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【大橋靖雄先生を偲んで】 生物統計学の黎明期から未来創造
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JPY
Abstract
2021 年3 月11 日,大橋靖雄先生はご逝去された。わが耳を疑った。最後にやり取りのあった昨年末の時点で闘病中とはお聞きしていたが,必ずや再び“ 大橋節” が響くと期待させるほど,先生の際立った発想力・企画力・行動力に全く衰えはみられなかった。20 世紀後半,生物統計学・疫学の黎明期において先生は研究者・教育者として,試験統計家育成にとどまらず,わが国の臨床試験・研究のあるべき姿を求め,制度設計という社会活動に情熱を傾け,日本の臨床試験・研究の近代化の礎を築かれた。いわば生物統計学の父である。 21 世紀を迎え,わが国の臨床試験・研究を巡る環境は混迷を深めているように思われる。質量ともに欧米の後塵を拝し,科学技術立国として,法整備を含め,人材育成,制度設計の見直しが喫緊の課題となっている。そのなかで,豊かで確かな先見性に基づく歯に衣を着せぬ発信力・突破力・指導力をもつ先生が亡くなられた。医学界のみならず,国としての損失は計りしれない。臨床医学研究者として,レギュラトリーサイエンス研究者として慚愧の念に堪えない。 享年67 歳,若すぎる。何よりも先生ご自身が無念であったと思う。
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