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治療抵抗性うつ病のlitium増強療法の理論と実際
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JPY
Abstract
優れた抗うつ効果と忍容性を併せ持つ新規抗うつ薬の登場により,抗うつ療法がその領域を広げている一方で,治療抵抗性うつ病は未だ精神科臨床の大きな課題である。抗うつ薬治療によって寛解に至らない治療抵抗性うつ病に対しては,抗うつ薬の変更や抗うつ薬以外の薬剤を併用する増強療法が選択される。古典的な気分安定薬として知られているlithiumは,双極性障害において薬物療法の中心となるだけでなく,治療抵抗性うつ病に対する増強療法においてもその高い有効性が証明されている。Lithiumの気分安定薬としてのメカニズムに関しては数多くの報告が存在するが,未だ不明な点が多く,同様にlithium増強療法における作用機序も明らかにされていない。臨床上,この2つの作用機序による効果発現は区別が困難であり,治療抵抗性うつ病の中には双極性うつ病が含まれていることから,lithium増強療法においてlithiumは単に気分安定薬として効果を発揮している可能性も考えられる。近年注目を集めている,抗うつ薬によるactivation syndromeや双極スペクトラム障害といった概念をふまえると,lithium増強療法は大うつ病性障害~双極スペクトラム障害~双極性障害といった幅広い対象に行われており,lithium増強療法の有効性と双極性bipolarityの関連性を明らかにしなければ,真の(単極性)治療抵抗性うつ病に対するlithium増強療法の有効性は評価できないであろう。 Key words :treatment―resistant depression, lithium augmentation, activation syndrome, bipolar spectrum disorder, bipolarity
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/content/article/1343-3474/12120/2475