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JPY
Abstract
過敏性腸症候群(irritable bowel syndrome:IBS)は,便通異常と腹痛,腹部不快感を伴う疾患で,症状を説明する器質的所見を欠くものである。世界的な Rome III 診断基準,あるいはこれまでに検討されてきた多くの診断基準でも,ストレスによる症状増悪については明確には定められていない。しかし,実際の臨床ではストレス負荷時の症状増悪はきわめて特徴的である。特に朝の出勤や通学時の混雑した交通機関での症状増悪は特徴的である。また,緊張を強いられる場面での症状増悪,そのような場面の意図的回避などの症状はパニック障害と共通する症状である。また,IBS 症状の持続は日常生活への障害,すなわち健康関連 QOL の障害を惹き起こす。そのために抑うつ症状を併発することがある。すなわち,IBS 患者ではパニック障害に代表される不安障害や,抑うつ性障害が高率に発症する1~4)。IBS の治療ガイドライン5)では,プライマリケア・レベルでの第 1 段階での治療で十分な改善がない場合,より専門的治療として第 2 段階の治療(図 1)に移行する。第 2 段階の治療では,ストレス評価および心理評価を行い,心理評価では抑うつと不安の評価を行う。そのうえで,抑うつと不安のうちの優勢症状にあわせて抗うつ薬や抗不安薬の選択を行う。各薬剤について,概説する。
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