Volume 214,
Issue 3,
2005
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あゆみ 色素性乾皮症
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医学のあゆみ 214巻3号, 181-181 (2005);
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医学のあゆみ 214巻3号, 183-187 (2005);
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色素性乾皮症(xeroderma pigmentosum:XP)は,日光過敏と皮膚癌を生じ,紫外線によって形成されるDNA損傷を修復するヌクレオチド除去修復(nucleotide excision repair:NER)に異常をもつ常染色体性劣性遺伝病である.日本に多いA群XPはさらに重篤な神経症状を伴う.NERはDNAの損傷部位を認識し,損傷を含むオリゴヌクレオチドを切断・除去し,そしてDNA鎖の再合成・連結を行う修復機構である.NERは紫外線以外にもシスプラチン(抗癌剤)やベンツピレン(発癌物質)で生
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医学のあゆみ 214巻3号, 189-193 (2005);
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色素性乾皮症(xeroderma pigmentosum:XP)とは,紫外線によって生じたDNAの傷を修復する機構に欠陥があるために,光線過敏,早期に露光部の皮膚癌を多発する遺伝性疾患で,8つの相補性群があり,臨床的な皮膚症状の程度,神経症状の有無に特徴がある.病像の完成しない幼小児期に確定診断をくだし,今後の病気の予後,生活指導について親に説明しなければならない.臨床症状に加えて紫外線照射後の最少紅斑量,細胞を用いた修復能の測定などを組み合わせて診断する.遺伝子診断はA群においては遺伝子変異の起こる個所
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医学のあゆみ 214巻3号, 195-199 (2005);
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日本では神経症状の強い色素性乾皮症(XP)患者が多い.1980年ごろのXP患者指導は長髪,サングラス,サンスクリーン,長袖長ズボンであったが,発癌は抑制不十分であった.紫外線対策を再検討すると,340 nmより短波長の紫外線遮断で日焼けは生じず,発癌も起こらず,XP患者は健常人より16倍太陽光に過敏であるなどがわかった.太陽紫外線の測定では雨でも曇りでも安全な屋外はなかった.そこで,紫外線除去空間をつくり,そのなかでXP患者が生活できるようにした.窓ガラスには紫外線遮断フィルムを貼り,退色防止用蛍光灯を使
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医学のあゆみ 214巻3号, 201-204 (2005);
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色素性乾皮症(XP)は7つの相補性群とバリアントに分類される.多くの群で皮膚症状に加えて神経症状がみられ,なかでもA群色素性乾皮症(XPA)での神経症状は重篤である.末梢神経・聴神経障害に加え,進行性の知的・運動発達退行などの多彩な中枢神経症状がみられる.さらに近年,生存年齢の延長に伴い,特異な声帯運動異常も出現し,臨床的に問題になっている.著者らは多数例のXPA患者において,頭部MRIの定量的解析や,種々の電気生理学的検査による脳幹機能の評価を進めてきた.文献報告を含めてXPAでの神経症状を概説する.
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医学のあゆみ 214巻3号, 205-208 (2005);
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色素性乾皮症(A・B・D・G群)とCockayne症候群では進行性の神経変性がみられるが,遺伝子操作動物で臨床症状に合致する神経障害が認められず,神経障害に対する根本的治療法は開発されていない.著者らは,A群色素性乾皮症とCockayne症候群の剖検脳を対象とした神経病理学的解析を進め,小脳皮質変性と大脳基底核病変でのそれぞれアポトーシスと酸化的障害の関与,さらには大脳基底核・脳幹でのカテコールアミン系神経の選択的障害を明らかにしてきた.両疾患の神経病理学的所見を概説する.
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医学のあゆみ 214巻3号, 209-211 (2005);
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Cockayne症候群(CS)はまれな常染色体劣性遺伝疾患であり,1936年Cockayneが症例報告をした.おもな臨床症状としては低身長,精神発達遅滞,小頭症,小脳失調,網膜色素変性,感音性難聴,早発老化,脳内石灰化など多彩である.皮膚の日光過敏症から患者由来細胞のコロニー形成が紫外線照射後著しく低下することが実験的に確かめられ,色素性乾皮症同様にDNA修復異常症のひとつと考えられていた.細胞学的には相補学的におもに2群に分けられ,1990年代に原因遺伝子がそれぞれクローニングされた.現在のところ,転写
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フォーラム
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医学のあゆみ 214巻3号, 214-216 (2005);
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TOPICS
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泌尿器科学
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医学のあゆみ 214巻3号, 221-222 (2005);
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病理学
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医学のあゆみ 214巻3号, 223-223 (2005);
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癌・腫瘍学
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医学のあゆみ 214巻3号, 224-225 (2005);
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連載 五感の生理,病理と臨床
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医学のあゆみ 214巻3号, 227-231 (2005);
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光療法とは,1日のうちのある時間帯に数十分から数時間程度,患者に高照度(2,000〜2,500ルクス以上の照度)の光を照射する治療法である.臨床時間生物学の発展により,従来原因不明とされていた疾患のなかには生体リズムの異常に基づくものがあることがわかってきた.さらに,光には生体リズムを矯正する作用があることから,こうした疾患に対しては光照射が有効であることも明らかになってきた.生体リズムの異常に基づく疾患として季節性うつ病が最初に発見され,今では光治療は季節性うつ病の第一選択の治療法として確立している.こ