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バンコマイシン血中濃度モニタリング評価に難渋した血液腫瘍患者2 症例の薬物動態学的評価とその問題点
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JPY
Abstract
症例1:節外性NK╱T 細胞性リンパ腫の64 歳男性。発熱性好中球減少症(FN)にてバンコマイシン(VCM)を投与。VCM の血中濃度から推測される全身クリアランス(CLsys)はシスタチンC による推算糸球体濾過速から予測されるよりも高値であり,なんらかの要因によりVCM の消失が亢進していると考えられた。 症例2:急性前骨髄性白血病の46 歳女性。FN にてVCM投与が行われた。VCMの推奨最大用量である4 g╱day にてトラフ濃度16μg╱mLが得られたが,用量,腎機能ともに不変にもかかわらず数日後には26μg╱mL へと急激に上昇し,VCM 濃度が偽低値を示していた可能性が考えられた。 本症例同様に,血液腫瘍患者ではVCM の血中濃度が正確に評価できない事例が報告されている。VCM の初回トラフ濃度が用量や腎機能,体格などから想定されるよりも低値の場合には,シスタチンCによる腎機能の再評価やIgM 濃度測定と他の測定法によりVCMの血中濃度を再評価する必要がある。
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/content/article/0386-3603/47050/789