内科
Volume 120, Issue 4, 2017
Volumes & issues:
-
特集【慢性疾患となった骨髄腫―どのように診断するか? どのように付き合っていくか?】
-
- 特集のねらい
-
- Overview:まずは骨髄腫診療の全体像をつかむ
-
骨髄腫の診断~各診療科で遭遇する初発症状から検査・診断まで~
120巻4号(2017);View Description Hide Description▪ 多発性骨髄腫は単クローン性免疫グロブリン(M 蛋白)の存在を特徴とし,貧血や骨病変,腎障害,高Ca 血症など多彩な症候を合併する形質細胞腫瘍である.▪ 初発症状としては骨病変による腰背部痛が最も多く,整形外科を受診することが多い.また,検診などの際に貧血と腎機能異常を指摘され,腎臓内科に紹介される場合もある.▪ 国際骨髄腫ワーキンググループ(IMWG)の診断基準では,骨髄の単クローン性形質細胞の割合ならびに骨髄腫診断事象の有無により,くすぶり型骨髄腫や多発性骨髄腫の診断を行う.▪ 多発性骨髄腫の髄外腫瘍性病変の診断や骨病変の評価には,CT やMRI,PET/CT 等の画像検査が有用である. -
形質細胞性腫瘍の分類と治療開始のタイミング~みんなすぐに治療が必要なの?~
120巻4号(2017);View Description Hide Description▪ 骨髄にクローナルな形質細胞を10%以上,または,骨や髄外に形質細胞腫を認め,加えて骨髄腫診断事象(MDE)を1 項目以上満たすものを多発性骨髄腫と診断する.▪ MDE とは,形質細胞腫瘍に関連した臓器障害(CRAB)ならびに無症候性骨髄腫から症候性骨髄腫への進行リスクが高いことを予見しうるバイオマーカー(MDB)のことを指す.▪ 新規薬剤の登場で,CRAB がなくてもMDB を有する患者では,症例ごとの病勢判断をもとに,ときに予後の改善を期待して早期の治療介入が実施されるようになった. -
治療を必要とする骨髄腫の治療フローチャート
120巻4号(2017);View Description Hide Description▪ 多発性骨髄腫(MM)は進行が緩徐な腫瘍で年単位の予後が期待できるが,治癒は得られない.QOL を維持しながら生存期間の延長を図るのが基本的な治療方針である.▪ MM の治療は,自家造血幹細胞移植(ASCT)の適否(主に年齢)に基づいて決定され,病期は関与しない.▪ 65歳未満であれば,BD療法やLd療法などを3~4コースで寛解導入を行った後,ASCTを行う.▪65 歳以上の症例に対しては,VMP 療法やLd 療法などを行う.▪ MM の予後予測モデルとして,ISS と,これに染色体異常やLDH を加えたR‒ISS があり,これらにより病期を決定する.▪MM の治療効果は,血清と尿のM 蛋白減少割合によって判定する.▪MM の治療成績は,ここ20 年の間にASCT や新規薬剤の恩恵で著しく改善している. - 骨髄腫治療薬の温故知新
-
アルキル化薬とステロイド
120巻4号(2017);View Description Hide Description▪ melphalan/prednisolone(MP)療法は,3 剤以上の多剤併用療法に比し,有効性は同等で副作用が少なく,長く多発性骨髄腫の標準療法であった.▪ 免疫調整薬やプロテアソーム阻害薬などの新規薬剤が導入され,MP療法と併用した治療(MPV 療法やMPT 療法)の有効性が確立した.▪ 新規薬剤にアルキル化薬を併用すると血球減少が強くなり,その後の新規薬剤の使用が困難となるとの理由で,米国NCCN のガイドラインからはmelphalan は消えている.▪ 欧州ではアルキル化薬は安価であり,新規薬剤との併用で十分な効果が期待できるため,依然標準治療薬のなかの1 剤として使用されている. -
アントラサイクリン系抗がん剤・細胞周期依存性抗がん剤
120巻4号(2017);View Description Hide Description▪ 近年の急速な治療薬の進歩により,多発性骨髄腫は長期生存が期待できるようになった.▪しかし,予後不良因子をもつ症例や,再発難治例では,治療に苦慮する場合が多い.▪ 従来,治療の主役であったアントラサイクリン系抗がん剤やほかの細胞周期依存性抗がん剤は,新規治療薬や,細胞周期非依存性抗がん剤との併用により,難治例や再発例に奏効することがある.▪ また,新規薬剤の多剤併用療法は,きわめて高額になるため,これらの薬剤の活用による医療経済効果も検討すべきと思われる. -
免疫調節薬
