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胃癌におけるtopo Ⅰ-pS10 発現のイリノテカン効果予測バイオマーカーとしての有用性
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JPY
Abstract
背景: 胃癌治療においてイリノテカンはよく用いられるが,現在のところ効果を予測するバイオマーカーは存在しない。イリノテカン耐性機構には投与後のtopoisomerase Ⅰ(topo Ⅰ)分解がかかわっていることがわかっている。われわれは,このtopo Ⅰ分解の指標となるリン酸化topo Ⅰ-S10(topo Ⅰ-pS10)抗体を作製した。目的: 免疫組織化学染色法によるtopo Ⅰ-pS10 核内発現の胃癌におけるイリノテカン効果予測としての有用性を検討する。方法: まず,topo Ⅰ-pS10 抗体を用いた免疫組織化学染色法の条件検討を行った。続いて,topo Ⅰ-pS10 発現とイリノテカン効果を比較するために,胃癌臨床検体を用いた二つのパートの試験を行った。試験パートとしてSDI 法によりイリノテカン感受性が予測された₇₉ 例の胃癌検体を用い,免疫組織化学染色法にてtopo Ⅰ-pS10 の発現を検討した。検証パートとして実際に二次治療以降でイリノテカンが使用された27 例の胃癌検体を用いた。結果: topo Ⅰ-pS10 発現は核に認めた。各種条件検討の結果,topo Ⅰ-pS10 免疫染色条件は抗原賦活85℃,抗体濃度を1:100 と定めた。試験パートではROC 曲線を作成し,カットオフ値を核染色陽性細胞率35% とした。79 例中63 例がtopo Ⅰ-pS10 陽性であった。イリノテカンのSDI の結果と比べると感度は76.6% であり,陽性的中率は92.5% であった。すなわちtopo Ⅰ-pS10 陽性症例では,イリノテカンに耐性であることを示した。検証パートでは,感度82.4%,陽性的中率は82.4% であった。結論: topo Ⅰ-pS10 発現はイリノテカン効果と相関が認められ,イリノテカン効果を予測するバイオマーカーとなり得ることが示唆された。
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