Volume 122,
Issue 1,
2018
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特集
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抗菌薬選択の実際―AMR(薬剤耐性)対策は日々の診療から
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特集のねらい
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内科 122巻1号, 2-5 (2018);
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Overview
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内科 122巻1号, 7-10 (2018);
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▪ 薬剤耐性菌は国際的な脅威になっている.▪ 不適切な抗菌薬使用を減らすための手段の一つとして,急性気道感染症と急性下痢症に関する「抗微生物薬適正使用の手引き」が作成された.▪ 有害事象を増やすことなく,不適切な抗菌薬使用を減らすには,医師から患者への適切な説明が重要である.▪ 急性気道感染症に対する抗菌薬使用を減らした結果,肺炎と扁桃周囲膿瘍の発生はわずかに増加する可能性はあるが,薬剤耐性菌の減少,抗菌薬の副作用の減少を天秤にかけて解釈するべきである.
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内科 122巻1号, 11-17 (2018);
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▪ 抗菌薬を初学者が適切に処方するための第一歩は,各クラスの抗菌薬のスペクトラムを整理することである.▪ スペクトラムの押さえ方としては,グラム染色ごとに整理し,加えて嫌気性菌と非定型微生物へのスペクトラムがあるかないかを整理するとよい.▪ 広域な抗菌薬については,スペクトラムから外れる微生物を押さえ,記憶しておくと実用的である.
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感染臓器・器官と起因菌を整理し,抗菌薬治療を考える
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内科 122巻1号, 19-25 (2018);
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▪ 気道感染症は上気道感染症,下気道感染症に大別され,さらに各部位と背景によって起因微生物が異なる.▪細菌感染症を想起するべき状況かどうかを速やかに判断する.▪起因菌の鑑別・同定に塗沫検査は重要である.▪培養検査を提出し,empirical な治療を行う.▪同定・感受性検査結果に応じて,抗菌薬をより適正化する.
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内科 122巻1号, 27-29 (2018);
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▪ 腸管感染症は,一般診療では「急性胃腸炎」や「急性腸炎」という暫定的な診断で,抗菌薬の投与が行われているケースが多い.このなかには本来,抗菌薬の適応にならないウイルス性胃腸炎や非感染性腸炎も含まれていると考えられる.▪ 臨床医は,急性下痢症の患者を診療する際には,患者の状態評価を行うと同時に詳細な問診を行い,患者の背景や曝露状況を考慮し鑑別診断に留意する必要がある.また,細菌性腸炎を疑った場合は,必要があれば便検査,便培養を行うなどし,補液などの支持療法を中心に行う.▪抗菌薬投与が必要な症例は限られており,その見きわめを慎重に行う必要がある.
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内科 122巻1号, 31-38 (2018);
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▪ 肝胆道系感染症ならびに腹腔内感染症の経験的治療として,重症例あるいは医療関連感染では,早期から緑膿菌や腸球菌を考慮する.▪急性胆管炎では,中等症以上で内視鏡下ドレナージが重要である.▪急性胆囊炎では,外科的治療が基本となる.▪ 胆道系感染の起因菌は,大腸菌やクレブシエラなどの腸内細菌,またバクテロイデス・フラジリスなどの嫌気性菌が多い.▪ 細菌性肝膿瘍の起因菌は,感染経路(経胆道性・経門脈性・血行性)によって異なるが,約半数は経胆道性である.▪ 細菌性肝膿瘍は可能な限り穿刺ドレナージが必要となるが,アメーバ性肝膿瘍であればドレナージは通常不要である.▪ 腹腔内感染症は,主に消化管穿孔や虫垂炎,憩室炎からの二次性腹膜炎や膿瘍形成など,肝胆道系を除く腹腔内の感染症を指す.▪ 腹腔内感染症の起因菌は大腸菌などの腸内細菌がほとんどであるが,反復例や抗菌薬投与歴がある例では腸球菌が起因菌となることもある.▪ 膿瘍形成を伴う場合は,穿刺ドレナージによる感染源の適切なコントロールが必要となる.
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内科 122巻1号, 39-43 (2018);
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▪ 尿路感染症は確定診断が難しいからこそ,抗菌薬投与前に尿培養(と血液培養)検体を採取し,とくに重症例では尿グラム染色を行う.▪ 医療機関における最新のアンチバイオグラム(できれば尿路感染症に限定したもの)を経験的治療薬の選択の際に参考にする.▪ ESBL 産生菌が10%程度を占める地域におけるグラム陰性桿菌による腎盂腎炎の入院症例では,中等症例まではcefmetazole,重症例はamikacin の併用や,tazobactam/piperacillin を選択し,外来症例では経静脈的にアミノグリコシドを単回投与したうえで,ST 合剤またはフルオロキノロンの経口投与を行う.▪ 治療開始後24~48 時間以内に臨床的に効果不十分な重症の腎盂腎炎では,画像検査の実施や尿培養の再検を行ったうえで,抗菌薬の変更・追加と外科的治療介入を考慮する.単に発熱が持続するのみであれば,72 時間までは経過観察する.
