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肺癌術後多発脳転移に対してオシメルチニブが奏効し長期生存した高齢者腺癌の1 例
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JPY
Abstract
症例は85 歳,男性。78 歳時に右肺腺癌に対し,右上葉切除+ND2a を施行,pT1aN0M0,Stage ⅠA1 epidermal growth factor receptor(EGFR)陽性であった。術後2 年で縦隔リンパ節転移を認め,縦隔に放射線治療を施行した。照射後の放射線肺臓炎を危惧しEGFRtyrosinekinase inhibitor(TKI)ではなく,細胞傷害性抗癌薬治療を先行した。9 か月後に両側肺内と肋骨に転移を認めたため,gefitinib(第一世代TKI)に変更し奏効が得られた。しかし1 年9 か月後左肺門部リンパ節と肺内に転移を認めた。このため次の細胞傷害性抗癌薬を施行した。しかし4 か月後に腫瘍内出血を伴う多発脳転移を認め急激にperformance status(PS)が低下した。このため侵襲の伴う再生検は困難と判断し,liquid biopsy 検査(LB)を施行した。結果はT790M 遺伝子変異(T790M)陽性で,osimertinib(第三世代TKI)を投与した。脳転移は縮小しPSの改善を認め独歩で退院した。脳転移は消失していたが1 年6 か月後に肝転移が出現し,最終的に術後9 年で癌死となった。結論: 肺癌術後に多発脳転移を認めた症例の予後は不良であるが,第一世代TKI 治療後のEGFR 遺伝子陽性肺腺癌でPS 3 となった多発脳転移症例であっても適切な時期にLB を行い,T790M を確認できればosimertinib 治療で長期生存が期待できる。
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