医学のあゆみ
Volume 221, Issue 1, 2007
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4月第1土曜特集【骨粗鬆症──臨床と研究の最新動向】
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- ■骨粗鬆症理解のための基礎
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骨の構造と機能
221巻1号(2007);View Description Hide Description骨の構造は身体の支柱として,また血清カルシウムなどのミネラル調節に対応した機能を果たす.骨組織に存在する骨芽細胞,破骨細胞,骨細胞は,それらの分化・形成あるいは細胞活性にたがいに影響を及ぼしあいながら機能している.骨芽細胞は骨形成を担う細胞であり,骨基質蛋白合成と基質小胞を介した石灰化を誘導するが,自ら産生した骨基質に埋まり骨細胞へと分化をなし遂げる.骨芽細胞と骨細胞はたがいに細胞突起を介した細胞性ネットワークを形成し,機能的なグループをつくっていると考えられる.一方,破骨細胞は骨吸収を営む細胞であり,酸と基質蛋白分解酵素を分泌して骨基質を吸収する.破骨細胞は骨芽細胞系細胞の支持によって形成されるが,一方で,破骨細胞は骨芽細胞の活性や機能に対して影響を与えると推測される.このような破骨細胞と骨芽細胞は古い骨基質と新しい骨基質へと改変する骨改造を営むが,それは単に基質だけではなく,骨細胞の分布を規則的に構築する現象でもある.ここでは骨の構造と機能を概説した. -
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- ■骨粗鬆症克服をめざす骨代謝研究の最前線
- 【破骨細胞】
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破骨細胞の形成部位を決める破骨細胞ニッチ──破骨細胞の形成部位は骨芽細胞が構築する破骨細胞ニッチが決める
221巻1号(2007);View Description Hide Description - 【骨芽細胞】
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- 【骨細胞】
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- ■骨粗鬆症臨床の現状と将来
- 【骨粗鬆症の診断】
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骨粗鬆症の診断と骨量・骨質の評価法
221巻1号(2007);View Description Hide Description骨粗鬆症の“診断”において骨密度測定はその感度・精度は十分でないものの,診断基準では骨密度は不可欠となっている.骨密度測定のなかでも二重X線吸収法(DXA)が,その測定精度や簡便性のゆえに広く用いられている.“骨折リスク評価”において骨密度のほか,年齢や骨折既往の有無も重要な因子である.また“モニタリング”においては骨密度の増加が治療効果を十分に評価できるとはいいがたく,骨質評価の重要性が指摘されている.骨質を表す特性には“構造特性”と“材料特性”がある.骨質は骨粗鬆症の診断という意味ではその重要性はそれほど注目されていないが,骨脆弱性と関連して,骨密度とともに重要な意味をもつと考えられている.“材料特性”は臨床において評価できない.“構造特性”にはマクロ的な骨構造や骨サイズ,ミクロ的な海綿骨梁構造と皮質骨多孔性が含まれ,前者は臨床で評価可能であるが,後者においては現在その評価法の確立へ向けて研究が進められている. -
- 【骨粗鬆症の予防と治療】
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- ■AYUMI Glossary of Terms
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