Volume 208,
Issue 13,
2004
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あゆみ プロテアソーム・インヒビター
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医学のあゆみ 208巻13号, 1025-1028 (2004);
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Bortezomib(Velcade;以下,ベルケード)はアメリカにおいて,FDAに承認され,骨髄腫の2種類以上の化学療法に対する抵抗性症例に使用されている.これまではMP,VADというほとんど治癒は期待できない治療しかない疾患で,そこに造血幹細胞移植や,さらにダブルでやるなどが報告された.また,サリドマイドも未承認であるが,臨床試験中である.ただ患者は高齢者が多く,できるだけ通常の化学療法またはそれ以下の強度の薬剤であるほうが利益が大きい.この薬剤は現在アメリカで,併用療法も試みられており,骨髄腫以外
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医学のあゆみ 208巻13号, 1029-1033 (2004);
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蛋白質分解装置プロテアソームは細胞増殖やストレス応答などにおいて重要な役割を果たしている.最近,開発されたプロテアソーム阻害剤bortezomib(PS—341)は多発性骨髄腫に対し単剤でも治療効果を示し,アメリカにおいて認可された.bortezomibは種々の抗癌剤や放射線の効果を増強することも明らかになってきており,現在さまざまな臨床試験が展開されている.本稿では,とくにイリノテカンなどのトポイソメラーゼ(トポ)Iを標的とする抗癌剤との併用効果を紹介する.これまでに,プロテアソーム阻害剤がアポトーシス
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医学のあゆみ 208巻13号, 1034-1037 (2004);
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近年,アメリカで新しいプロテアソームインヒビターbortezomibが臨床開発された.その作用機序はユビキチン化I—κB蛋白の分解を抑制しNF—κBを不活性化することで癌細胞を死滅させる.プロテアソームではさまざまな蛋白質が分解され,その機能,発現,局在を調節されている.これら蛋白質,プロテアソームのバイオイメージングが今後ポストゲノム時代のプロテオミクスを利用した臨床研究に大きく貢献すると思われる.
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医学のあゆみ 208巻13号, 1039-1044 (2004);
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サリドマイドは1960年代に重症の新生児四肢奇形を引き起こし(サリドマイド禍),長く医療の現場から遠ざけられてきた.1990年代になり,本剤が抗炎症作用,免疫調節作用,血管新生抑制作用を有することが報告され,さまざまな疾患において臨床試験が進められた.現在,自己免疫疾患・炎症性疾患のなかでは,らい結節性紅斑,円板状狼そう,Behcet病,およびCrohn病などにおいて,腫瘍性疾患では多発性骨髄腫(MM),骨髄異形成症候群の一部などにおいて有用性が明らかとなっている.とくにMMにおいては単剤のみならずステロ
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医学のあゆみ 208巻13号, 1045-1047 (2004);
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多発性骨髄腫に対する分子標的療法としてサリドマイドやプロテアソーム・インヒビター;ボルテゾミブ(bortezomib)が注目されている.しかし,両者ともわが国では現在未承認薬のため,限られた施設での使用経験にとどまっている.著者らの施設ではサリドマイド療法は2000年9月より開始し,現在までに34症例に治療を行い,難治性多発性骨髄腫例の約3割に有効性が確認できた.また,ボルテゾミブ療法は2003年6月より2症例に対して治療を行った.とくに,ボルテゾミブはサリドマイドを含めた治療抵抗性の多発性骨髄種症例に対
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医学のあゆみ 208巻13号, 1048-1052 (2004);
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bortezomib(Vercade,旧名PS—341)はプロテアソームを標的とした新しい分子標的治療薬であり,その有効性から現在,注目を集めている.本稿では,アメリカを中心とした海外における臨床試験の現状を紹介するとともに,わが国に多くみられる成人T細胞白血病に対する治療効果についての基礎的な検討結果も合わせて紹介する.
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フォーラム
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医学のあゆみ 208巻13号, 1054-1056 (2004);
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切手・医学史をちこち
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医学のあゆみ 208巻13号, 1057-1057 (2004);
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雑誌特集
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医学のあゆみ 208巻13号, 1058-1059 (2004);
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新刊紹介
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医学のあゆみ 208巻13号, 1060-1063 (2004);
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TOPICS
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生化学・分子生物学
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医学のあゆみ 208巻13号, 1067-1068 (2004);
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医用工学・医療情報学
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医学のあゆみ 208巻13号, 1069-1070 (2004);
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神経内科学
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医学のあゆみ 208巻13号, 1070-1071 (2004);
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医学のあゆみ 208巻13号, 1071-1072 (2004);
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循環器内科学
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医学のあゆみ 208巻13号, 1072-1073 (2004);
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整形外科学
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医学のあゆみ 208巻13号, 1074-1074 (2004);
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皮膚科学
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医学のあゆみ 208巻13号, 1075-1076 (2004);
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連載
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ジェンダーと医学・医療
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医学のあゆみ 208巻13号, 1078-1082 (2004);
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体外受精・胚移植は新しい技術の開発や培養技術の進歩も相まって不妊治療として広く普及し,妊娠率が飛躍的に増加してきた.しかし,近年の体外受精・胚移植の妊娠率は頭打ちの状況にあり,妊娠率向上のためにあらたな展開が求められている.一方,体外受精・胚移植の普及に伴い,生殖補助医療(ART)の副作用ともいうべき卵巣過剰刺激症候群や多胎妊娠の増加が問題となっている.とくに多胎妊娠は周産期医療だけでなく社会全体に影響を与えはじめており,予防策を講じ回避することが重要である.現在,ARTは不妊治療以外に臨床応用されてきて