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小細胞肺癌におけるQOL 維持への取り組み―脳転移・骨転移治療の最前線
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JPY
Abstract
小細胞肺癌は増殖速度が速く,比較的早期に多臓器に転移を起こし得る。特に脳転移と骨転移は生じる頻度が高く,進行すると生活の質(quality of life: QOL)を著しく低下させるため,脳転移・骨転移の管理を適切に行うことが重要である。限局型小細胞肺癌の化学放射線治療後,治療効果が良好な場合には脳転移の再発を予防するための予防的全脳照射(prophylacticcranial irradiation: PCI)が標準治療である。小細胞肺癌の脳転移では,単発であったとしても早期に多発の脳転移を来す可能性が高いために全脳照射(whole brain radiation therapy: WBRT)を行うことがある。しかしながら,PCI およびWBRT は晩期の有害事象として神経認知障害のリスクがあり,QOL 低下の可能性がある。限局型小細胞肺癌に関してはPCI を行わない場合,magnetic resonance imaging(MRI)による定期的なフォローアップを行い,脳転移出現時に定位照射(stereotactic radiosurgery: SRS)もしくはWBRT を行うことが代替案となる。小細胞肺癌の脳転移においても一律にWBRT を選択するのではなく,症例に応じてSRS を行う選択肢もある。骨転移は疼痛,病的骨折,脊髄圧迫や高カルシウム血症などの原因となり,放射線治療や外科的治療が必要となる骨関連有害事象(skeletal‒related event: SRE)を来すリスクがある。SRE はQOL を著しく低下させるために適切かつ迅速な対処が求められる。骨転移の治療としては,鎮痛薬,放射線治療,外科的治療,骨修飾薬(bone modifying agent: BMA)などがあるが,いずれの治療も症例に応じて適切に選択することが肝心である。脳転移・骨転移ともに局所の制御を適切に行うことがQOL 維持に重要であり,集学的アプローチが必要となる。
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/content/article/0385-0684/48040/486