整形外科
Volume 67, Issue 9, 2016
Volumes & issues:
-
論説
-
-
-
日本語版Toronto Extremity Salvage Score(TESS)-上肢の開発―言語的妥当性を担保した翻訳版の作成
67巻9号(2016);View Description Hide Description
-
-
経験と考察
-
-
-
臨床室
-
-
橈骨遠位端骨折後11 年経過して発症した長母指伸筋腱皮下断裂の1例
67巻9号(2016);View Description Hide Description橈骨遠位端骨折は日常的に経験する骨折であるが,その合併症の一つに長母指伸筋(EPL)腱の皮下断裂がある.これまでの報告では,骨折受傷後6週前後での断裂が多い.しかしまれに,この腱断裂が長期経過後に遅発性に発生する場合がある1〜3).今回,10 年以上前に受傷した橈骨遠位端骨折が関与したと考えられたEPL 腱皮下断裂を経験したので,長期経過後の遅発性腱断裂の病態に関する文献的考察を加え報告する. -
病的骨折を伴った大腿骨遠位軟骨肉腫に対し膝関節包外切除を施行した1例
67巻9号(2016);View Description Hide Description膝関節周囲に発生した悪性骨腫瘍で,骨外関節内浸潤や病的関節内骨折をきたした例には,広範切除縁を確保するために関節包外切除が必要となる1,2.われわれは,病的骨折を伴った大腿骨遠位部発生の軟骨肉腫に対し,膝関節包外切除を施行した1 例を経験したので報告する. -
左傍脊柱筋内から発生した顆粒細胞腫の1例
67巻9号(2016);View Description Hide Description顆粒細胞腫の好発部位は舌,皮膚,乳房,上気道粘膜などであるが,骨格筋内での発生はまれである.今回われわれは,L2 神経根の枝から発生した左傍脊柱筋内の顆粒細胞腫に対し,CT ナビゲーションを併用して腫瘍広範切除術を行った治療経験を報告する. -
眼窩に発生し他科との治療連携を要した骨肉腫の1例
67巻9号(2016);View Description Hide Description骨肉腫は一般的に若年の長管骨の骨幹端に好発し,男性にやや多いとされている.頭蓋骨に発生する骨肉腫は非常にまれで,骨肉腫全体の1〜2%と報告されている1.われわれは非常にまれな左眼窩に発生した骨肉腫の1 例を経験したので報告する.
-
-
整形手術手技
-
-
-
連載
-
-
-
-
-
-
-
最新原著レビュー:脊椎インストゥルメンテーション手術術後創部感染症の診断に18F-fluoro-D-deoxyglucose positron emission tomography/CTは有用である
67巻9号(2016);View Description Hide Description目的:脊椎固定術における術後創部感染症(surgical site infection:SSI)の診断は,アーティファクトの影響によりしばしば困難である.本研究の目的は,インストゥルメンテーションを使用した脊椎手術のSSI 診断における18F-fluoro-D-deoxyglucosepositron emission tomography(F-18 FDG PET)/CT の有用性を検討することである.対象および方法:2008年12 月∼2012年2 月に内視鏡補助下に腰椎後方椎体間固定術を行った811 例を対象とした.術後の血液データおよび臨床症状からSSI が疑われた例に対してPET/CT を施行した.対照群として,感染徴候のない6 例にPET/CT を施行した.感染の定性的診断は2名の放射線科医の読影に基づいて行い,さらに定量的補助診断としてmaximum standardized uptake value(SUVmax)を比較した.結果:PET/CT によりSSI が疑われた8 例すべてにおいて感染と診断されたが,対照群の6 例すべてが非感染と診断された.SUVmax は感染群で平均9.0(5.5∼14.7),対照群で平均3.3(2.0∼4.3)であった(p=0.003).感染例8 例は感染部位に応じて選択的にインプラント抜去を行い,術後感染は鎮静化した.結論:PET/CT はインストゥルメンテーションの存在下でも術後感染症の診断に有用であった.感染部位を視覚的に診断することができ,さらにSUVmax により感染の程度を定量的に評価することも可能であった. -
最新原著レビュー:腱板関節包側不全断裂に対する修復術の生体力学的影響
67巻9号(2016);View Description Hide Description目的:投球障害肩の要因の一つとして腱板関節包側不全断裂があげられる.本研究においては,腱板関節包側不全断裂とその修復術が肩関節に及ぼす生体力学的影響を検討した.対象および方法:新鮮凍結屍体9 肩関節を肩実験装置(University of California,Irvine)に設置し,投球動作のlate cocking とacceleration における肢位を模倣して実験を行った.骨頭と関節窩との位置関係,肩甲上腕関節内の接触圧,インターナルインピンジメントの領域,肩峰下接触圧,肩外旋可動域,前方動揺性を計測した.①腱板が正常な状態,②棘上筋腱後方半分と棘下筋腱前方半分を関節包側から切離した状態(腱板関節包側不全断裂モデル),③スーチャーアンカーを用いて腱板を修復(trans-tendon修復術)した状態で計測値を比較・検討した.結果:Late cocking 肢位においては,腱板修復術後に肩甲上腕関節内接触圧は低下し,インターナルインピンジメントの領域は減少したが,骨頭は後方へ移動し,外旋可動域は減少した.Acceleration 肢位においては,腱板修復術後に肩峰下接触圧は低下し,前方動揺性は減少したが,骨頭は下方へ移動した.結論:腱板修復術を行うことによりインターナルインピンジメントや肩峰下インピンジメントは軽減するが,関節包が過緊張になり投球動作に影響を及ぼす可能性が高いと考えられた.オーバーヘッドアスリートの関節包側不全断裂を治療する場合には,関節柔軟性を考慮したうえで治療法を検討すべきである.
-
-
誌説
-
-
-
私論
-
-
-
整形トピックス
-
-
-
Vocabulary
-
-
-
喫茶ロビー
-
-
-
学会を聞く
-
-