Volume 208,
Issue 8,
2004
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あゆみ RNAi──基礎から応用へ
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医学のあゆみ 208巻8号, 647-648 (2004);
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医学のあゆみ 208巻8号, 649-652 (2004);
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従来の遺伝子機能解析法ではまず形態や発生の異常が認められる突然変異体が分離され,その表現型にかかわる遺伝子がクローニングされた.つまり遺伝子の機能が先行し,後に遺伝子の配列が決定された.しかし,ヒト,マウス,ショウジョウバエや線虫などの全ゲノム配列が決定された現在では遺伝子機能とその塩基配列同定の順序は逆になりつつある.遺伝子の塩基配列さえわかっていれば,その機能を解析できるという逆遺伝学の手法がポストゲノムシークエンス時代における遺伝子機能解析法として注目されている.塩基配列がわかっている遺伝子の機能を
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医学のあゆみ 208巻8号, 653-658 (2004);
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核酸を用いた遺伝子抑制技術はアンチセンス法やリボザイム法を中心にさまざまな研究が行われてきた.しかし,アンチセンス法は細胞内で高濃度のオリゴDNAが必要になること,リボザイム法はマキシザイムなどの新しい技術の登場はあるものの,切断できる配列に制限があることなどから広範な臨床応用を行うにはまだ難しい状況である.近年,核酸を用いた遺伝子発現抑制技術にRNA(i RNA interference)という新しい技術が加わった.RNAiはsiRNAと相補的な配列をもつRNAを特異的に切断する現象で,植物から哺乳動物
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医学のあゆみ 208巻8号, 659-663 (2004);
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RNAiは,二本鎖RNAによって誘導される配列特異的な遺伝子発現転写後抑制である.この現象は,線虫から哺乳動物,そして高等植物とさまざまな生物種で観察されている.進化的にも保存されたRNAiの分子機構や生物学的意義についてはまだ十分理解されてはいない.しかし,今日,RNAiはすでに簡便な遺伝子ノックダウン法としてさまざまな分野で利用されてきている.脳・神経科学分野においてもRNAiは有効な遺伝子ノックダウン法として欠かすことのできない手法となりつつあり,将来,医療面への応用が期待されている.本稿では脳・神
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医学のあゆみ 208巻8号, 664-668 (2004);
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siRNAを用いることで哺乳類の細胞においてもRNAiが可能であることが2001年に報告されて以来,RNAiは遺伝子機能の解析や疾病の研究などにおいて有用なツールとして多くの研究者から熱い注目を浴びている.RNAiが注目されている要因としては哺乳類において非常に手軽に遺伝子の発現を抑制でき,将来において遺伝子治療などさまざまな応用が期待されるためである.著者らはトランスジェニックRNAiマウスを新規遺伝子改変動物作製法ととらえて,その確立に努めている.本稿ではこれまでにトランスジェニックRNAiマウスを作
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医学のあゆみ 208巻8号, 669-673 (2004);
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今日までのウイルス増殖抑制の方法はワクチンかウイルス蛋白やウイルス特異酵素をターゲットとした創薬であった.近年,開発された強力な遺伝子発現抑制法であるsmall interfering RNA(siRNA)がウイルス核酸をターゲットとした新しい抗ウイルス薬としてその可能性が期待されている.すでに,AIDSウイルス,C型・B型肝炎ウイルス,SARSウイルスなどではそれぞれに特異的なsiRNAが作製されてin vitroではこれらの有効性が確認されている.今回,C型肝炎ウイルスに対するsiRNAの具体例を示し
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医学のあゆみ 208巻8号, 675-678 (2004);
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ヒトゲノムの解明によってゲノム創薬が可能となってきたが,創薬のための素材の開発が一方で急務である.幅広い生物資源の探索とともに,既存の生薬資源の再開発が必要と思われる.実際にはゲノム解析技術の進展に伴い,これまで解析の対象とされてこなかった薬用植物のゲノム解析も急激に進展している.一方,得られたゲノム情報を生物機能につなげる手法はまだ乏しく,異種発現系を用いた解析がおもに行われている.一方,RNAi法は,遺伝子発現抑制によるゲノム機能同定,さらには代謝工学による創薬素材の開発の手法としてきわめて有望と考え
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フォーラム
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インパクトファクター
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医学のあゆみ 208巻8号, 680-681 (2004);
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医学のあゆみ 208巻8号, 682-683 (2004);
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書評
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医学のあゆみ 208巻8号, 684-684 (2004);
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TOPICS
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免疫学
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医学のあゆみ 208巻8号, 687-687 (2004);
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癌・腫瘍学
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医学のあゆみ 208巻8号, 688-689 (2004);
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医用工学・医療情報学
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医学のあゆみ 208巻8号, 689-690 (2004);
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循環器内科学
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医学のあゆみ 208巻8号, 690-691 (2004);
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消化器内科学
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医学のあゆみ 208巻8号, 692-693 (2004);
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血液内科学
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医学のあゆみ 208巻8号, 693-694 (2004);
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消化器外科学
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医学のあゆみ 208巻8号, 694-695 (2004);
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眼科学
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医学のあゆみ 208巻8号, 695-696 (2004);
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連載
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アレルギー疾患研究の最前線
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医学のあゆみ 208巻8号, 697-701 (2004);
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好酸球がアレルギー疾患での中心的なエフェクター細胞(=炎症細胞)であるという考え方は1990年代までの研究で確立され,炎症抑制を治療戦略の中心にすえる現在の治療ガイドラインの基礎をつくった.しかし,好酸球を標的とした喘息への抗IL—5抗体投与試験の結果が期待を大きく裏切るものであったことから,好酸球を減らしても喘息はよくならない=好酸球はなにもしていないのではないか,という“好酸球無用論”が2000年以降に起こった.“好酸球論争”とよぶべき活発な議論のはじまりであったが,好酸球の位置づけを見直すその後の研
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注目の領域
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医学のあゆみ 208巻8号, 703-716 (2004);
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