Volume 218,
Issue 3,
2006
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あゆみ 治験とCRC
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医学のあゆみ 218巻3号, 189-189 (2006);
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医学のあゆみ 218巻3号, 191-194 (2006);
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臨床試験および治験の法整備を背景に,日本のCRC(clinical research coordinator)は誕生した.CRCの役割は“医薬品の臨床試験の実施に関する省令”(good clinical practice:新GCP)や実施計画書を遵守しながら,責任医師・分担医師の指導のもと臨床試験をサポートすることである.CRCは被験者ケア,責任医師・分担医師へ業務への支援,治験依頼者への対応を行う.臨床試験を行うには,治験にかかわる関連部署と連携し情報共有し,チームとしてかかわることが重要である.海外と並行するグローバル試験への参加やEDCシステム導入により新薬開発期間の短縮が期待されている.また将来的には,電子カルテの診療情報をデータベース化,ネットワーク化することが期待される.
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治験管理室のあり方
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医学のあゆみ 218巻3号, 195-198 (2006);
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小児の治験の支援においては発達的側面を理解し,同意取得時においては被験者となる対象の年齢に応じた説明文書を用意し,説明の方法についてもわかりやすく,理解度を把握しながら進める.また,法的保護者となる両親と共通認識をもつことも重要である.さらに治験には必須である採血にかかわる部分についても,採血量や採血回数に至るまで細やかな支援を行い,治験参加中の被験者の安全性の確保については,つねに安全性情報を把握し必要な情報をセレクトして提供し,治験参加の意思を確認しながら試験を継続していく必要がある.安心して治験が継続できる環境を整えることも重要であり,小児の治験への支援にはマンパワーと時間を要する.
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医学のあゆみ 218巻3号, 199-202 (2006);
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治験管理室は治験実施において,倫理性,科学性を担保しながら円滑な進行をはかる必須の存在であり,契約などの事務業務の迅速化とともにCRCによる質の高い支援が求められる.CRCは基本技能と実施する疾患の特性に応じた専門性を取得する必要があるが,その雇用体制の確立は課題として残されている.治験のみならず臨床研究を推進するという大きな役割も,可能な範囲で治験管理室が担うべきである.治験を含めた臨床研究が質の高い標準的医療を基盤として行われるという体制を確立すると同時に,治験実施が医療の質の重要な評価点となるような認識の普及にも努めていく必要があろう.
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医学のあゆみ 218巻3号, 203-206 (2006);
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治験管理室に求められるシステムには,治験だけではなく各医療機関で実施される臨床研究の質の確保のための支援機能を含む必要がある.そのため,治験管理室は他部門との調整機能が発揮しやすく組織上の意思決定の迅速性が確保できる組織として医療機関内に位置づけられるべきであり,臨床研究に関する教育プログラム運営,研究計画書などの作成支援,被験者リクルート促進,研究実施の支援,監査などの機能を有することが望ましい.各医療機関で実施される臨床研究の特徴や規模に合わせたシステムづくりが求められる.
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各職種からみたCRC
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医学のあゆみ 218巻3号, 207-212 (2006);
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著者の所属する癌研究会有明病院の治験薬管理室は新薬臨床開発センターに属し,2名の薬剤師で構成されている.新GCP“医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令”第39条に従い,院内治験審査委員会で承認され受託研究契約が交わされたすべての治験薬の管理を行い,当院で使用するすべての治験薬はここを通じて薬剤部で管理される.これら管理は治験薬管理室で作成した標準管理手順書に基づいて行われ,治験依頼者が提出した管理手順『治験薬の取扱及び保管,管理並びにそれらの記録に際して従うべき指示を記載した手順書』(新GCP第16条)に従い管理される.治験薬管理室ではリサーチナース,薬剤部,当該治験責任・分担医師および治験依頼者間で,処方内容・処方方法,治験薬の取扱い方法などや併用禁止薬の確認,リスト作成などを取り決め,治験が円滑に実施されるように管理している.とくにリサーチナースとの事前打合せが重要となっている.
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医学のあゆみ 218巻3号, 213-216 (2006);
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治験が円滑に行われるためには,治験を実施する医療機関の関係者,被験者,治験依頼者という,立場が異なる人びとの相互関係を円滑に保つことが不可欠である.したがって,治験をコーディネートするCRCの果たす役割は非常に大きい.CRCは医療機関内の各スタッフと連携して治験の実施にかかわる業務が的確かつ効率的に行われるよう導くことで,被験者が安心して治験に参加できる環境を整え,また治験データの質を保つ役割を担っている.治験のキーパーソンともいえるCRCと治験依頼者がそれぞれの立場を理解しあい,よりよい治験をめざして意見を交換することによって日本における治験が活性化することを願う.
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医学のあゆみ 218巻3号, 217-220 (2006);
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CRCを対象とした教育・研修には導入教育・研修と継続教育・研修があり,一定の条件を満たしたCRCは学会などによる認定を得ることができる.臨床研究に関する規制要件やガイドラインは変化しつづけており,CRCが専門性を獲得しそれを発揮していくためには,CRC認定取得などの機会を活用し臨床経験を重ねながら,治験だけではなく広く臨床研究に関与していく必要がある.
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医学のあゆみ 218巻3号, 221-223 (2006);
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わが国で臨床研究コーディネーター(CRC)の養成がはじまったのは1998年である.当時の厚生省がCRC養成モデル研修を開始する際にそのワーキンググループの責任者を務めた立場から,CRCのあり方について記す.日本臨床薬理学会はCRC養成に取り組んできた国内の種々の団体に働きかけて“CRC連絡協議会”を結成し,“CRCと臨床試験のあり方を考える会議”を毎年共催している.また,質の高いCRCの養成を推進するために,学会認定CRCの認定試験を2004年から開始した.認定CRC試験では,1多肢選択(MCQ)試験,2記述試験,3面接試験の3種類を実施している.研修ガイドラインに沿った『CRCテキストブック』1)の内容を中心にした知識を主としてMCQ試験により,技能を主として筆記試験により,態度を主として面接試験により評価している.学会認定CRC試験を活用した,CRCのさらなる質の向上が期待されている.
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医学のあゆみ 218巻3号, 225-227 (2006);
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1997年に現在のGCPが施行され,治験を取り巻く環境が大きく変化してから約9年が経過し,臨床試験コーディネーター(CRC)の存在が治験依頼者にとっても欠かせない存在となっている.治験依頼者の立場からみたCRCの現状と期待することとして施設間格差の解消,とくに常勤CRCの増員,非常勤CRCの待遇改善,評価指標の再考,統一したCRC認定制度の創設などがあげられる.また,治験の同意取得率の向上のためにはCRCの役割が大であり,期待したい.
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フォーラム
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医学のあゆみ 218巻3号, 230-231 (2006);
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医学のあゆみ 218巻3号, 232-233 (2006);
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TOPICS
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生化学・分子生物学
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医学のあゆみ 218巻3号, 237-238 (2006);
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免疫学
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医学のあゆみ 218巻3号, 238-239 (2006);
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神経精神医学
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医学のあゆみ 218巻3号, 239-240 (2006);
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皮膚科学
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医学のあゆみ 218巻3号, 240-241 (2006);
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連載 現代医療におけるコメディカルの役割17
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医学のあゆみ 218巻3号, 243-246 (2006);
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注目の領域
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医学のあゆみ 218巻3号, 247-250 (2006);
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