120巻4号(2017);View Description Hide Description▪免疫調節薬(IMiDs)にはthalidomide,lenalidomide,pomalidomide がある.▪ thalidomide の併用療法には,MPT 療法,VTD 療法などがある.▪ lenalidomide はさまざまな薬剤との併用が開発されている.▪ pomalidomide は,第3 のIMiDs である.▪ IMiDs の重要な副作用は血栓症で,予防投薬が必要である. -
プロテアソーム阻害薬
120巻4号(2017);View Description Hide Description▪ 2002 年に,多発性骨髄腫(MM)に対し,プロテアソーム阻害薬(PI)のbortezomib(Btz)が臨床的に有用であることが初めて論文発表されてから,すでに15 年が経過した.▪ その後,いくつかのPI の開発が行われ,現在,Btz に次いで,carfilzomib(Cfz),ixazomib(Ixz)が臨床現場に登場し,MM の治療に貢献している.▪Btz は皮下注あるいは静注,Cfz は点滴静注,Ixz は経口投与される薬剤である.▪Btz で頻度の高い副作用として認められる末梢神経障害(PN)は,Cfz,Ixz では少ない.▪ Cfz は高血圧,心不全の副作用,Ixz は下痢などの消化器症状,皮疹の副作用に注意が必要である. -
モノクローナル抗体
120巻4号(2017);View Description Hide Description▪ 近年,多発性骨髄腫(MM)細胞の表面抗原に対するモノクローナル抗体(MoAb)の開発が急速に進行し,複数の抗体薬がすでに臨床導入されている.▪ elotuzumab はSLAMF7 抗原を標的とし,NK 細胞の同時認識によって骨髄腫細胞を攻撃するMoAb であり,臨床効果発揮のためには免疫調整薬(IMiDs)の併用が必要である.▪ daratumumab はCD38 抗原を標的とし,CDC,ADCC,ADCP,direct inducing cytotoxicityなどの免疫学的攻撃機序およびT 細胞やNK 細胞への作用を介した攻撃機序を介した総合的治療効果を発揮することが報告されており,単独治療でも治療効果を発揮するが,プロテアソーム阻害薬(PI)やIMiDs との併用によってその治療効果が増強されることが報告されている. -
その他の新規治療薬
120巻4号(2017);View Description Hide Description▪ thalidomide・lenalidomide などの免疫調節薬あるいはbortezomib などのプロテアソーム阻害薬と異なる作用機序のHDAC 阻害薬が,再発・難治骨髄腫の新規治療薬として導入された.▪ 細胞内シグナル伝達分子AKT や細胞周期の制御に関わるCDK などのキナーゼ阻害薬が骨髄腫の新規治療薬として開発されている. - 標準的な治療法とエビデンス
-
自家造血幹細胞移植非適応患者の初期治療~MPB 療法とLd 療法を中心に~
120巻4号(2017);View Description Hide Description▪ 新規薬剤であるbortezomibやlenalidomideを初期治療に導入することで予後が改善する.▪ melphalan+prednisolone+bortezomib(MPB)療法は,melphalan+prednisolone(MP)療法に比較して全生存期間(OS)中央値が13.3 ヵ月改善する.▪ lenalidomide+dexamethasone(Ld)療法はmelphalan+prednisolone+thalidomide(MPT)療法に比較して4年生存率が改善する(Ld継続群で59%,Ld‒18群で56%,MPT群で51%).▪ bortezomib+lenalidomide+dexamethasone(BLd)療法はLd 療法に比較して,全生存期間中央値が11 ヵ月改善しており,BLd 療法の有用性が示されている. -
自家造血幹細胞移植適応患者の初期治療~2 剤?3 剤?4 剤?~
120巻4号(2017);View Description Hide Description▪ 多発性骨髄腫の自家造血幹細胞移植(ASCT)は若年者において従来の化学療法より優れた治療法として認識され,標準療法として確立されている.▪ 2000 年代に入り,新規薬剤であるthalidomide(THAL),bortezomib(BOR)およびlenalidomide(LEN)が臨床で使用可能となった.▪ 最近,新規薬剤と大量化学療法後の自家造血幹細胞移植との比較試験の結果が相次いで報告され,現在でも自家造血幹細胞移植のインパクトが大きいことが示されている.▪ 現在の移植前寛解導入療法は,BOR とdexamethasone(DEX)をベースとした2 剤または3 剤の治療である.▪最近ではBOR とLEN と低用量DEX を併用したBLd 療法が用いられてきている. -
地固め療法,維持療法の意義は?
