No data available.
Please log in to see this content.
You have no subscription access to this content.
The full text of this article is not currently available.
Rent:
Rent this article for
JPY
Abstract
過敏性腸症候群(irritable bowel syndrome:IBS)の病態の特徴として,腸管運動機能異常,腸管感覚機能異常,心理社会的要因の 3 つがあげられる。また最近は,細菌感染性腸炎後にIBS を発症した症例が報告され,低レベルな炎症と免疫反応の活性化が IBS の発症に関与することが考えられるようになった。さらに,結腸の細菌叢の変化が IBS 患者にみとめられ1~3),腸内細菌に対する治療を行うことにより IBS 症状が改善することが報告されている。厚生労働省の委託研究「心身症の診断・治療ガイドライン作成とその実証的研究会」の東北大学の福土らによりまとめられた IBS の診断・治療ガイドライン4)では,「第一段階として,プライマリーケア医が IBS の病態を患者が理解できる言葉で十分に説明し,納得を得る。優勢症状(下痢,腹痛,便秘)に基づき,食事と生活習慣の改善を指導する。必要に応じ,高分子重合体(ポリカルボフィルカルシウム等)もしくは消化管運動調節薬(マレイン酸トリメブチン等)を投与する。これで改善がなければ,下痢には乳酸菌製剤2,5~7),腹痛には抗コリン薬,便秘には少量の下剤といった薬剤を追加投与する」と示されている。本稿では,上記ガイドラインにも記載されている乳酸菌製剤の IBS に対する有用性に関して,海外の報告も含めて紹介する。
Full text loading...
/content/article/0386-8109/41060/643