Volume 216,
Issue 6,
2006
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あゆみ 関節軟骨の再生
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医学のあゆみ 216巻6号, 441-441 (2006);
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医学のあゆみ 216巻6号, 443-446 (2006);
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近年,失われた臓器や組織を自己の細胞を用いて再生しようとする再生医療の研究が盛んであり,一部ではその臨床応用もはじまっている.整形外科領域では自然治癒能力に乏しい軟骨再生は大きな課題のひとつであり,再生医療の応用が期待されている.軟骨損傷に対し現在までさまざまな治療法が試みられてきたが,硝子軟骨で修復させうるgold standardとなるような治療法は存在しない.著者らは比較的若年者の限局した軟骨損傷に対して,組織工学的手法を用いて作製した軟骨様組織を軟骨欠損部に移植するコラーゲンゲル包埋自家培養軟骨細胞移植を考案し,臨床応用を行ってきた.その術後短期成績は比較的良好であり,満足できる結果を得ている.本稿では,著者らの方法の手術術式と術後成績,将来展望について述べる.
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医学のあゆみ 216巻6号, 447-450 (2006);
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Mosaicplastyは膝関節のあまり荷重のかからない大腿骨顆部辺縁部から採取した複数の円柱状の骨軟骨片で荷重部位の関節軟骨欠損を修復可能にする方法で,軟骨欠損部位は移植された硝子軟骨とその間隙から再生した線維性軟骨との複合体により修復される.最小侵襲で行え,リハビリテーションも比較的早く可能であるが,採取可能なドナーの数に限界があり,手技の習熟が必要である.本法の適応は50歳位までの限局性の中等度までの関節軟骨欠損で,とくに骨軟骨障害に対して有用である.変形性関節症には一般に適応されないが,骨切り術を併用すれば骨壊死や初期関節症にも応用可能である.
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医学のあゆみ 216巻6号, 451-454 (2006);
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自然治癒能が乏しい関節軟骨損傷に対し軟骨下骨層に骨孔を穿つ鏡視下骨穿孔術は,骨髄から血液および間葉系細胞を誘導し,線維軟骨での修復を期待できる低侵襲な外科的治療法である.加齢による変性ではなく,外傷を起因とする関節軟骨損傷で,それによる症状(疼痛,ひっかかり感,水腫など)を有し,0.5〜3.0 cm2程度の軟骨下骨層にまで達する軟骨損傷(ただし,骨軟骨骨折や遊離している離断性骨軟骨炎のように母床部に骨欠損があるものを除く)を本術式の適応としている. /離しかかっている病変をすべて鋭匙鉗子などにより郭清し,軟骨下骨層を露出させた後,直径1.5 mmのK−wireを用いて約10カ所/1 cm2ドリリングする.いままでの報告や当科での経験から,本術式は症状改善に有効で,長期成績も良好で,軟骨損傷に対する第一選択として有用である.
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医学のあゆみ 216巻6号, 455-457 (2006);
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近年の組織再生工学の発達とともにさまざまな細胞移植による関節軟骨欠損修復法が研究されてきたが,そのひとつとして骨軟骨の前駆細胞である骨髄間葉系細胞移植が注目されている.骨髄間葉系細胞は骨軟骨のみならず,心臓,末梢血管,皮下組織などの修復に利用される細胞である.著者らは,まずこの自己骨髄間葉系細胞を増殖させ軟骨欠損部に移植すると軟骨欠損の修復が促進されることを家兎の実験系で報告した.さらに,ヒトの関節軟骨欠損の治療に応用し,完全な硝子軟骨ではないものの修復されることを明らかにした.完全な硝子軟骨による修復が得られないことから,よりよい修復を得るために,本法に加えて成長因子投与あるいは遺伝子導入の研究などがなされている.さらに,変形性膝関節症のような比較的広範囲な軟骨欠損にも応用するため,あるいは侵襲の小さい方法を開発するために担体の研究などが行われている.
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医学のあゆみ 216巻6号, 459-463 (2006);
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関節軟骨に軟骨下骨に達する全層欠損を作製すると,大きな欠損では軟骨の再生はみられず関節表面は線維性組織で修復されるだけであるが,小さな欠損では軟骨の再生がみられることがある.このような修復機序の違いは,骨髄から欠損内へ遊走してくる未分化な間葉系細胞の増殖と分化によって決定されると考えられる.近年,軟骨分化の進行には,増殖・分化を制御する多様な成長因子が介在していることが明らかとなってきている.そこで,成長因子を利用して骨髄間葉系細胞を活性化することにより,関節軟骨の再生をはかろうという試みがなされている.本稿ではfibroblast growth factor−2(FGF−2)を中心に,成長因子による関節軟骨再生の取組みについて概説する.
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医学のあゆみ 216巻6号, 464-468 (2006);
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関節軟骨は硝子軟骨からできており,荷重伝達,衝撃緩和,関節の滑動性に重要な役割を果たしている.関節軟骨が外傷や変性などで一度損傷すると硝子軟骨での再生は困難であり,長期経過で変形性関節症変化を生じる.近年,組織工学および分子生物学の進歩により,軟骨細胞をはじめとして骨髄間葉系細胞,筋由来細胞および滑膜細胞に対して体外で成長因子の遺伝子を導入し,関節内へ注入あるいは移植する遺伝子治療が試みられ,良好な修復が報告されている.特に遺伝子導入された細胞を関節内へ直接注入する“細胞を介した遺伝子導入”は手技が簡便で,細胞移植のための侵襲が少なく,ウイルスベクターを用いる必要がないという長所があり,今後の発展が見込まれる.
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フォーラム
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医学のあゆみ 216巻6号, 469-470 (2006);
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医学のあゆみ 216巻6号, 471-472 (2006);
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TOPICS
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生化学・分子生物学
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医学のあゆみ 216巻6号, 477-478 (2006);
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神経内科学
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医学のあゆみ 216巻6号, 478-479 (2006);
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循環器内科学
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医学のあゆみ 216巻6号, 479-481 (2006);
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移植・人工臓器
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医学のあゆみ 216巻6号, 481-482 (2006);
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連載 現代医療におけるコメディカルの役割2
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医学のあゆみ 216巻6号, 483-487 (2006);
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注目の領域
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医学のあゆみ 216巻6号, 489-495 (2006);
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