内科
Volume 89, Issue 4, 2002
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特集 【BRAIN ATTACK――今ここですべき最高の治療】
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Focus on
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市民による救命道具としての除細動器:AED――時間との戦い,素人の手が突然死を救う
89巻4号(2002);View Description Hide Description2001年10月,ついに本邦でも日本航空の国際線に除細動器が搭載されることになった.そして12月には医師不在時の搭乗員による緊急時の除細動が許可されることになった.これは835時間の講習の後に資格が得られる救急救命士でさえ,除細動時に医師の許可が必要なことからすれば画期的なことである.看護婦でさえ,緊急時といえども除細動を行わない医療施設が少なくない.しかし,世界からみればこれは必ずしも先駆的とはいえない.機内における患者の急変は,対応が困難なこともあり,しばしばパニックに陥る.緊急着陸するにしても最短で20分を要するため,もし心室細動でも起こせば,まず助からない.そのため,カンタスオーストラリア航空やヴァージンアトランティック航空などの航空会社は,1990年ごろからすでに自社の旅客機に除細動器を搭載するようになった.その後,欧米の主要な航空会社も追随して除細動器を旅客機に搭載するようになり,2000年には全米の旅客機への搭載を義務づける方針が米国議会で決まった.本邦ではまだ義務づけられてはいないが,それでも大きな前進といえる.旅客機に搭載される除細動器は,従来病院で医師が使用していたものとは若干異なる.体外式自動除細動器(automated external defibrillator:AED)と呼ばれるこの器械は,除細動器の中でも,とくに操作が簡単にできているが,実はこのAED の出現が救急救命へのアプローチを180度変えようとしている.実際,AED の積極的活用を組み入れた世界の蘇生術は,とくにこの1, 2年,著しい変革を遂げつつある.そして本邦は,世界のグローバルスタンダードから取り残されようとしている. -
新しい内視鏡洗浄・消毒法――フタラールと過酢酸の比較
89巻4号(2002);View Description Hide Description内視鏡は消化管や気管の粘膜に直接接触し,組織採取などを行えば,血液や組織片そのものにも汚染される機器であり,感染制御の立場からは取り扱いに注意を要する.内視鏡による患者間の感染を防ぐためには,各検査ごとに十分な消毒を行う必要がある.内視鏡はいわゆるセミクリティカル機器であり,内視鏡自体が粘膜を穿通するわけではない.したがって,内視鏡の滅菌は手軽ではなく,通常は高度消毒が行われる.これまではグルタラールによる消毒が広く用いられてきたが,近年内視鏡検査の普及,件数の増加とともに,さまざまな問題も生じてきている.本稿では,その問題点とそれを解決した新しい消毒剤であるフタラールと過酢酸について概説する.
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