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プラセボ対照試験の問題点と今後の取り組みについて―試験参加医師および患者に対するアンケート調査から―
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JPY
Abstract
"2006年から2007年にかけて,急性期の統合失調症を対象としたわが国で初めてのプラセボ対照の治験が実施された。今回筆者らは,この治験に参加した医師と患者にアンケート調査を行い,医師106名と患者53名から回答を得たので報告する。医師に対するアンケートからは,多くの治験参加医師が治験に参加することには時間的負担が大きいと感じ,プラセボが対照薬であることによって治験参加を勧めにくいと感じていることが示された。一方患者に対するアンケートからは,多くの治験参加患者が信頼する主治医からの勧めによって治験にエントリーしており,今後の治験推進のためにも主治医の勧めが最も重要と考えていることが示された。また,治験の対照薬が実薬ではなくプラセボであることに対する患者の不安は,治験そのものや新薬に対する不安に比べて大きいものではないことが示された。わが国のドラッグ・ラグを解消するための一つの方法は国際共同治験に参加することであり,厚生労働省は同治験への参加を推進する方針を示しているが,そのためには海外で治験として広く行われているプラセボ対照試験を行うことが必要である。今後わが国でプラセボ対照の治験を推進していくためには,主治医が対象患者に対して積極的に治験を勧めていくことが必要であり,そのためには治験参加医師の負担の軽減と治験に理解を示す医師を増やしていくことが重要と考えられた。
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/content/article/1343-3474/12090/2017