Volume 211,
Issue 11,
2004
-
あゆみ 線維化のメカニズムと疾患
-
-
Source:
医学のあゆみ 211巻11号, 1031-1031 (2004);
View Description
Hide Description
-
Source:
医学のあゆみ 211巻11号, 1033-1037 (2004);
View Description
Hide Description
線維化は細胞外マトリックスが組織に過剰に沈着した状態を主徴とし,皮膚,消化器,心臓,肺,肝,腎,血管など実にさまざまな臓器でみられる.線維化のメカニズムには細胞外マトリックスの合成系および分解系の双方が関与し,線維化病変においては両者のバランスの変化が生じていると考えられる.本稿ではまず線維化における細胞外マトリックス合成に関して,とくに線維化病変におけるI型コラーゲンの転写制御を中心に解説し,さらに分解系についてmatrix metalloproteinaseおよびそのインヒビターであるtissue i
-
Source:
医学のあゆみ 211巻11号, 1039-1044 (2004);
View Description
Hide Description
臓器が傷害を受けると生体組織は創傷治癒のプロセスとして炎症を惹起し,炎症処理細胞(自らも炎症を増幅するが)をよび寄せ傷害因子を取り除き壊死細胞を置換し,組織構造の修復と機能の維持をはかる.しかし,傷害や炎症が遷延化したり炎症反応が過剰に誘導されると健常組織構造の破壊と病的組織の構築(リモデリング,線維化)を招来し,臓器機能は低下してしまう.炎症の初期段階では複数のサイトカインが活躍するが,後半の線維化の段階では各臓器に共通して,TGF—βが間質系細胞の増殖と細胞外マトリックスの分解・蓄積を制御して線維化に
-
Source:
医学のあゆみ 211巻11号, 1045-1049 (2004);
View Description
Hide Description
線維化をきたす疾患の病態形成は線維芽細胞における細胞外マトリックス調節異常が中心と考えられるが,その発症メカニズムや病態はかならずしも単純ではない.たとえば,全身性強皮症は線維化疾患の代表的なものであるが,その病態は線維化と自己免疫異常という一見関連の乏しい2つの側面をもっており,両者の関係を解明することが重要である.本稿では線維化と自己免疫の関係に焦点をあて,線維化において自己免疫がどのように関与しうるのかを論じた.前半で強皮症の動物モデルであるtight—skinマウスにおけるBリンパ球のシグナル伝達
-
Source:
医学のあゆみ 211巻11号, 1051-1056 (2004);
View Description
Hide Description
インテグリンはα鎖およびβ鎖からなる二量体分子で,細胞表面に発現し,おもに細胞外マトリックスの受容体として機能している.近年,αv鎖を含むインテグリンが,強力な線維化誘導因子であるTGF—βのlatentformの受容体として機能していることが明らかとなり,これらのインテグリンと線維性疾患との関連が注目されている.今回著者らはαvβ5に注目し,このインテグリンの発現異常と強皮症皮膚線維芽細胞が活性化される機序について検討したところ,1強皮症皮膚線維芽細胞ではαvβ5の発現が著明に亢進している,2強皮症
-
Source:
医学のあゆみ 211巻11号, 1057-1061 (2004);
View Description
Hide Description
線維化の分子機構の解明や線維化を抑制する可能性のある薬剤の有効性の検討には,適切な線維化モデル動物が必要となる.皮膚線維化モデル動物には,遺伝子突然変異により偶然発見されたTight—skin 1マウスと,マウス組織適合性抗原の差を利用して実験的に作製された移植片対宿主病による皮膚硬化モデルが知られているが,著者らはマウス皮下にサイトカインを注入するのみで線維化を誘導するモデルマウスの作製に成功した.このモデルマウスではTGF—βを最初の3日間注入し,つぎにCTGFを4日間投与することにより,不可逆的な線
-
Source:
医学のあゆみ 211巻11号, 1063-1067 (2004);
View Description
Hide Description
肺線維症は肺胞隔炎の修復機転として過剰な線維化を生じる慢性病態である.さまざまな疾患に伴って生じるが,原疾患の明らかでない特発性肺線維症はその予後の悪さから臨床的にきわめて重要である.特発性肺線維症は病理学的に通常型間質性肺炎とされ,強い線維化,肺胞構造の改築,時相の不均一性がみられ,他の病型と明確に区別される.この特徴的な組織像は強い肺胞上皮細胞傷害がきっかけとなり,繰り返す慢性炎症から肺胞腔内に形成された線維化により形成される.その過程には線維芽細胞の活性化を誘導するTGF(transformingg
-
Source:
医学のあゆみ 211巻11号, 1069-1072 (2004);
View Description
Hide Description
臓器線維症はその部位と原因とにかかわらず,組織にI型コラーゲンをはじめとする細胞外マトリックスが過剰に沈着し,臓器の機能障害をきたした病態である.肝線維症の終末像である肝硬変症は高度の肝細胞機能不全と門脈圧亢進症の合併を特徴とする.これまで進行性かつ不可逆性と考えられてきた肝硬変症であるが,最近では肝線維化のメカニズムの解明と相まって,肝線維症に対する直接的な治療の試みが数多く報告されるようになってきた.たとえば,肝におけるコラーゲン産生細胞である星細胞の活性化抑制や,マトリックス産生において中心的な役割
-
Source:
医学のあゆみ 211巻11号, 1073-1076 (2004);
View Description
Hide Description
細胞外マトリックスとは細胞から分泌され,蓄積した複雑な重合体であり,コラーゲン,エラスチン,プロテオグリカン,グリコサミノグリカンなどからなる.正常血管においては平滑筋細胞とともに中膜の主要な構成成分であり,構造を支持すると同時に平滑筋細胞を収縮型に保つ役割を担っている.動脈硬化病変においては肥厚した内膜中にも蓄積されるが,正常血管とは組成が異なり,平滑筋細胞を合成型に形質変換させ,増殖・遊走を促進する働きを示すようになる.また,MMPによる細胞外マトリックスの分解も平滑筋細胞の増殖・遊走を容易にさせたり
-
フォーラム
-
-
Source:
医学のあゆみ 211巻11号, 1080-1081 (2004);
View Description
Hide Description
-
Source:
医学のあゆみ 211巻11号, 1082-1084 (2004);
View Description
Hide Description
-
書評
-
Source:
医学のあゆみ 211巻11号, 1085-1085 (2004);
View Description
Hide Description
-
TOPICS
-
-
疫学
-
Source:
医学のあゆみ 211巻11号, 1088-1089 (2004);
View Description
Hide Description
-
環境衛生
-
Source:
医学のあゆみ 211巻11号, 1090-1090 (2004);
View Description
Hide Description
-
産科学・婦人科学
-
Source:
医学のあゆみ 211巻11号, 1091-1091 (2004);
View Description
Hide Description
-
整形外科学
-
Source:
医学のあゆみ 211巻11号, 1092-1092 (2004);
View Description
Hide Description
-
連載
-
-
現代寄生虫病事情
-
Source:
医学のあゆみ 211巻11号, 1093-1098 (2004);
View Description
Hide Description