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臍転移・腹膜播種を伴ったDe Novo Stage Ⅳ乳癌の1 例
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JPY
Abstract
症例は48 歳,女性。受診時,右乳房A 区域に30 mm 大の硬い腫瘤を触知し,臍部に10 mm 程度の硬い腫瘤を認めた。乳房腫瘤の組織診はinvasive ductal carcinoma であった。PETCT検査では右乳房に集積を認めた他に,臍転移・腹膜播種の疑い,子宮体部腫瘤,左卵巣癌疑いの所見を得た。浸潤性乳管癌の転移巣としては非典型であり,婦人科癌合併による腹膜播種の可能性を否定できないため,臍腫瘤切除,審査腹腔鏡検査を行った。審査腹腔鏡の結果,子宮体部および左卵巣に原発性癌を疑う所見を認めず,左卵巣周囲の腹膜に播種を疑う白色結節性病変を認めた。臍腫瘤,左卵巣周囲結節の組織像および免疫染色結果はともに乳癌原発巣と類似の腺腔構造を呈し,左卵巣周囲結節はER 陽性,GATA3 陽性,PAX8 陰性であり,乳癌由来の臍転移・腹膜播種の診断に至った。内臓悪性腫瘍による臍転移はSister Mary Josephʼs nodule と呼ばれ,腹膜播種を合併していることが多く,臍部背側の腹膜播種病変の浸潤性転移により起こることが多いとされている。本症例では臍標本の組織診で腹膜側に播種病変が認められなかったため,腹膜播種からの浸潤により形成された臍転移ではないと考えられた。
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