No data available.
Please log in to see this content.
You have no subscription access to this content.
The full text of this article is not currently available.
Rent:
Rent this article for
JPY
Abstract
われわれは消化器固形癌のなかでも難治癌とされる食道癌と膵癌を対象として将来の標準治療を見据えた二つの臨床試験を行った。一つはCpG-oligodeoxynucleotides(CpG-ODN)の強力なtype 1 IFNの産生誘導能に注目し,HLA-A*2402陽性標準治療不応の進行食道扁平上皮癌患者を対象に新規癌抗原(URLC10およびTTK)由来エピトープペプチドにCpG-B を併用するペプチドワクチン療法の第I相臨床試験である。有害事象は問題なく,免疫学的評価では9 例中6 例でURLC10 に対する,9 例中2 例でTTK に対する抗原特異的反応を認め,特にCpG-B併用例においてより強力な免疫反応が誘導されていた。臨床効果では9例中5例がSDと診断され,特にCpG-B併用6例中4例がSD であり,そのうち1例は12か月以上の長期間SD を持続した。現在,臨床的有効性を評価する第II相臨床試験が進行中である。もう一つは切除不能進行再発膵癌に対する腫瘍新生血管を標的としたHLA-A*2402 拘束性エピトープペプチドとgemcitabine(GEM)併用による第I相臨床試験である。有害事象はGEM 単独投与例と大差なく安全に施行可能であった。免疫学的評価においてはGEM 併用にもかかわらず61%と高率にCTL が誘導されていた。臨床効果についてはPR 1 例,SD 11 例でdisease control rateは67%であった。生存期間中央値(MST)は7.7か月であり,前治療のない15例のMSTは8.7か月と良好であった。この試験結果を受け,第II/III相試験(PEGASUS-PC試験)が開始され,2010年1月で登録が終了し,現在,追跡調査中である。ペプチドワクチン療法の治療開発においては,ペプチドワクチン療法を現在の標準治療に加えた形の臨床試験を推進する必要がある。
Full text loading...
/content/article/0914-2223/25060/890