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日本の指定通院医療機関におけるclozapine:精神科医の認識と使用頻度
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JPY
Abstract
心神喪失者等医療観察法による入院医療において治療抵抗性統合失調症への基本的な治療選択肢とされるclozapineが,指定通院医療に関わる医師にどう認識されているかは重要である。そこで全国の指定通院医療機関の責任精神科医師441名に対してclozapine治療に対する認識を調査した。Clozapine治療に対する認識については「使用経験」「知識」「負担」「副作用」「有効性」「重要性」の6項目を4段階評価してもらった。その結果,246名より回答が得られたことから調査票回答率は55.8%であった。施設のCPMS登録状況について回答した243名を「登録」「登録予定」「非登録」の3群に分けて,各群の認識6項目の平均値を比較したところ,登録群の「知識」「有効性」「重要性」はもっとも高く「負担」「副作用」はもっとも低くなり,登録群の認識が最良であった。次いで認識6項目すべてに回答した193名のデータをK-meansクラスター分析したところ,3クラスターモデルがもっともよく適合した。この3クラスターは「使用経験」「知識」の違いにより「clozapineに懐疑的な集団(n=54)」「clozapine導入に消極的な集団(n=89)」「clozapineを使い始めた集団(n=50)」と命名可能であり,「clozapineを使い始めた集団」の認識が最良であった。これらによりclozapine治療に対する認識は使用前より使用後の認識の方がよいこと,clozapine治療に対する認識形成にはclozapineの使用経験が強く影響することが示唆された。回答施設全体で経験されたclozapine投与中の指定通院対象者は891例のうち9例しかおらず,指定通院対象者におけるclozapine投与中の者の比率は1.0%に過ぎなかった。指定入院中のclozapine導入ケースが今後通院医療へ移行するにつれてこの比率は増加してゆくと考えられる。Clozapineが今後普及することにより,指定通院医療に関わる精神科臨床医のclozapine治療に対する認識は適正化してゆくものと期待されよう。 Key words : clozapine, CPMS (Clozaril Patient Monitoring System) registration, psychopharmacology, forensic psychiatry
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