Volume 200,
Issue 12,
2002
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あゆみ 災害医療− 現状と課題
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医学のあゆみ 200巻12号, 915-915 (2002);
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医学のあゆみ 200巻12号, 917-920 (2002);
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災害の危機管理の基本は,①災害のメカニズムを知る(knowing hazard),②災害に弱いところを知る(knowing vulnerability),③災害対策を知る(knowing countermeasures)の3点であり,医療従事者も災害の種類とその特徴を知る必要がある.その特徴を知れば,つぎに地域にどのような災害が起こりうるのか,また,その災害は病院にどのような影響を与えるのか,地域と医療機関の双方の脆弱性を知ることができる.同時に,その起こりえる災害に対して,地域防災計画などの災害対策がどのようにとられているのかを知り,とくに医療と関係が深い消防機関などの対応も含め,災害医療計画・対策を熟知しておく必要がある.そのなかで,自身の所属する病院はどのような役割を担っているのか,同時に各種災害に対する病院の災害対応計画やマニュアルを知る必要がある.
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医学のあゆみ 200巻12号, 921-928 (2002);
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約7年前の阪神淡路大震災以降のわが国の災害医療体制を中心に提示した.災害発生時は,災害対策本部のもと,多くの関連する部局,部門が参加するが,医療は,国民の生命・健康を守るという観点から,消防・救急,警察などと同様,緊急性も含めて重要な部分を占める.そのなかでも主要な部分を占める災害拠点病院体制に関して,その体制の確立の経過,現状,とくに災害拠点病院におけるアンケート結果を中心に現状を示した.病院災害マニュアルの作成率,その他の災害拠点病院における災害体制の問題点を提示した.マンパワーの面からの問題も指摘できた.また,これからの災害医療体制のあり方に関しても,欧米先進国における災害医療体制の特徴との比較を含めて述べた.そのうえで,NBC災害を想定した体制,とくに汚染患者対応体制の準備が必要と考えられた.災害拠点病院は,財政面での問題もあろうが,病院の安全管理体制も含め,広い視野,高い観点から医療対応体制の充実を目標とすべきであろう.
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医学のあゆみ 200巻12号, 929-932 (2002);
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1987年に米国で,連邦危機管理庁(Federal Emergency Management Agency:FEMA)が,閉じこめられた負傷者を救出するために救助チームと医療チームが連携したUrban Search and Rescue(US&R)のチームづくりが行われ1991年より米国全土のシステムになった.わが国においては1982年に国際救急医療チームJapan Medical Team for Disaster Relief:JMTDR)が創設された.その後,国際緊急医療チームに警察庁・海上保安庁・消防庁の救助チームを組み入れ,国際緊急援助隊として法律を制定した.国内的には,1995年の阪神淡路大震災後に自治省消防庁は緊急消防援助隊を発足させ救出チームの派遣システムを作った.しかし,いまだ医療チームが入っておらず早急に救助チームと医療チームの連携システムが望まれる.
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医学のあゆみ 200巻12号, 933-936 (2002);
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大規模災害時には多数の傷病者が一時期に大量に生じ,平時とは異なった救急医療体制が必要となる.治療の優先順位を手早く決定し,治療を行ったり治療可能な医療機関へ搬送する必要がある.この順位を決定することをトリアージという.つまり災害時医療救護はトリアージからはじまるといってよく,的確迅速なトリアージが効率のよい医療救護につながる.トリアージに際しては,カテゴリーやトリアージタッグなど,一定の基準に沿った行動が必要となるが,同じ災害は2つとはなく,同じトリアージや医療救護が行えるわけではない.
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医学のあゆみ 200巻12号, 937-940 (2002);
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阪神淡路大震災以来,自然災害だけでなく,人為災害も含めさまざまな災害が起こり,被災者の心のケアの必要性が認知されるようになってきた.災害のストレス反応は“異常な出来事に対する正常な反応”であり,その反応の仕方や強さは人によってさまざまであるが,災害のストレスを受けない人はいない.特殊なPTSDなどの障害は精神科の範疇であり,精神科医の関与が不可欠であるが,それは被災者のごく一部に限られ,その他の多くの被災者のストレス反応については,より広い範囲の人材の関与が求められているのである.とくに心のケアを専門とするボランティアも大勢必要であり,その養成を行うプログラムが必要である.また,被災者の救助にあたる援助者もストレスを受けるのであり,救援者のストレス処理もまた重要な課題である.救援者のストレス処理にはストレスの自己管理法とミーティングによるストレス処理法とがあり,後者にはブリーフィング,デフュージングとデブリーフィングとがある.
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医学のあゆみ 200巻12号, 941-945 (2002);
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災害は地震・台風といった自然災害であっても,人的被害のみならず,しばしば社会的・経済的混乱を惹起する.一方,紛争は人びとを傷つけ,インフラを破壊し,大規模な人口移動を引き起こし,当事国ばかりでなく周辺国にも多大な影響を与える.結果をみるかぎり現代の災害と紛争の境目は不明瞭で,複合災害の様相を呈しており,この傾向はとりわけ発展途上国において著しい.国際医療救援に携わる者は災害・紛争の局面を多角的に理解し,その医療活動が真に被災者の利益となるような効果的方策を考案し実践しなければならない.本稿では国際救援活動の指針となるスフィアプロジェクト(人道憲章と災害援助に関する最低基準)を紹介し,さらに国際赤十字連盟,各国赤十字社そして日本赤十字社が取り組んでいる緊急対応ユニットの機構について,インド地震での活動とともに概説する.
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あゆみ TOPICS
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医学のあゆみ 200巻12号, 947-948 (2002);
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医学のあゆみ 200巻12号, 949-949 (2002);
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医学のあゆみ 200巻12号, 950-951 (2002);
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医学のあゆみ 200巻12号, 952-953 (2002);
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医学のあゆみ 200巻12号, 954-956 (2002);
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