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JPY
Abstract
過敏性腸症候群(irritable bowel syndrome:IBS)は新薬の開発が期待される疾患の上位に位置している。これは IBS の治療戦略に要する薬剤はいまだ十分でないことによるためで,治療の歴史は試行錯誤の連続である。かつて漢方医学は一家相伝であったので,経験の蓄積と共有がなかった。現代医学では効能・効果が高いエビデンス水準にないものは無視されがちである。しかし,治療薬の開発はなんらかの経験に基づいてなされてきたのである。薬草の有効成分を抽出した薬剤,薬効・薬理や副作用の判明している物質からヒントを得た薬剤,アレルギー治療薬の抗ヒスタミン薬が胃酸分泌を抑制しないことから理論的にスクリーニングされた,シメチジンのような薬剤などがある。過去の歴史と向かい合い,既知のものに対する知識と理解を深めることは無意味なことではなかろう。表 1 は主な IBS 治療薬,向精神薬などの販売開始年表である。本文および表中の薬剤名に付した年は添付文書等から得られた日本での販売開始年であるが,薬剤によっては現在の添付文書に記載されている販売開始年と異なる場合もある。
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/content/article/0386-8109/41060/639