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嗜癖概念の拡大と注意欠如・多動症――中枢刺激薬の投与は治療的か?
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JPY
Abstract
米国精神医学会の診断基準であるDSM-5,世界保健機関の診断基準であるICD11では,ゲーム障害など嗜癖概念を源流とする精神障害が新たに追加された。インター ネット問題使用やゲーム障害は学業成績の低下,家族間の葛藤を引き起こしやすく,注意 集中困難,抑うつ,不安などのさまざまな精神症状と相関しており,行動嗜癖と総称され る。注意欠如・多動症を伴う児童や青年は,これらの障害のハイリスク群である。行動嗜 癖の治療としては,抑うつ障害や社交不安症などの併存症が治療され,認知行動療法が行 われる。中枢刺激薬がインターネット問題使用やゲーム障害を悪化させたり,インター ネット問題使用やゲーム障害が中枢刺激薬の乱用リスクを高めるというデータはまだな い。しかし,インターネット問題使用やゲーム障害では,睡眠の剥奪によって機能障害が 生じていることが多く,中枢刺激薬の有害事象である睡眠障害は問題になりうる。治療の 早期から認知行動療法を提供することが重要と考えられる。 臨床精神薬理 22:1015-1021, 2019 Key words :: ADHD, gaming disorder, behavioral addiction, psychostimulant, sleep
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/content/article/1343-3474/22100/1015