Volume 208,
Issue 11,
2004
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あゆみ 骨免疫学の世界──骨疾患と免疫異常
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医学のあゆみ 208巻11号, 899-899 (2004);
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医学のあゆみ 208巻11号, 900-904 (2004);
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骨組織は一見大きな変化がないようにみえるが,実際はたえずリモデリング,すなわち古い骨組織の吸収とそれに続く新生骨の形成が行われている,非常にダイナミックな組織である.近年,骨吸収を行う破骨細胞の分化および機能の調節機構が分子レベルで明らかになってきた.破骨細胞の分化や機能調節にかかわる因子の多くは同時に炎症反応などの免疫反応にもかかわるサイトカインである.とくにTRANCEは破骨細胞の分化および活性化に必須である一方,外来抗原が体内に侵入した際の樹状細胞とT細胞との間で行われる情報伝達にも欠かせない.また
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医学のあゆみ 208巻11号, 905-909 (2004);
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最近,ショウジョウバエの病原体認識分子Tollの哺乳類のホモログであるToll—like recepto(r TLR)が各種発見され,TLRを中心とした自然免疫機構が明らかになりつつある.LPSはTLR4を介して信号が伝達されるが,その後の信号はアダプター分子であるMyD88依存性の経路と非依存性の経路があることが知られている.また,TLR2とTLR6を介して作用を発揮する細胞表層成分としてジアシルリポペプチドが知られている.そこで,破骨細胞の分化におけるLPSとジアシルリポペプチドの作用とMyD88の必
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医学のあゆみ 208巻11号, 910-915 (2004);
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免疫グロブリン様受容体(immunoglobulin—like receptor:IgLR)は免疫系細胞の制御に重要な役割を担う分子群であるが,そのなかでtriggering receptor expressed by myeloid cells(TREM)—2,およびTREM—2を含めていくつかの活性化型IgLRに会合するアダプター分子DNAX activating protein(DAP)12が欠損すると多発性骨折と骨 *胞を伴い,中枢神経系にも異常をきたすNasu—Hakola病を発症することが報告
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医学のあゆみ 208巻11号, 916-919 (2004);
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AP—1(activator protein—1)はDNAの標的配列に結合して転写調節を行う因子であり,さまざまな細胞で働いている.AP—1のサブユニットであるFosやJunファミリーの蛋白をマウスの遺伝子操作によって欠失あるいは過剰発現させると骨代謝異常が現れることがある.たとえば,c—Fos欠損マウスでは破骨細胞が分化しないため骨吸収を欠き大理石骨病(osteopetrosis)になった.破骨細胞とマクロファージは共通の前駆細胞から分化する.c—Fosを含むAP—1は,破骨細胞分化に重要なNFATc1
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医学のあゆみ 208巻11号, 920-925 (2004);
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近年,骨代謝が免疫系のシグナル伝達系と密接な関係をもつことが注目を集めている.著者らは自然免疫および適応免疫に重要な機能を果たすサイトカインであるインターフェロン(IFN)およびIFNシグナル下流の転写因子Statの研究を通じて免疫系と骨代謝を結ぶ新たな制御機構を明らかにした.IFN—βは生理的骨リモデリングの過程で産生される破骨細胞分化因子RANKLの抑制因子であり,Stat1はRunx2と結合して骨芽細胞分化を抑制する骨形成抑制分子であった.本稿ではこのIFN—βおよびStat1による制御を中心に,免
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医学のあゆみ 208巻11号, 926-930 (2004);
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分子生物学の進歩により関節リウマチの病態が徐々に明らかにされ,病態を形成している特定のサイトカインを標的として治療することが可能となってきた.治療標的とされているサイトカインは腫瘍壊死因子(TNF)α,インターロイキン(IL)—1,IL—6である.これらのサイトカイン機能を抑制する方法は,モノクローナル抗体,可溶性受容体,生理的サイトカイン拮抗物質などの投与がある.これらの新しい治療法は従来の抗リウマチ薬にない切れ味を示す.ことに骨破壊抑制には有効との研究成果が出てきている.しかし,易感染性などの重篤な副
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医学のあゆみ 208巻11号, 931-934 (2004);
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関節リウマチをはじめとする炎症性骨破壊においては破骨細胞が重要な役割を果たす.最近破骨細胞分化・活性化の分子メカニズムが明らかになり,破骨細胞をターゲットにした骨破壊治療が注目を集めている.本稿では炎症性疾患における破骨細胞分化のメカニズム,特にRANKLの役割を中心に,われわれの行っている遺伝子治療の試みなども含めて概説したい.
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フォーラム
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医学のあゆみ 208巻11号, 936-938 (2004);
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書評
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医学のあゆみ 208巻11号, 939-939 (2004);
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TOPICS
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薬理学・毒性学
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医学のあゆみ 208巻11号, 943-943 (2004);
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免疫学
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医学のあゆみ 208巻11号, 944-945 (2004);
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医学のあゆみ 208巻11号, 945-946 (2004);
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神経内科学
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医学のあゆみ 208巻11号, 946-948 (2004);
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医学のあゆみ 208巻11号, 948-949 (2004);
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消化器内科学
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医学のあゆみ 208巻11号, 949-950 (2004);
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脳神経外科学
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医学のあゆみ 208巻11号, 950-951 (2004);
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皮膚科学
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医学のあゆみ 208巻11号, 951-952 (2004);
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連載
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ジェンダーと医学・医療
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医学のあゆみ 208巻11号, 953-953 (2004);
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医学のあゆみ 208巻11号, 955-961 (2004);
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性の決定・分化のprototypeは女性を形成するものとしてあり,男性型への性決定・分化には精巣が形成されることが必須である.したがって,未分化性腺を精巣化すること,すなわちSertori細胞への分化をもたらす機序そのものが性の決定機構と考えられている.1990年にSRYが精巣決定遺伝子として同定されて以来,発生工学的手法による遺伝子機能の解析,あるいはヒト性分化異常症における分子遺伝学的解析をもとに性の決定・分化に不可欠な種々の遺伝子(群)がクローニングされてきた.おもに転写因子としての機能を有するこれ
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アレルギー疾患研究の最前線
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医学のあゆみ 208巻11号, 962-966 (2004);
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喘息や季節性鼻炎をはじめとするアレルギー疾患の病態において,IgE抗体は中心的な役割を演じている.IgE抗体はH鎖のCε3ドメインを介してマスト細胞や好塩基球の膜表面に結合して機能を発揮することから,Cε3に対する抗体で結合を阻止する治療戦略が考案された.ヒト化された抗IgE抗体(抗IgE)が作製され,基礎的および臨床的な検討が加えられた.基礎的検討では,抗IgEの投与がフリーのIgEにのみ結合してIgEの受容体への結合を阻止し,受容体の数やIgE産生細胞を減少させ,即時型および遅発型の喘息反応を抑制した
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速報
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医学のあゆみ 208巻11号, 967-968 (2004);
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