Volume 230,
Issue 13,
2009
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あゆみ ここまで進んだ 心臓超音波の最新動向
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医学のあゆみ 230巻13号, 1091-1091 (2009);
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医学のあゆみ 230巻13号, 1093-1098 (2009);
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冠血流が回復し虚血が改善した場合に生じる現象をreverse ischemic cascadeとよぶが,近年この虚血発作後のreverse ischemic cascadeを心エコー法で観察する過程で,収縮機能が改善した後に遷延する拡張機能障害,すなわちpostischemic diastolic stunningが報告されischemic memoryという新しい概念が注目されている.この概念を応用すれば,従来では困難であった非発作時の虚血診断が可能となる.本稿ではこのischemicmemoryを2D speckle tracking echocardiographyという新しい心エコー法でとらえ,運動負荷心エコー法や胸痛などの虚血診断における臨床応用について述べる.
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医学のあゆみ 230巻13号, 1099-1103 (2009);
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経食道心エコー図(transesophageal echocardiography:TEE)は近年めざましい進歩を遂げつつあるが,最大の進歩は三次元心エコー図で達成されつつある.とくに発売されて間もない三次元経食道心エコー図は,リアルタイム(real time:RT)表示と三次元(three dimensional:3D)であることを同時に達成し,経食道心エコー図の価値を高めた.その結果,これまでは敬遠されがちだった経食道心エコー図を,価値の高い使えるツールに転換した.
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医学のあゆみ 230巻13号, 1104-1109 (2009);
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薬剤抵抗性の重症心不全症例に対して,両心室ペーシングを用いた心臓再同期療法(CRT)が有効な治療法として確立された.このCRTの登場によって心室収縮の非同期(dyssynchrony)が注目されるようになった.CRTに反応する症例(responder)を選別するにはガイドラインに示されたQRS時間の延長だけでは不十分であり,心エコーを用いた心室局所の収縮時相のずれを評価する方法が有効であると認識されるようになったためである.すなわち,CRTの効果は心室内または心室間の機械的非同期性を改善することにある.これまでBモード,Mモード,組織ドプラ法,そしてスペックルトラッキング法などさまざまな心エコー手法によって多種多様の指標が報告されてきている.それぞれに指標には限界があり,その多様性によってdyssynchronyの評価に混乱をきたしているのも現実である.本稿では非同期心室収縮の典型的な左脚ブロック症例を中心に,再度dyssynchronyについて整理できるよう概説する.
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医学のあゆみ 230巻13号, 1110-1116 (2009);
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約20年前に,左室収縮障害を認めない,あるいは認めてもごく軽度にもかかわらず,心不全を発症する病態が報告された.この心不全は拡張機能障害が主病態であるため,拡張不全(heart failure with preserved ejectionfraction:HFPEF)とよばれる.この病態が広く認識され,拡張機能評価の重要性が唱えられるようになった.拡張機能は左室弛緩能,左室スティフネスがそのおもな構成要素で,左室弛緩能障害が先行し,左室スティフネスの亢進がこれに加わり拡張不全発症に至る.しかし,一般的に用いられる非侵襲的拡張機能評価法は,その多くが拡張機能障害によって二次的に生じる左房圧上昇を検出するもので,左室弛緩能や左室スティフネスを直接的に評価する指標ではない.本稿では,一般的に用いられている指標の特徴と問題点,左室弛緩能,左室スティフネス(伸展性)を直接評価するためにあらたに著者らが提唱している指標について概説する.
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医学のあゆみ 230巻13号, 1117-1122 (2009);
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心筋の局所的な変形(ひずみ)の指標であるストレインを用いることにより,収縮能を客観的に評価することが可能である.心エコーではストレインは組織ドプラにより評価されてきたが,角度依存性などの限界があった.心筋上の特有な輝点(スペックル)のパターンを自動追跡する2Dスペックルトラッキング法は,角度依存性のない新しいストレインイメージング法として開発された.この方法を用いることにより,心筋虚血や心筋バイアビリティのより客観的な評価が可能になる.さらに,従来の壁運動評価では検出できなかったような早期の壁運動異常も検出できるようになり,今後,臨床的に有用な方法として期待されている.
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医学のあゆみ 230巻13号, 1123-1127 (2009);
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昔から心筋線維の解剖学的走行の特異性は注目されており,心臓は雑巾を絞るように収縮するといわれてきた.近年,スペックルトラッキング法が開発され,心エコー断層像から得られた心筋内のスペックル信号を追従することで,心臓の回転を簡便に明示することが可能となり,心臓が血液を“絞り出す”様子が心エコーで見えるようになった.左心室の回転や捻れの評価は,従来左室機能評価の主体であり続けた内径・壁厚や容積の変化をみる方法とは異なるあらたな方法であり,心機能指標のひとつとして今後の臨床応用が期待されている.
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医学のあゆみ 230巻13号, 1129-1140 (2009);
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経静脈的心筋コントラストエコー法(MCE)は,微小気泡である超音波造影剤を経静脈的に投与し,心筋内微小循環・心筋灌流異常を可視化し,ベッドサイドで非侵襲的に視覚的に冠動脈疾患を評価できる方法である.安定型狭心症ではジピリダモール・アデノシンなどの薬物負荷で心内膜側の心筋染影低下が出現し,冠動脈疾患の診断が可能となり,その診断率はSPECTなどと同等である.また,急性冠症候群では,安静時MCEにて心筋染影低下を検出することによりベッドサイドで早期に精度よく診断が可能となる.心筋梗塞症例では,心筋viabilityやno reflow現象の評価にも有用である.
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医学のあゆみ 230巻13号, 1141-1145 (2009);
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血管内超音波法(IVUS)はこれまで冠動脈プラークを評価するimaging modalityとして使用され,現在まで多くのエビデンスが蓄積されてきた.画像の基本は白黒画像であり,この白と黒の構成具合で冠動脈の性状評価を行うものである.白と黒のみの画像を評価するため,熟練を要する一面もある.そのため,より客観的に冠動脈プラークを評価できるようさまざまなパラメータを組み合わせ,また白と黒以外の色も使用することで,より具体的にプラークを評価できるよう現在も改良が続けられており,今後も臨床でのIVUSの重要性は変わらないものと思われる.
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フォーラム
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切手・医学史をちこち93
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医学のあゆみ 230巻13号, 1147-1147 (2009);
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医学のあゆみ 230巻13号, 1148-1150 (2009);
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医学のあゆみ 230巻13号, 1151-1152 (2009);
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医学のあゆみ 230巻13号, 1153-1156 (2009);
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TOPICS
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生理学
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医学のあゆみ 230巻13号, 1163-1164 (2009);
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眼科学
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医学のあゆみ 230巻13号, 1165-1167 (2009);
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生化学・分子生物学
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医学のあゆみ 230巻13号, 1167-1168 (2009);
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連載
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がん診療連携拠点病院にみる工夫− レベルアップをめざして11
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医学のあゆみ 230巻13号, 1169-1173 (2009);
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