Volume 240,
Issue 6,
2012
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あゆみ レーザー医工学の進歩
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医学のあゆみ 240巻6号, 485-485 (2012);
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医学のあゆみ 240巻6号, 487-491 (2012);
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深部(観察できる深さが数cm)の画像化を可能とする新しい光イメージング技術として,光と超音波の特長を併せもつハイブリッドモダリティといわれている光音響イメージング技術について,おもにその画像化原理や最近の研究動向などについてまとめた.2000 年以降アメリカを中心に盛んに研究され,小動物を対象とした動物実験用の光音響画像化装置が2011 年に販売開始されたが,いまだ医療用診断機器として実用化されていない.造影剤を使用せずに三次元で画像化できる血管分布による画像診断は,より早く医療の現場での利用が見込める点で期待が大きく,臨床研究が開始されている.機能診断や薬剤による標的化などの観点からは,分子イメージング技術としての発展が待望されている.
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医学のあゆみ 240巻6号, 493-496 (2012);
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現在,眼科領域で網膜の治療手段として使用されている新しいレーザー装置として,次の3 台のレーザー装置を取りあげる.①PASCAL レーザーは,パターン化したスポットに連続照射を行うことで,短時間に複数発のレーザー凝固が行える.短時間パターン照射により治療時間の短縮と,レーザー光凝固に伴う痛みの軽減が可能になった.②NAVILAS レーザーは,照射部位をあらかじめ眼底写真上に設定し,照射する新しい網膜光凝固装置である.NAVILAS はあらかじめ計画した部位をライブで確認しながらの照射のため,治療が正確かつ安全に行える.③光線力学療法(photodynamic therapy:PDT)は,加齢黄斑変性に対する有効な治療のひとつである.
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医学のあゆみ 240巻6号, 497-499 (2012);
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泌尿器科領域でのレーザーの使用には,尿路結石に対する内視鏡下砕石術,軟部組織切開剥離,ならびに腫瘍に対する光線力学療法があげられる.これらの領域における歴史的な視点を踏まえて,レーザー技術の導入過程を記述する.
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医学のあゆみ 240巻6号, 501-504 (2012);
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光線力学的治療(PDT)は低侵襲な癌治療法として肺癌,胃癌,子宮癌に対して施行され,とくに早期肺癌に対する標準治療としての確固たる地位を築くに至った.また,同時に光線力学的診断(PDD)も行うことで,PDT の精度をよりいっそう高めることができる.わが国が今後迎える超高齢化社会においては,PDT のような安全,低侵襲,低コストな治療法は大きな役割をなすものである.
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医学のあゆみ 240巻6号, 505-510 (2012);
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1960 年にMaiman がルビーレーザーの発振に成功してから半世紀が経ち,レーザーは医療をはじめさまざまな分野へ応用されてきた.皮膚科・形成外科へは1960 年代よりGoldman らによって導入され,1970 年代にはルビーレーザー,アルゴンレーザーなどが母斑や血管腫の治療で臨床応用されはじめた.1980 年代のレーザーと生体反応の解明により,単に切開蒸散するだけでなく,レーザー光の特性を生かした細胞や組織選択治療が可能となり,1990 年代以降はさまざまな波長,発振形式のレーザーが開発され,各種疾患に対して臨床応用が進んだ.当初の1 つのレーザーのみを使用した治療から,2 つ以上のレーザーを用いた複合レーザー治療が行われるようになっており,またフラクショナルレーザーなどの新しい照射技術や新しい波長や照射技術を搭載したレーザー機器も臨床応用されている.皮膚科・形成外科においてレーザーはもはや欠かせない治療技術となっているのである.
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医学のあゆみ 240巻6号, 511-516 (2012);
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現在,さまざまな波長のレーザーが診断・治療で用いられている.そのなかでも波長約2~15μm にあたる赤外波長領域は,生体分子の分子結合や官能基由来の分子振動由来の吸収ピークが数多くみられる領域である.吸収ピークを選択的に励起することで,低エネルギーで低侵襲に治療効果を得ることができる.使用する波長や照射エネルギーを精査すれば,疾患選択的な治療も夢ではない.近年この赤外波長域において,発振波長を任意かつ連続的に走査可能なレーザー技術の進展により,これまで検討できなかった波長を用いたレーザー治療の研究が可能となってきた.本稿では現在臨床で行われている赤外レーザー治療を整理し,著者らが取り組んでいる赤外レーザーによる疾患選択的治療に向けた最近の研究例を紹介する.
