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JPY
Abstract
外来がん化学療法(外来化学療法)は急速に普及している。がん患者の QOL(quality of life)を維持しながら生活の中にがん治療を取り込むことは,外来化学療法の重要な目的のひとつである。“外来化学療法加算”など,医療経済的・社会的な要因も,外来化学療法普及の流れを後押ししている。現在,“がん対策基本法”が成立し,地域がん拠点病院を中心に外来化学療法の整備が進められつつある。米国と比較してわが国における外来化学療法の歴史は浅い。米国では,がん薬物療法のシステムが早くから整備されたこと,保険制度の差により高額医療の問題が生じやすいことなどの理由で,他国より早く外来化学療法が導入された。施設面,それに携わるマンパワーを比較すれば,現在も米国はわが国よりはるかに充実している。一方,わが国と欧米では,医療制度,生活スタイル,文化,倫理感が異なる。さらに,がんの治療体系そのものもグローバルに日々変化している。すなわち,わが国における“外来化学療法”の固定されたモデルはないといえよう。われわれは,刻々と変化するがん薬物療法のエビデンスをしっかりとらえながら,わが国における基本的なスタイル,あるいは各医療施設の規模や地域医療に適したスタイルを形成していく必要がある。国立がんセンター中央病院では,わが国でもいち早く外来にがん化学療法を取り入れた経緯がある。比較的大規模ながん専門病院としての当センターでの取り組みと,今後の課題について述べる。
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