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JPY
Abstract
フィッシャーの3 原則については,実験計画法で目にした人もいるでしょう。推計学(近代統計学)の父とも言われるRonald A. Fisher(フィッシャー)が1931 年に,統計学のメッカであったロザムステッド農業試験場で行われた会議録で初めて著わしました(Box 1)。フィッシャー自身も1919 年からそこに所属していました。そのほかにも,ウィッシャート分布のJohn Wishart,イエーツの補正で知られるFrankYates,後に米国へ移住したWilliam G. Cochranなども所属していました。 フィッシャーによる実験の3 原則とは何か。それは反復(Replication),確率化(Randomisation),そして局所管理(Local Control)の3 つを指します(Box 2)。これは実験をするときの大原則です。実験は反復することによって,誤差を見積もることができます。反復して平均値をとると,その誤差は元の値よりも小さくすることもできます。Randomisation(米語ではRandomization)は無作為化やランダム化と訳されると思いますが,ここではあえて確率化と訳しました。無作為というと作為がないと思われますが,これは意図的な操作です。原著には「Random distribution」と書かれていますが,よく読むと確率化,いわゆる確率割付であることに気づきます。土地の肥沃度を確率的に変動させれば,比較群の肥沃度分布は均一化するというのです。局所管理とはブロック化のことです。類似したブロック(区画)に分け,ブロック内で比較すると誤差が減らせるというのです。確率化と局所管理を組み合わせた,「Randomisedblocks(乱塊法)」や「Latin squares(ラテン方格)」もフィッシャーが唱えた実験計画の手法です。
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