Volume 208,
Issue 2,
2004
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あゆみ 日本住血吸虫発見100年
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医学のあゆみ 208巻2号, 73-73 (2004);
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医学のあゆみ 208巻2号, 74-78 (2004);
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水との接触により水中の感染幼虫(セルカリア)が経皮感染する住血吸虫症は,わが国では最近まで甲府盆地,千葉県利根川・小櫃川流域,静岡県沼津地方,広島県片山地方および筑後川流域などの地域に限局して流行があった.太平洋戦争極期の1944年には虫卵陽性者は山梨県内だけでも11,125名に及んだ.しかし,官民一体となっての集団検診と集団治療,中間宿主貝のコントロールを中心とした対策が功を奏し,1977年に甲府でみられた3症例を最後に,それ以降わが国で日本住血吸虫症の新感染者はみられない.1996年2月19日,山梨県
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医学のあゆみ 208巻2号, 79-83 (2004);
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わが国に限らず中国やフィリピンにおいても日本住血吸虫症の浸淫地では超音波検査やX線CTで,肝臓に網目状,亀甲状パターンと称される特異な画像を示す例が多くみられる.病理組織学的には肝内門脈に塞栓した虫卵の石灰化とともに,periportal fibrosis,postnecrotic fibrosisによって形成された線維性隔壁がこの特有なパターンの要因と考えられている.わが国の旧有病地では超音波検査やCT以外に,内視鏡検査など他のさまざまな技術も画像診断に利用されてきたが,現在住血吸虫症が問題になっている
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医学のあゆみ 208巻2号, 84-87 (2004);
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特効薬であるプラジカンテルの開発以降,住血吸虫症の治療成績は飛躍的に向上した.しかし,一部で耐性株の出現が報告されるなど継続した治療薬剤の開発が必要である.また,日本住血吸虫のように家畜動物が重要な保虫宿主である場合はワクチン実用化によって対策戦略が大きく変化する.わが国でもワクチン開発をめざした研究が進んでいる.
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医学のあゆみ 208巻2号, 88-90 (2004);
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日本住血吸虫症と肝細胞癌,ビルハルツ住血吸虫症と膀胱癌との因果関係について概観した.国内において有数の日本住血吸虫症流行地であった甲府盆地や筑後川流域における詳細な病理学的および疫学的検討によれば本症と肝細胞癌との間にはある程度の相関関係を認めることができるものの,肝炎ウイルスやその他の影響を完全に排除することはできないとされている.動物実験では本虫感染がプロモーター活性として働いていることを示唆する報告がなされており,わが国の研究者による一連の業績が注目されている.ビルハルツ住血吸虫感染と膀胱癌との因果
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医学のあゆみ 208巻2号, 91-94 (2004);
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医学分野における地理情報システムGISは近年では発展途上国の疾病管理のみならず,疾病の地球規模の拡大,新興・再興感染症の分布解析と将来予測などに用いられるようになってきた.患者・病原体・疾病媒介動物などの分布確認,疾病発生環境の把握,それらに基づく迅速・簡便・広域かつ客観的なモニタリングのために,人工衛星を用いた宇宙からの解析はきわめて有用である.日本における日本住血吸虫症の撲滅対策はすでに中止されていることから,人工衛星を使った地球測位システムGPSや,衛星画像・空中写真を用いたリモートセンシングRSに
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医学のあゆみ 208巻2号, 95-98 (2004);
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疾患遺伝子を考える場合,一般的にとられる方法はその病態生理からもっとも強く病因として疑われる生理活性物質をコードする遺伝子に着目する方法である.感染症では免疫関連遺伝子に着目した解析が広く行われている.現在のようにヒトおよび病原体のゲノムの情報が集積し,感染症の環境要因も明らかになりつつある状況下では遺伝解析を通してゲノムと微生物との相互作用を解明することは十分可能であり,このような解析の結果これまでみえなかったいろいろな相互作用が明らかになることが期待されている.ここでは住血吸虫症重症化にかかわる宿主遺
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フォーラム
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アメリカ臨床研修回想録
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医学のあゆみ 208巻2号, 100-101 (2004);
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書評
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医学のあゆみ 208巻2号, 102-102 (2004);
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TOPICS
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癌・腫瘍学
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医学のあゆみ 208巻2号, 105-106 (2004);
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医学のあゆみ 208巻2号, 106-107 (2004);
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医動物学・寄生虫学
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医学のあゆみ 208巻2号, 107-108 (2004);
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消化器内科学
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医学のあゆみ 208巻2号, 108-110 (2004);
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血液内科学
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医学のあゆみ 208巻2号, 110-111 (2004);
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医学のあゆみ 208巻2号, 111-112 (2004);
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免疫学
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医学のあゆみ 208巻2号, 112-113 (2004);
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泌尿器科学
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医学のあゆみ 208巻2号, 114-115 (2004);
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連載
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アレルギー疾患研究の最前線
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医学のあゆみ 208巻2号, 116-121 (2004);
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これまでの基礎ならびに臨床の多くの知見によりアラキドン酸代謝産物の生理活性が明らかにされ,一部の脂質メディエーターに関しては,拮抗薬ならびに産生阻害薬が現在,アレルギー疾患治療薬として使用されている.一般に,メディエーター研究においては新規化合物(受容体刺激物質あるいは拮抗物質)を用いてその意義が検討されるが,その選択性などが不十分な場合も多く,in vivoにおける個々のメディエーターの役割に関しては不明な点が多い.一方,近年,さまざまな遺伝子操作マウスが作製され,生理学的意義ならびに病態形成における役
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皮膚からのサイン──この疾患を疑え!
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医学のあゆみ 208巻2号, 122-123 (2004);
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妊娠時にしかみられない特異的病変(直接デルマドローム)として妊娠性痒疹,妊娠性疱疹,疱疹状膿痂疹,pruritic urticarial papules and plaquesof pregnancy(PUPPP)などが知られている.PUPPPは妊娠に特異的に合併するもっとも頻度が高い病変のひとつである.