膜静脈‒左卵巣静脈シャントを有する直腸癌に対して腹腔鏡下ハルトマン手術を行った1 例
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JPY
Abstract
症例は77 歳,女性。血便の精査で下部直腸癌と診断された。cT3N2aM0,cStage Ⅲb の診断で手術の方針となった。術前腹部造影CT 検査で下腸間膜静脈と左卵巣静脈のシャントを認めた。腹腔鏡下ハルトマン手術を行い,左卵巣静脈からS 状結腸間膜内の下腸間膜静脈に流入するシャントを認め切離した。手術時間253 分,出血量は140 g であった。術後肝機能障害は認めず,術後36 日目で転院となった。門脈‒大循環シャントの原因は門脈圧亢進によるもの,先天性,腹部手術の癒着によるものがある。本症例では肝硬変は認めず,上腸間膜動脈によって左腎静脈の還流が阻害され,うっ滞が生じ,左卵巣静脈が拡張・蛇行し,卵巣摘出後の癒着が原因となり,下腸間膜静脈とシャントを形成した可能性がある。術前検査で静脈系の拡張や蛇行を認める場合は,本症例のようなシャントがあることを念頭に置き,手術に望むことが重要である。
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/content/article/0385-0684/48020/282