120巻4号(2017);View Description Hide Description▪ 骨髄腫の初期治療(あるいは自家移植)の後に,より深く,より長い奏効を目指して地固め療法や維持療法が試みられている.▪ 現在までに,多くの臨床試験で,地固め療法や維持療法によるPFS の延長効果が示されているが,OS の延長効果については一定ではない.▪ これまでは,thalidomide,lenalidomide,bortezomib が中心に検討されているが,抗体薬やほかの新規薬剤(とくに内服薬)などが維持療法の候補薬剤として期待されている.▪ 地固め療法や維持療法の最適な薬剤や治療期間については,初期治療や自家移植などを含めた全体の治療のなかで,効果と副作用や費用などを考慮に入れて検証していくことが必要である. -
再発・難治骨髄腫の治療
120巻4号(2017);View Description Hide Description▪CRAB 症状の有無やM 蛋白の増加速度から臨床的再発と,生化学的再発がある.▪ 新規治療薬の開発により,再発・難治骨髄腫(RRMM)に対しても奏効率の高い治療法が認められる.▪レジメンの選択には患者要因,疾患要因,治療要因を検討して行うべきである. - その他の治療法
-
骨髄腫に対する同種造血幹細胞移植~本当に根治できる?~
120巻4号(2017);View Description Hide Description▪同種移植は自家移植では目指せない根治を期待できる治療である.▪ 高い治療関連合併症が問題となるため,自家移植に引き続くタンデム同種ミニ移植として行われるのが望ましい.▪ graft‒versus‒myeloma 効果は限定的であり,同種移植施行前に自家移植などで十分に腫瘍量を減らしておくことが大切である.▪ 新規薬剤で骨髄腫の治療成績が向上するなか,同種移植の役割は確立したものではない.5~10 年以上といった長期の疾患コントロールを見据えて,全身状態のよい比較的若年の患者において症例ごとに検討する必要がある. -
骨髄腫に対する免疫細胞療法
120巻4号(2017);View Description Hide Description▪melphalan 大量療法などの前処置直後で制御性T 細胞減少期に, 1)ワクチン(樹状細胞/骨髄腫細胞融合ワクチン等)療法 2)NK 細胞療法 3)がん精巣抗原NY‒ESO‒1 ペプチドに対するT 細胞受容体遺伝子改変T 細胞療法 4)分化抗原(CD19 等)を標的としたキメラ型T 細胞受容体 高齢者にも適応の可能性のあるものとして, 5)免疫チェックポイント阻害薬と免疫賦活薬の併用療法 の臨床試験が試みられている. - 一般内科でも必要! 骨髄腫患者診療の注意事項
-
感染症
120巻4号(2017);View Description Hide Description▪ 多発性骨髄腫とは,B 細胞リンパ球から分化した抗体産生細胞である形質細胞が腫瘍化したものである.▪ 異常免疫グロブリンの増加および正常な抗体産生能が低下することから引き起こされる液性免疫不全と,ステロイド使用によるT リンパ球の減少およびNK 細胞や樹状細胞の機能低下による細胞性免疫不全,大量化学療法に伴う好中球を含めた血球減少により複合的な易感染性が生じる.▪治療開始早期の死亡率は10~12.6%,死因は感染症が最多で約50%を占める.▪bortezomib を使用するときには抗ヘルペス薬による帯状疱疹予防が推奨される.▪ 完治が困難な疾患であり,骨髄腫の進行に加えて感染症などの合併症の発症を抑制することが生存期間の延長に重要である. -
腎障害
120巻4号(2017);View Description Hide Description▪ 骨髄腫に合併する腎病変は多彩であり,単クローン性免疫グロブリン(M 蛋白)に起因する病変と,高Ca 血症や使用薬剤などに関連する病変に大別される.▪ M蛋白に起因する主要3 病型は,軽鎖円柱腎症(いわゆる骨髄腫腎),軽鎖アミロイドーシス,単クローン性免疫グロブリン沈着症(MIDD)である.▪ 軽鎖円柱腎症は急性に経過し,尿蛋白の主体は軽鎖M 蛋白である.血清遊離軽鎖の測定結果も合わせ,臨床的に診断可能である.▪ 軽鎖アミロイドーシスとMIDD は緩徐に進行し,尿蛋白の主体はAlb である.確定診断は腎生検所見による.▪ 骨髄腫に対する治療法や支持療法の進歩により,腎障害合併症例での予後改善が期待されている. -