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内科 122巻1号, 45-49 (2018);
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▪ 中枢神経感染症のなかでも細菌性髄膜炎は内科的エマージェンシーであり,迅速な抗菌薬投与が必要である.患者背景によって起因微生物を想定し,これらを有効にカバーする髄液移行性のよい抗菌薬を選択する.▪ 加えて髄液のグラム染色により,さらに起因微生物の絞り込みが可能となる.成人の細菌性髄膜炎で最も頻度の高い肺炎球菌性髄膜炎においては,ステロイド併用の有効性も示されている.▪ 起因微生物が同定され,薬剤感受試験の結果が判明すれば,それに基づき抗菌薬の最適化を行う.
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内科 122巻1号, 51-55 (2018);
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▪ 皮膚軟部組織・骨感染症の起因菌は,主に黄色ブドウ球菌およびβ溶血性連鎖球菌である.▪ 一般的に治療の第一選択は,点滴静注薬,内服薬ともに第一世代セフェム系抗菌薬である.▪ 重症患者や長期治療が見込まれる患者では,抗菌薬開始前に適切な培養を採取することが重要である.▪ 膿瘍や壊死組織の外科的デブリードメントやドレナージを行うことも重要である.
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内科 122巻1号, 57-63 (2018);
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▪ 感染性心内膜炎(IE)を含む心血管感染症(CVI)は代表的な内科的緊急疾患である.▪ 多彩な臨床像(感冒様症状から劇的な経過をたどるものまで)を呈し,背景や経緯から本疾患を想起することは日常診療においても重要である.▪適切なタイミングでの血液培養採取は,適切な診断・治療・良好な予後に寄与する.▪ 血液培養陰性感染性心内膜炎(BCNE)の過半数に培養採取前の先行した抗菌薬投与がある.▪不要な抗菌薬投与を減らすことで,本疾患の適切な診断・治療に寄与できる.
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内科 122巻1号, 65-69 (2018);
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▪ 初期抗菌薬は患者状態,患者背景により病原微生物を想定したうえで選択・決定されるべきである.▪ 抗菌薬の投与は7 日間程度でよい.理由のない14 日以上の投与は避けるべきである.また,緑膿菌が原因微生物である場合は再発に十分注意する.▪ 緑膿菌や耐性菌を心配するあまり広域抗菌薬を選択しがちであるが,初期抗菌薬の如何だけで患者の予後は絶対的に決まるものではない.▪ 生体マーカー(プロカルシトニンやCRP)は単独で用いるのではなく,各種臨床アセスメントスコアと併せて利用するべきである.
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内科 122巻1号, 71-74 (2018);
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▪ 診断に最も有用なツールは,グラム染色である.▪CAUTI は除外診断である.▪初期治療は,アンチバイオグラムを参考に検討する.▪無症候性細菌尿(真菌尿)を治療しない.▪不要なカテーテルは留置せず,積極的に抜去する.
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内科 122巻1号, 75-80 (2018);
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▪ カテーテル関連血流感染症は院内感染のなかでもとくに頻度が高く,適切な治療がなされないと死亡率が高く,患者予後あるいは医療経済の視点からみてもインパクトが大きい.▪ 合併症として感染性心内膜炎や椎体炎などの合併症も少なくはなく,早期診断・治療が必要である.▪ 本稿では2009 年の米国感染症学会ガイドラインに基づき主に診断,治療戦略に関して重要な点を振り返った後に,ここ数年注目を浴びている抗菌薬ロック療法に関しても記載する.
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内科 122巻1号, 81-85 (2018);
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▪ 外科術後の発熱=外科創部感染ではない.▪ 通常の感染症と同じく,どこの臓器(に手術を行った後)に感染が生じているのか,それならば起炎菌は何か,と考えるのが基本である.▪ 抗菌薬を選択する場合には,患者の培養歴および各施設ごとのアンチバイオグラムを参考にする.▪ 抗菌薬投与前に,適正な培養を行い,最適な抗菌薬に変更を行うべきであることはいうまでもない.
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起因菌と有効な抗菌薬をあわせて理解する
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内科 122巻1号, 87-91 (2018);
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▪ Staphylococcus aureus は皮膚軟部組織感染に加え,二次的な血流感染症や人工物感染をきたす.▪ Staphylococcus aureus の医療関連感染症では,経験的治療の段階から抗MRSA 作用を有する抗菌薬を使用する.▪ Staphylococcus epidermidis は単独では皮膚軟部感染症を起こさないが,人工物や血管内留置カテーテルがあると感染症をきたす.▪ Staphylococcus epidemidis はmethicillin 耐性率が高いため,経験的治療の段階から抗MRSA 作用を有する抗菌薬を使用する.
