リハの経験が少ない看護師の方々にとって、介助によって姿勢を他動的に正そうといろいろ試みても、麻痺側に押しつけるように倒れてしまう「プッシャー症候群」1)とよばれる方の移乗介助に悩まされることがあるのではないでしょうか? 本連載の第8 回(2 巻3 号)で、移乗用手すりの違いによる移乗方法の特徴について書かせていただきましたが、プッシャー症候群の方は手すりを適切に使うことが難しく、体重を非麻痺側方向に移そうと介助しても、抵抗するように強く押し返してしまいます。それは、非麻痺側で動作を代償する傾向のある通常の片麻痺者とは異なり、麻痺側へ過度に重心を偏へん倚いしてしまう特徴2)を示すからです。 そこで今回はこのようなプッシャー症候群の特徴的な現象(以下、プッシャー症状)がある方への、移乗介助のコツについて考えてみたいと思います。
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