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JPY
Abstract
硝酸薬はたいへん歴史が旧い薬剤で,19 世紀末にThomas Lauder Brunton が硝酸アミルを狭心症の発作の寛解に用いたことが狭心症治療薬としての起源である.現在では,発作寛解のための舌下投与錠やスプレー,狭心症の発作予防のための長時間持続型経口剤や貼付薬,さらには,急性冠症候群の急性期管理,降圧,心不全での前・後負荷軽減などに用いられる注射薬など,いろいろな剤型の硝酸薬がさまざまな目的で使用されている.その中で,狭心症治療薬としての硝酸薬の長期継続投与は,硝酸薬が薬剤耐性を生じやすいことや2006 年のわが国の心筋梗塞二次予防に関するガイドラインで長期投与がクラス III に位置付けられたこともあって1),最近では避けられる傾向にあるようだ.しかしながら,硝酸薬の継続投与が患者の予後に悪影響を及ぼす明確なエビデンスはない.ピットフォール・シリーズゆえ,薬剤の作用により思わぬ病態の悪化を来たしたような症例の提示がふさわしいのであろうが,今回は上記のような昨今の硝酸薬のおかれた状況を考え,あえて硝酸薬の効果を見直すことになった最近の症例を紹介し,その使用法を考えたい.
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/content/article/1881-3585/5030/287