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内科 122巻1号, 93-97 (2018);
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▪ 臨床的に重要なレンサ球菌属には,α溶血を呈する肺炎球菌と,β溶血を呈するStreptococcuspyogenes(A 群溶連菌),Streptococcus dysagalactiae subsp. equisimilis,そしてStreptococcus agalactiae(B 群溶連菌)がある.▪ 肺炎球菌は肺炎および髄膜炎,そしてβ溶血を呈するレンサ球菌属は咽頭炎や皮膚軟部組織感染症に加え,劇症型溶血性レンサ球菌感染症の原因として重要である.▪ レンサ球菌属は基本的にペニシリン系薬の感受性が高く,一方でキノロン系薬やマクロライド系薬の耐性が増加しているので,治療には原則としてペニシリン系薬を使用する.
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内科 122巻1号, 99-102 (2018);
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▪ 臨床検体から分離される腸球菌は主にEnterococcus faecalis とEnterococcus faeciumであり,E. faecalis の占める割合が多い.▪ 腸球菌は主に院内環境において,尿路感染症,胆道感染症,術後感染症,カテーテル関連血流感染症,感染性心内膜炎などのさまざまな感染症の起因菌となる.▪ 腸球菌はセファロスポリン,カルバペネム(imipenem を除く)に自然耐性を示す.▪ ペニシリン感受性の場合はペニシリンG やampicillin が,そうでない場合はグリコペプチド系抗菌薬が第一選択となり,重症例ではアミノグリコシドやceftriaxone との併用療法を検討する.▪ 近年,欧米や近隣諸国でvancomycin 耐性腸球菌が拡散し,問題となっている.
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内科 122巻1号, 103-106 (2018);
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▪ E. coli,K. pneumoniae,P. mirabilis,P. vulgaris はいずれも腸内細菌科(Enterobacteriaceae)に属するグラム陰性桿菌である.▪ 大多数のE. coli は消化管では常在菌であり,疾患を起こさない.消化管外,とくに尿路で感染を起こす.一部のE. coli は下痢症などの消化器疾患の原因となる.両者を区別するのが肝要である.▪ K. pneumoniae,P. mirabilis,P. vulgaris は,異なる点よりも共通点が多い.共通点をしっかり押さえ,細かな違いはそのあと把握すればよい.▪ 臨床的にとくに注意を要する薬剤耐性菌は,日本で頻度の高いE. coli とK. pneumoniaeのESBL 産生菌である.
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内科 122巻1号, 107-111 (2018);
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▪ Enterobacter cloacae,Enterobacter aerogenes,Serratia marcescens,Citrobacterfreundii は抗菌薬への耐性度が比較的高く,感受性も共通している部分が多いが,臨床病型はそれぞれ異なる.▪ 通常は,感受性があれば第三世代セフェムで治療できる可能性が高いが,治療中に,抗菌薬曝露などの影響でAmpC βラクタマーゼを過剰産生し,ペニシリン系抗菌薬,第三世代セファロスポリンに耐性となる可能性がある▪ AmpC βラクタマーゼ過剰産生株の場合には,cefepime やカルバペネム系で治療できる
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内科 122巻1号, 113-116 (2018);
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▪ ブドウ糖非発酵のグラム陰性桿菌は耐性傾向が強く,初期治療の選択には院内の感受性データ(アンチバイオグラム)を参考にする.▪ 主に医療関連感染症の原因となるが,喀痰,尿などの無菌でない検体から検出された場合は真の原因微生物かを臨床的に検討し,原因微生物と判断したもののみ治療対象とする.▪感受性が判明した後は積極的にde‒escalation し,カルバペネム系薬剤は極力温存する.▪ S. maltophilia 感染症の第一選択薬はST 合剤である.使用できない場合はキノロン系と感受性のあるもう1 剤を用いた併用療法を検討する.
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内科 122巻1号, 117-119 (2018);
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▪ Haemophilus influenzae は耐性機序により四つに分類される.近年,β‒lactamasenegative ampicillin resistant (BLNAR)株が増加しており,国内のH. influenzae 耐性株の主体となっているため,抗菌薬選択時には注意が必要である.▪ Moraxella catarrharis は,上気道に定着していることが多く,健常者ではほぼ問題とならないが,COPD や喫煙者などの,肺に何らかの基礎疾患をもった人の呼吸器感染症の原因菌となる.
