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JPY
Abstract
最近では多くの透析施設において、いわゆる“ 手を焼く患者”“ 嫌になる患者” と呼ばれる患者が増えているという報告があります。ひと昔前なら「ありがとう。お世話になります」「いいえ、このくらいは私たちの仕事ですから、どうぞ遠慮せずに言ってください」のやりとりで済んだスタッフと患者との関係が、どうもこじれやすい、行き違いが起こりやすい、お互いがスムーズにコミュニケーションがとれない、時にはいきなりどなられる、暴言を浴びせられる、暴力まがいのことまで起こる、などが珍しくないというのです。とばっちりが直接医療スタッフには向かわず、受付や事務のスタッフにまでいってしまい、透析室ではなく病院の玄関でもめごとが起こっているということもあったりします。院長や事務長までもが駆り出され、大騒ぎになったというエピソードも耳にします。こうなると、その患者は院内で“ 腫れもの扱い” になり、ますます真の信頼関係に基づいた関係性は成立しにくくなっていきます。そのことをいちばん知っているのは、じつは当の本人すなわち患者であり、彼らはいっそう孤立していきます。なぜ、このようなことが起こるようになったのでしょうか? その答えは、精神医学のみでは十分に説明できないことかもしれません。種々の要因がいくつにもはたらき、このようなことが起こってきているとしかいえない気もします。しかし、精神医学もこの問題に無関係ではいられないでしょう。そこで、本章では最低限言及できそうなことについて述べていきます。
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