骨合併症
120巻4号(2017);View Description Hide Description▪ 多発性骨髄腫では破骨細胞による骨吸収の亢進と同時に骨髄間質細胞からの骨芽細胞分化が抑制されており進行性の広範な骨破壊病変が惹起される.▪ 新規薬が臨床応用され骨髄腫の治療成績が向上しているが,骨破壊病変は依然として生活の質(QOL)を低下させる最も多い原因である.▪ 骨吸収抑制薬であるzoledronic acid や抗RANKL 抗体が現在臨床応用されているが,長期生存が得られるようになり,これらの薬剤の長期投与や投与法の個別化などリスクとベネフィットを加味した検討が求められている.QOL の維持,改善のためには骨破壊病変の進行防止だけでなく,骨喪失部に骨を再生させる治療の開発が必要である. -
過粘稠症候群
120巻4号(2017);View Description Hide Description▪ 過粘稠症候群はまれな病態ではあるが,診断が重要であり血漿交換により速やかに症状が改善する.▪ 免疫グロブリンの異常を伴う疾患においてはこのまれな病態も潜んでいるかもしれず,眼底所見・神経学的所見などにより早期に治療に入ることが重要である. - 骨髄腫類縁疾患の診断と治療
-
マクログロブリン血症の診断と治療
120巻4号(2017);View Description Hide Description▪ 原発性マクログロブリン血症(WM)は発熱,貧血,臓器腫大(リンパ節,肝臓,脾臓),過粘稠症候群などを主症状とする主にIgM 型M蛋白血症を伴うリンパ形質細胞性の腫瘍である.▪ IgM 型M 蛋白血症を有するため,脾辺縁帯リンパ腫,慢性リンパ性白血病といった成熟B 細胞性腫瘍やIgM 型骨髄腫との鑑別が問題となることがある.▪ 次世代シークエンスによる解析の結果,90%以上の症例で腫瘍細胞にMYD88 L265P変異を,約30%の症例でCXCR4 に変異を有することが明らかとなった.▪ 海外ではBTK 阻害薬や新規抗骨髄腫薬が治療に用いられることもあるが,本邦ではrituximab を用いた化学療法が行われる. -
AL アミロイドーシス,POEMS 症候群の診断と治療
120巻4号(2017);View Description Hide Description▪ AL アミロイドーシス,POEMS 症候群はともに形質細胞性腫瘍であり,傍腫瘍症候群として多彩な症状や臓器障害を呈する難治性疾患である.▪ 骨髄中のモノクローナル形質細胞は量的に少ないものの,病態に中心的な役割を果たしていると考えられ,形質細胞をターゲットとしてmelphalan や新規薬剤,自家移植等,多発性骨髄腫に準じた治療が選択される.▪ AL アミロイドーシスに対する自家移植では,臓器障害の程度に応じて適応や前処置の強度を決定する.▪POEMS 症候群では血清VEGF 値が治療効果のバイオマーカーとなる. - トピックス
-
新規治療薬時代における自家移植の必要性
120巻4号(2017);View Description Hide Description▪ 従来65 歳以下の移植適応新規骨髄腫患者では,自家造血幹細胞移植(ASCT)併用大量化学療法が標準治療と考えられていた.▪ タンデムASCTは1 回目のASCTで最良部分奏効(VGPR)未満の効果しか得られなかった症例で有用と考えられていた.▪ 新規治療薬が使用可能となったが,奏効率や無増悪生存(PFS)においてASCT の有用性が報告されており,現状では若年新規骨髄腫患者にup‒front ASCT は必要な治療と考えられる.▪ ハイリスク染色体異常症例では,新規治療薬が使用可能となった現在でもタンデムASCT が有用である可能性がある. -