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内科 122巻1号, 121-124 (2018);
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▪ Neisseria gonorrhoeae は,性行為などにより,生殖器や咽頭,直腸の粘膜を介してヒトからヒトへ感染する.▪ Neisseria gonorrhoeae の薬剤耐性化が近年進行しており,今後のサーベイランス体制の強化,新規薬剤やワクチンの開発が望まれている.▪ Neisseria meningitidis は,主に飛沫感染によって伝播し,菌血症や髄膜炎を生じ,ときに劇症化して致死的な状態となる.▪ Neisseria meningitidis は,本邦での薬剤耐性化率は低いと考えられているが,感染地域の薬剤耐性に関する情報に注意する必要がある.
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内科 122巻1号, 125-130 (2018);
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▪Clostridium difficile infection(CDI)は,医療関連感染症として重症な感染症である.▪CDI の症状は非常に多彩で,入院中の患者の下痢であれば検査を適切に行う.▪CDI は再発が問題の感染症である.▪ Bacteroides をはじめとする嫌気性菌は培養の感度が低く,臨床的に想定される感染症を知っておくことが重要である.
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内科 122巻1号, 131-138 (2018);
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▪ レジオネラ尿中抗原キットはL. pneumophila 1 のみをターゲットにしているため,常に偽陰性の可能性を考慮する.▪ 病歴や臨床症状からレジオネラ肺炎を疑うときには検査部にその旨を伝え,B‒CYEα寒天培地やWYOα寒天培地などの選択分離培地の培養検査を依頼する.▪ マクロライド耐性マイコプラズマ肺炎は入院や外来のどのセッテイングでもminocycline投与は有効である▪ マイコプラズマ肺炎は小児,成人ともに浸潤影の頻度が最も高く,中下肺野有意である▪ マイコプラズマ肺炎が低酸素血症を呈する場合は,肺炎球菌肺炎と比してより広い範囲に肺炎像が広がる傾向がある.
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トピックス
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内科 122巻1号, 139-141 (2018);
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▪ 診療所における市中呼吸器感染症や急性下痢症では圧倒的にウイルス性が多く,細菌が起因菌となるのは主に下気道と尿路感染症である.起因菌の推定ができれば,抗菌薬の選択は絞られてくる.▪ グラム染色は,特別な設備や高価な機器は必要なく,診療所でも十分に施行可能な検査である.検体を採取できれば10 分以内で検鏡ができるため,診療に時間的支障をきたすことはない.▪ 検体の評価を行い,良質な検体のみを診断の参考にすることが大切で,グラム染色で過大評価をしてはならない.再診時の症候と培養結果をみて,治療が奏効しているかを判断することが必要である.
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内科 122巻1号, 143-145 (2018);
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▪ 療養型医療機関の特徴として,医療機関そのものが療養者にとっての生活の場であること,認知症患者が多いことがあげられる.また人的資源や財源が不足していること,教育の不足などから,感染対策が徹底されていない可能性がある.▪ 療養型医療機関における感染対策の現状報告や,薬剤耐性菌に関する疫学的報告はほとんどない.▪ 今後はスタッフの教育と,手指衛生をはじめとした標準予防策の徹底が重要であると考えられる.また,地域ごと,もしくは施設ごとの薬剤耐性菌の疫学的な情報を得て,各医療機関において実行可能な感染対策を行うことが望ましいと考えられる.
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座談会
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内科 122巻1号, 147-156 (2018);
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連載
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内科 122巻1号, 165-168 (2018);
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内科 122巻1号, 169-174 (2018);
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内科 122巻1号, 175-180 (2018);
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内科 122巻1号, 157-163 (2018);
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家族性高コレステロール患者の動脈硬化性血管疾患の一次予防におけるLDL コレステロールのコントロールにおいても,動脈硬化性血管疾患の二次予防のハイリスク群ではLDL コレステロールは70 mg/dL 以下が推奨されるようになったが,その目標値までLDL コレステロールをコントロールすることにおいても,既存のスタチンやezetimibeの投与では困難な症例が多い.しかし,PCSK9 阻害薬を使用することにより目標値までコントロールすることは容易となった.FOURIER やGLAGOV といった臨床研究ではスタチンに加えてPCSK9 阻害薬を追加することにより,冠動脈硬化のプラークを有意に退縮させたり,動脈硬化性血管疾患のイベントを有意に低下させたりするといったエビデンスが報告されてきている.一方で,PCSK9 阻害薬は重篤な合併症の報告が少なく安全に使用できる反面,価格が高く費用対効果が問題となっている.いかに動脈硬化性心臓血管疾患のハイリスク疾患の患者を抽出し,PCSK9 阻害薬を使用するのか,またどの程度の期間使用するのが適切なのか,などが課題となっている.
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投稿
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症例
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内科 122巻1号, 181-184 (2018);
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臨床研究
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内科 122巻1号, 185-188 (2018);
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Photo Report
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内科 122巻1号, 164-164 (2018);
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Book Review
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内科 122巻1号, 92-92 (2018);
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内科 122巻1号, 190-190 (2018);
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