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中等度から高度腎機能障害を有する日本人2 型糖尿病患者におけるリナグリプチンの有効性と安全性―52 週間の国際共同無作為化二重盲検比較対照試験のサブグループ解析―
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JPY
Abstract
リナグリプチンはおもな排泄経路が腎臓ではないことから,2 型糖尿病の治療において腎機能の程度にかかわらず1 日1 回5 mg の同一用量が使用できる。しかし,腎機能障害を有する日本人2 型糖尿病患者における長期投与については十分な報告がない。中等度から高度の腎機能障害を有する2 型糖尿病患者235 例を対象として有効性と安全性を検討した52 週の無作為化二重盲検国際共同臨床試験は,リナグリプチン5 mg またはプラセボを12 週投与する二重盲検プラセボ対照期と,それに続きプラセボをグリメピリドへ切り替え(リナグリプチンは継続),40週観察した二重盲検延長期(グリメピリド対照期)からなる。本試験には日本人患者42 例が含まれていたことから,これらの患者を対象としたサブグループ解析を行った。その結果,リナグリプチン群では,HbA1c がベースラインから12 週時点にかけて-0.61%の有意な低下を認め,プラセボ群との差は-0.67%(P=0.0003)であった。リナグリプチン群のHbA1c 低下は,二重盲検延長期でも維持され,52 週時点のベースラインからの変化量は-0.63%であり,プラセボ→グリメピリド群との差は-0.33%(P=0.0739)であった。12 週の空腹時血糖(FPG)もリナグリプチン群でベースラインから-26.67 mg╱dL の有意な減少を示し,FPG の減少は二重盲検延長期でも維持された(52 週:-23.11 mg╱dL)。12 週までに発現した有害事象はリナグリプチン群では20 例中12 例(60.0%),プラセボ群では22例中14 例(63.6%)であった。副作用と判断された有害事象はリナグリプチン群で3 例(15.0%),プラセボ群で7 例(31.8%)であった。投与中止に至った有害事象はリナグリプチン群で1 例,プラセボ群で2 例であった。52 週までに発現した有害事象はリナグリプチン群で20 例中18 例(90.0%),プラセボ→グリメピリド群では22 例中22 例(100.0%)であったが,ほとんどは軽度であり,重篤な有害事象とされた各2 例は,治験担当医師によって治験薬との因果関係はないと判断された。低血糖事象の発現率は対照群より低く,体重の変化は認められなかった。本解析により,腎機能障害を有する日本人2 型糖尿病患者におけるリナグリプチンの良好な忍容性と有効性が確認された。【COI】本試験はBoehringer Ingelheim Pharma GmbH &Co. KG により実施された。本論文の作成ならびに投稿に関するすべての費用は,日本ベーリンガーインゲルハイム㈱が負担した。
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