骨髄腫診療の医療費~日本版NICE は必要か?~
120巻4号(2017);View Description Hide Description▪ 日本の医療費は過去最高を更新し続けており,なかでも調剤費の伸びが顕著であることから,高額な新薬を中心として費用対効果の考え方が議論されている.▪ 費用対効果は質調整生存年(QALY)をもとにした増分費用効果比(ICER)により評価することが多い.▪ 英国で医療技術評価をするNICE では3 万ポンド/QALY をICER の閾値として新薬の推奨度を判断しており,lenalidomide やbortezomib は治療期間や奏効により給付に制限が設けられている.▪ 本邦でも2016 年に医療技術評価の試行的導入が始まっており,今後は費用対効果を踏まえた治療計画の立案が重要となってくるだろう. - 鼎談
-
-
連載
-
-
~キホンをシンプルに考える~体液・電解質・酸塩基平衡異常のとらえ方:第15回 高Ca 血症時の診療―ときどきは血清Ca 濃度のチェックを
120巻4号(2017);View Description Hide Description -
感染症Basicレクチャー〜明日からの診療に使えるエッセンス〜:第15回 中枢神経感染症の診断と治療:細菌性髄膜炎,ウイルス性髄膜(脳)炎―緊急を要する感染症―
120巻4号(2017);View Description Hide Description中枢神経感染症は,「疑いすぎ」くらいの対応でちょうどよい.まず血液培養を行う.髄液検査にこだわって抗菌薬投与が遅れないように.年齢,基礎疾患および髄液検査の結果から経験的治療法を選択する. -
-
呼吸器内科×○○科で語る!Comorbidity 患者さんの診かた:第4 回 乳がん治療後に肺がんを発症した,がんが多発する家族歴のある患者さん
120巻4号(2017);View Description Hide Description連載第4 回目の患者さんは,30 歳代で左乳がんの手術歴があり,40 歳代で右乳がんを発症し乳房の部分切除術と60 Gy の放射線照射を行った既往のある50 歳代の女性です.右乳がん治療の8 年後に右下葉に原発性肺腺がんを発症し,右下葉切除術+右S2 合併切除術を施行し術後化学療法も行いました.肺がん手術の1 年後に受けた健康診断で便潜血検査が陽性であり,大腸内視鏡検査を行ったところ大腸がんが発見されました. -
<新連載>未来は明るい!明日を担う女性医師の活躍:第1回 日本医師会の取り組み~女性医師の勤務環境の実態と対策について~(男女共同参画委員会の取り組みから)
120巻4号(2017);View Description Hide Description日本医師会では,今後急増する女性医師が就労を継続していくための支援策を講じ,ひいては医師全体の勤務環境改善,医師確保対策に資するような取り組みを展開してきました.平成16 年に「女性会員懇談会」(平成18 年に「男女共同参画委員会」に改組名称変更)を設置して以降,平成18 年度には厚生労働省の委託事業として医師再就業事業(女性医師バンク)が開始され,平成21年度からは女性医師支援センター事業として継続されています. 女性医師の就労継続に関わる具体的支援は,主に女性医師支援センター事業として実施されています.本稿では,日本医師会の会内委員会の一つである男女共同参画委員会が諮問答申や要望書等で提言し実現してきたこと,および平成17 年より毎年開催している「男女共同参画フォーラム」で取り上げ実施してきたことについて紹介します.
-
-
投稿
-
- 症例
-
繰り返す身体診察と病理検査によって診断にいたった喘息症状を伴わない非典型的好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の1 例
120巻4号(2017);View Description Hide Description -
-
Book Review
-
-