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【大橋靖雄先生と日本臨床試験学会の10 年間の歩み】 生物統計学の制度化から臨床試験の質の向上へ
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JPY
Abstract
大橋靖雄先生はわが国における生物統計学の制度化に半生を捧げられた。「科学の制度化」とは,当該科学が次の4 つの条件を満たしていることを意味する。①教科書化されていること,②査読付き専門誌が存在していること,③その科学を修めた人が「専門家」として社会的に認知されること,④その科学の「有用性」を国が認知しており,応分の研究費が国庫より支給されること1)。 大橋先生は,1984 年に東京大学医学部附属病院中央医療情報部講師に着任され,工学分野から医学分野に本拠地を移された。先生は1986~1987 年に米国留学(ノースカロライナ大学チャペルヒル校など)され,臨床試験データ・コーディネーティング・センターおよび病院で生物統計家,データマネジャー,リサーチナースなどが確立した専門性を有して仕事をしているのを目の当たりにされた。帰国後,わが国の当時の状況を憂い,生物統計家および臨床試験専門職(モニター,データマネジャー,メディカルライター,臨床試験コーディネーターなど)の教育や組織化に尽力された。先生の多方面にわたる貢献と業績については「生物統計学の世界」2)に詳しい。本稿では,わが国における生物統計学の制度化および臨床試験の質の向上に対する大橋靖雄先生の貢献を,私の視点で顧みながら記録したい。
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/content/article/0386-3603/49121/105