No data available.
Please log in to see this content.
You have no subscription access to this content.
The full text of this article is not currently available.
Rent:
Rent this article for
JPY
Abstract
「息をすること」は「生きる」根源であり,それが障害されることは「生死にかかわる重大事」である.誰しも「息苦しい」経験はある.階段を全速力で駆け上ったとき,風邪で咳が続いたとき,むせ込んで息が吸えなかったとき….しかしそうした息苦しさは,原因が明確で,ある程度自分でコントロールでき,必ず元に戻ることがわかっているものであり,その点でがん患者が体験している呼吸困難とは決定的に異なる. がん患者の呼吸困難は頻度が高く,複数の原因や病態が複雑に絡み合い難治性の場合も多い.疼痛・倦怠感・抑うつなどほかの苦痛症状にも関連することが示されており,また,呼吸困難が抗がん治療への意欲の低下や,闘病プロセスにおける重要な意思決定に悪影響を及ぼすことも指摘されている.だからこそ,呼吸困難の評価とマネジメントは,すべての医療スタッフにとって非常に重要な課題である. この項では,がん患者が体験している呼吸困難に「共感」しながら,「医学的知識」をきちんと整理することで,以下に続く項目の理解に繋げたい.
Full text loading...
/content/article/1342-0569/22050/479