Volume 210,
Issue 13,
2004
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あゆみ 免疫抑制薬の進歩
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医学のあゆみ 210巻13号, 1023-1023 (2004);
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医学のあゆみ 210巻13号, 1025-1028 (2004);
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既存の免疫抑制薬のほとんどすべてが臓器移植の急性拒絶反応を予防するために開発されてきた.言い換えれば,急性拒絶反応を抑制する薬物は広く免疫疾患の治療薬となる可能性を秘めている.ステロイド,シクロスポリン,タクロリムスは前世紀からの遺産である.今世紀になってヒト抗体遺伝子の組換えマウスが産生するヒト/マウス・キメラ型モノクローナル抗体が追加された.免疫抑制薬もポストゲノム時代に入ったのである.ヒト型モノクローナル抗体はますます進歩すると予測される.一方,作用点が特異的で強力な薬物の適正使用がますます求められ
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医学のあゆみ 210巻13号, 1029-1033 (2004);
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レフルノミドはde novo経路由来のピリミジン代謝拮抗薬であり,メトトレキサート(MTX),サラゾスルファピリジン(SASP)と同等の強力な抗リウマチ効果と関節破壊抑制効果を有する薬剤である.わが国へは欧米での成績を利用したブリッジング試験に基づき導入されたため,全例が市販後調査の対象となっている.わが国ではレフルノミドによる間質性肺炎の多いことがクローズアップされたが,今後この全例調査を生かすことにより,わが国における関節リウマチの病像の一端が明らかになることが期待される.
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医学のあゆみ 210巻13号, 1034-1039 (2004);
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全身性エリテマトーデス(SLE)や関節リウマチ(RA)に代表される自己免疫疾患の発症過程においては,T細胞やB細胞を中心とした免疫異常が関与し,これらの細胞の機能発現にはサイトカインや細胞接着を介するシグナルクロストークが介在する.自己免疫疾患の治療目標は,このようなシグナルの制御を介して疾患活動性と臓器障害進展を抑制することである.RAでは抗リウマチ薬抵抗性,あるいは抗リウマチ薬で関節破壊進行を抑制できない症例も少なくない.また,SLEは多臓器障害を伴い,ステロイド薬や免疫抑制薬によって疾患制御が十分で
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医学のあゆみ 210巻13号, 1040-1043 (2004);
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膠原病におけるシクロホスファミド(CPA)投与は,Wegener肉芽腫症をはじめとした中小血管炎における生命予後の劇的改善,増殖性ループス腎炎に対するパルス静注療法(IVCY)の普及という2つの大きな節目を経て近年ではIVCYが血管炎を含む多くの難治性病態に試みられている.しかし,CPAは免疫抑制薬のなかでも強力であるがゆえに性腺機能障害,骨髄抑制,易感染性などの副作用も少なくない薬剤である.したがって,寛解導入薬としてはステロイドとともに今後も主要な位置を占め続けるであろうが,漫然とした投与は極力避ける
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医学のあゆみ 210巻13号, 1044-1049 (2004);
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シクロスポリン,タクロリムスともに臓器移植における長期生命予後の改善に大きく貢献してきた.近年,関節リウマチ(以下,RA)をはじめとした自己免疫疾患に対しても有効性が報告され,治験が行われている.RAの病態形成にT細胞が関与していることに注目し,IL—2,IFN—γ,GM—CSFやTNF—αなどの炎症性サイトカイン産生を抑制するシクロスポリンやタクロリムスの臨床応用が検討されてきた.RAの病因はいまだ明らかでないが,病態の形成には免疫異常が起こっており,RA滑膜においてTh1優位のサイトカイン産生に偏りを
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医学のあゆみ 210巻13号, 1050-1054 (2004);
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免疫抑制薬として有効性と安全性が評価されているミコフェノール酸モフェチル(mycophenolate mofetil:MMF)の全身性エリテマトーデスにおける糸球体腎炎であるループス腎炎に対する有用性が,最近複数のエビデンスとして報告されている.とくに,現在まで最良の治療とされてきたシクロホスファミド療法の代用治療として,またはシクロホスファミドにより強力に治療した後に,副作用の少なく有効なMMFを用いた維持療法は有効性および安全性のうえでおおいに期待できる.今後,適応の拡大が望まれる.
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フォーラム
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医学のあゆみ 210巻13号, 1055-1061 (2004);
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医学のあゆみ 210巻13号, 1062-1063 (2004);
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切手・医学史をちこち
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医学のあゆみ 210巻13号, 1064-1064 (2004);
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書評
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医学のあゆみ 210巻13号, 1065-1065 (2004);
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雑誌特集
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医学のあゆみ 210巻13号, 1066-1067 (2004);
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新刊紹介
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医学のあゆみ 210巻13号, 1068-1071 (2004);
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TOPICS
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発生学・再生医学
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医学のあゆみ 210巻13号, 1075-1075 (2004);
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生化学・分子生物学
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医学のあゆみ 210巻13号, 1076-1077 (2004);
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医学のあゆみ 210巻13号, 1077-1078 (2004);
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救急・集中治療医学
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医学のあゆみ 210巻13号, 1078-1079 (2004);
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連載
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現代寄生虫病事情
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医学のあゆみ 210巻13号, 1081-1086 (2004);
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ジェンダーと医学・医療
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医学のあゆみ 210巻13号, 1087-1092 (2004);
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漢方は二千年以上の歴史を誇る伝統医学であるが,その考え方は養生を基礎とした予防医学的側面も合わせもつ古くて新しい医学ともいえる.そのような漢方は,病名を診断して治療を行う西洋医学的な考え方とは異なり,病名にこだわらず,一人ひとり異なる体質や病態を漢方医学独特の診断方法で見極めた“証”という概念に沿って“随証治療”を行う.“証”は病態の特徴をとらえたものなので,性差,加齢などの要素によっても形づくられる.もちろん,ジェンダーによる影響も,である.時代とともに変化する社会のなかで,価値観,常識も変容する.しか