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超音波内視鏡検査時の十二指腸穿孔に対しOver‒The‒Scope Clip(OTSC)による創閉鎖が有効であった1 例
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JPY
Abstract
症例は認知症のある80 歳台,女性。黄疸を主訴に当院を受診した。腹部CT 検査で胆管,十二指腸浸潤を伴う膵頭部癌を疑われ,腫瘍部の細胞診を目的とした超音波内視鏡検査を施行した際に十二指腸球部の穿孔を来した。全身麻酔下の開腹手術を回避すべく,Over‒The‒Scope Clip(OTSC)を用いて内視鏡的に創部を縫縮した。術後より禁食管理,抗生剤投与を行った。症状の悪化なく,2 日後の消化管造影検査では穿孔部からの造影剤漏出を認めず,食事を再開した。その後も腹膜炎の発症なく良好な経過を得た。胆膵内視鏡検査・治療時に伴う重篤な合併症の一つに消化管穿孔がある。穿孔に対する治療の第一選択は外科手術であるが,穿孔に伴う死亡率は依然高い。OTSC は腸管の全層縫合を可能とする画期的な内視鏡治療器具であり,腸管穿孔や術後縫合不全,難治性出血の止血などに汎用されている。外科的な創閉鎖に伴うリスクが憂慮される症例に対しても高い治療効果が報告されており,手術治療の代替手段として活用されることが期待される。
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/content/article/0912-0505/34010/31