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医学のあゆみ 240巻6号, 518-521 (2012);
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血管内レーザー治療(endovenous laser ablation:EVLA)は,2001 年ごろよりストリッピング手術に代わって欧米で広く普及している下肢静脈瘤の根治治療である.EVLA は経皮的に伏在静脈内にレーザーファイバーを挿入し,tumescent local anesthesia とよばれる局所麻酔下にレーザーを照射して静脈壁を熱変性・閉塞させる方法である.わが国では2002 年にはじめて報告され,2010 年に波長980 nm のELVeS® レーザーの製造販売が承認,2011 年にEVLA が保険適用となった.治療成績は他の治療と比較して良好であり,重篤な合併症は認められない.しかし,初期には治療後の疼痛と皮下出血が比較的多く認められた.最近では水に特異的な長波長(1,320~2,000 nm)のレーザーが使用されるようになり,これらの合併症は少なくなっている.保険適用によって今後,日本での普及にはずみがつくと考えられる.
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医学のあゆみ 240巻6号, 523-526 (2012);
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近年,早期消化管粘膜癌に対する低侵襲的内視鏡治療法として,内視鏡的粘膜下層剥離術(endoscopic submucosaldissection:ESD)がわが国で開発され,粘膜癌病変を内視鏡的に一括切除することが可能になった.しかし,その手技は高度で,出血,穿孔などの合併症が生じ,死亡例も報告されている.著者らはESD で用いられている粘膜下層局注材の光吸収特性に注目し,炭酸ガスレーザーを用いた,筋層を損傷しない,より安全なESD 手技を考案した.これまでに,生体ブタを用いたESD は安全に施行できており,近い将来臨床応用が実現できるものと開発を進めている.
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医学のあゆみ 240巻6号, 527-532 (2012);
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著者らが開発した光学特性値算出システムを用いた最近の成果の一部を紹介する.双積分球光学系と逆モンテカルロ法を用いて,生体組織の光学特性値を算出可能なシステムを開発した.本システムを用いて算出した光学特性値の実験値と理論値との比較を行い,本システムの妥当性を評価した.光線力学療法およびレーザー凝固による組織の光学特性値の変化を検討した.光線力学療法やレーザー凝固後,組織は光を散乱しやすくなることがわかった.レーザー凝固により凝固層が生じた際の組織内の光の伝搬の変化を数値計算によりシミュレーションした結果,凝固層により光のエネルギー分布が変化し,光侵達深さが浅くなることがわかった.光の伝搬がわかることで正確に組織内のエネルギー分布が理解でき,適切なレーザー治療の指標を得られる.本稿ではこれまでの研究結果を基に安全なレーザー医療実現のための,多種・器官・組織の光学特性値のデータベース化の重要性について述べる.
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連載
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これだけは知っておきたい接触皮膚炎の基礎知識 3
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医学のあゆみ 240巻6号, 538-544 (2012);
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日本接触皮膚炎学会では1994 年から2000 年まで,ジャパニーズスタンダードアレルゲン(1994)陽性率を報告してきた.日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会においてはジャパニーズスタンダードアレルゲン(1994)を見直し,ethylene diamine 2HCL,bisphenol A を削除し,gold sodium thiosulfate,sesquiterpenelactone mix,epoxy resin を追加してジャパニーズスタンダードアレルゲン(2008)とし,2009 年からあらたに陽性率の調査を開始した.その結果,2008 年からあらたにスタンダードアレルゲンに加えたgold sodiumthiosulfate,sesquiterpene lactone mix,epoxy resin の陽性率はそれぞれ3.5%,1.5%,0.9%であった.金属アレルゲンは陽性率が低下しているが,以前とは異なる製造元のアレルゲンを貼布しており,感作例が少なくなっているかどうかについては今後の検討が必要である.
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フォーラム
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医学のあゆみ 240巻6号, 545-547 (2012);
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パリから見えるこの世界 1
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医学のあゆみ 240巻6号, 549-552 (2012);
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TOPICS
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生化学・分子生物学
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医学のあゆみ 240巻6号, 533-533 (2012);
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神経内科学
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医学のあゆみ 240巻6号, 534-535 (2012);
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遺伝・ゲノム学
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医学のあゆみ 240巻6号, 535-537 (2012);
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