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大腸癌治癒切除後の予後予測マーカーとしての免疫関連因子
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JPY
Abstract
背景: CD3 およびCD8 陽性T 細胞の腫瘍浸潤は,結腸直腸癌(CRC)患者の良好な予後予測マーカーとして報告されてきた。CRC におけるCD4 およびFOXP3 陽性T 細胞の腫瘍内浸潤の予後に与える意義を明らかにする。方法: 治癒切除を受けた342 人のCRC 患者の組織標本から,CD3,CD8,CD4 およびFOXP3 陽性T 細胞を免疫染色(IHC)し,1 mm2当たりの腫瘍内浸潤細胞数を定量化した。マイクロサテライト不安定性(MSI)も322 検体で評価し,臨床病理学的因子および生存率を解析した。結果: CD3,CD4 およびFOXP3 陽性T 細胞の高浸潤群は,無再発生存率(RFS)の改善と関連した。CD8,CD4 およびFOXP3 陽性T 細胞の高浸潤群は,疾患特異的生存率(DSS)の改善と関連した。深達度,脈管浸潤およびCD4 陽性T 細胞密度はDSS の独立した予後因子であった。CD4 およびFOXP3 陽性T 細胞浸潤は,CD3 およびCD8 陽性T 細胞浸潤とは対照的に高頻度マイクロサテライト不安定群と関連を認めなかった。結論: 腫瘍内CD4 陽性T 細胞浸潤とFOXP3 陽性T 細胞浸潤は,他の臨床病理学的因子と比較して強力な予後因子であった。これらの結果は,CRC の新しい予後予測マーカーとして治療戦略の確立の一助となる可能性がある。
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/content/article/0385-0684/48030/325