No data available.
Please log in to see this content.
You have no subscription access to this content.
The full text of this article is not currently available.
慢性疾患患者の代替医療利用に伴う経済的負担と心理的負担に対する医療専門職によるフォーマルサポート
Rent:
Rent this article for
JPY
Abstract
目的代替医療の利用者と関連する健康被害件数が増加しているが,専門職による支援体制は十分に整備されていない。慢性疾患患者の代替医療の利用に関する経済的負担と心理的負担の経験および,医療専門職のサポート状況を把握し,代替医療を利用する患者の支援体制のあり方への示唆を得ることを目的とした。方法2010 年12 月から2011 年1 月に,20 歳以上の慢性疾患患者で,代替医療を利用する者35 名を対象に面接調査を行い,経済的負担,心理的負担の経験を質的に把握した。2011 年5 月から7 月に,全国の患者会の慢性疾患患者920 名に自記式質問紙調査票を配布し,570 通を回収した( 有効回答率62.0%)。10 年以内に代替医療の利用経験をもつ428名を分析対象とし,代替医療の経済的負担,心理的負担の経験の頻度を把握した。さらに,西洋医学・代替医療間のサポート状況の違いをインフォーマルサポート,フォーマルサポートごとに検討した。結果対象者428 名のうち,243 名(58.3%)が経済的負担を,258 名(60.3%)が心理的負担を経験していた。主治医に対しては,西洋医学は77.5%,代替医療は38.1%が相談していた。主治医以外の医療スタッフに対しては,西洋医学20.3%,代替医療11.0%と,フォーマルサポートでは代替医療が西洋医学の約半数となっていた。結論患者の多くが経済的負担,心理的負担の経験があったにもかかわらず,代替医療に関するサポートとして,主治医やスタッフなどの医療専門職は十分に活用されていなかった。代替医療を利用する患者や家族が,医療専門職による相談や助言を受けることができる支援体制の整備の必要性が示された。【利益相反】本研究は利益相反に相当する事項はない。【謝辞】本研究は,平成22 年度厚生労働省科学研究費補助金「免疫アレルギー疾患予防・治療研究事業」,平成23 年度文部科学省科学研究費補助金「病・ストレスと生きる人々の支援科学としての健康社会学の実証及び理論研究と体系化」,および平成28 年度日本医療研究開発機構(AMED)研究費(「統合医療」に係る医療の質向上・科学的根拠収集研究事業)「国内外における統合医療の利用提供実態および健康被害の調査と社会的決定要因分析」(16lk0310024j0101)の支援を受けて行われました。ご協力いただいた患者会の皆様に心より感謝申し上げます。
Full text loading...
/content/article/0386-3603/45030/345