Volume 255,
Issue 4,
2015
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あゆみ マイクロサージャリーに関する最近の話題
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医学のあゆみ 255巻4号, 257-257 (2015);
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医学のあゆみ 255巻4号, 259-263 (2015);
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◎マイクロサージャリーの技術,医療機器,材料の進歩にあらたなリンパ機能評価のモダリティーとして螢光リンパ造影が加わり,リンパ管静脈吻合術はリンパ浮腫の外科治療の主役に躍り出た.術中,螢光リンパ造影により的確にリンパ管を探すことが可能となり,これによって手術の精度が向上し,また術後の吻合部の開存確認により臨床効果との関係を明らかにすることができるようになった.下肢の場合,保存療法で術前に十分な排液を行った後に吻合術を行うと,開存率は30~40%で一肢当り約1~2 吻合が開存し,ドレナージとして機能していると考えられる.また,十分な排液後にもさらに100 mL ほど体積が減少し,皮膚が柔らかくなるなど自覚症状の改善や蜂窩織炎の頻度の減少を認めている.一方,リンパ管静脈吻合術単独でリンパ浮腫を完治させる症例はまだ多くはなく,保存療法を併用して浮腫をコントロールすることが必要となる.
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医学のあゆみ 255巻4号, 265-270 (2015);
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◎中・下咽頭は,呼吸・嚥下・発声などにおいて重要な役割を果たしている領域である.そのため機能温存および良好な機能の再建が必要となる.中・下咽頭領域の再建において良好な機能の再建を行うためには,残存組織を用いて残存機能を再建し,それを阻害しない皮弁の移植を行うことが重要である.中咽頭上側壁切除後の再建においては鼻咽腔閉鎖機能の再建と,口狭部を狭くして嚥下圧を保つ再建を行うことがポイントとなる.Gehanno 法や舌根縫い上げ法を用いた残存組織による再建を行い,欠損部には前腕皮弁や前外側大腿皮弁などを用いた遊離皮弁移植を行う.下咽頭部分切除術では術後,誤嚥のない再建が重要である.誤嚥防止のための構造を再建する必要がある.再建には遊離空腸パッチ,前腕皮弁,前外側大腿皮弁,鼠径皮弁などの遊離皮弁が用いられる.本稿では,中咽頭側壁切除術および下咽頭部分切除術後の再建法の概要について述べ,代表症例を提示する.
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医学のあゆみ 255巻4号, 271-275 (2015);
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◎マイクロサージャリー技術の進歩により,筋肉を犠牲にせず,ドナー部位への侵襲が非常に小さい穿通枝皮弁が普及してきた.乳房再建においても,下腹部の皮下脂肪を深下腹壁動脈穿通枝皮弁(DIEP flap)として欠損部へ移植する方法が標準術式のひとつとなっている.また,乳癌手術後に一定の期間を経て施行される二次乳房再建では,乳房皮膚の不足を他部位の皮膚で補うのではなく,ティッシュ・エキスパンダー(TE)を用いて残存皮膚を拡張することで,色調・質感に優れた乳房を再建することができる.本稿では,DIEP flap とTEを用いた二次乳房再建法について,著者らの最近の工夫を交えて述べる.
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医学のあゆみ 255巻4号, 277-280 (2015);
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◎顔面神経麻痺に対する治療は,麻痺の原因,麻痺を生じてからの時間などによって方法が激変する.Bell 麻痺やHunt 症候群などによる麻痺は保存的治療が基本となるが,回復が望めない麻痺(非可逆性麻痺)に対しては形成外科的再建術が適応される.その際,麻痺を生じてからまだ日が浅い場合(新鮮麻痺)は残存する表情筋を再利用することができるため,マイクロサージャリーを利用した神経再建術を行う.表情筋が廃用性萎縮を生じた後(陳旧性麻痺)は総合的に治療を行うが,頬部に対しては遊離筋肉移植術などマイクロサージャリーの技術を応用した再建術が行われる.
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医学のあゆみ 255巻4号, 281-284 (2015);
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◎指尖部は,脳の出先である手の機能や整容を考えるとき欠くべからざる部位といえる.挫滅などで指尖部が亡失した症例では,再接着以外の再建が必要となり,さまざまな方法が考案されている.本稿では主として,第一背側中足動脈を茎とする足趾からの組織移植による指尖再建について,技術的にやや困難なshort pedicleを用いた方法を含めて報告する.
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医学のあゆみ 255巻4号, 285-289 (2015);
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◎重度下肢開放骨折は高エネルギー外傷による受傷が多く,骨折部の粉砕や合併する広範囲軟部組織損傷の治療に難渋することが少なくない.本外傷の治療にあたり,初期治療における徹底的なデブリードマン,無理のない計画的な軟部組織再建,骨欠損に対する自家骨移植および血管柄付き骨移植術の適応と適切な骨固定の選択などが,良好な治療結果の獲得のための重要項目である.術後早期の軟部組織再建と確実な骨固定が合併症予防のうえで必要であり,そのためには整形外科,形成外科,麻酔科を含めた施設内の協力的医療環境の構築が重要である.
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医学のあゆみ 255巻4号, 291-296 (2015);
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◎神経再生誘導チューブ(Nerbridge(R);ナーブリッジ(R))は清水らが開発し,東洋紡(株)が製品化したものである1).神経損傷であったり神経腫を切除すると欠損ができ,直接縫合ができない場合に神経再生誘導チューブ(ナーブリッジ(R))を神経の欠損の間に入れて両端を吻合することで神経がつながる.ナーブリッジ(R) は,吸収性縫合糸として臨床に使用されているポリグルコール酸(PGA)で糸を編んで成形した筒状物の外側をコラーゲンでコーティング処理をし,筒内面にはコラーゲンスポンジが充填されている神経チューブである.神経がコラーゲンを足場としながら,欠損した神経の両断端に縫合固定することにより成長・再生し,再接合するための補助を行い,約3 カ月後に神経の再生とともにコラーゲンおよび筒状PGA は分解・吸収される.このナーブリッジ(R) を神経欠損部に使用したところ,痛みがなく,Semmes-Weinstein(SW)テスト後有意に改善した.知覚伝導速度で明らかに改善した症例もみられる.今後,神経損傷で欠損がある症例,神経損傷後のCRPS type 2(「サイドメモ」参照)の患者にも使用できると思われる.
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連載
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補完代替医療とエビデンス 17
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医学のあゆみ 255巻4号, 301-307 (2015);
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◎現代西洋医学において,治療法に関する有効性の検証のゴールドスタンダードは,ランダム化比較試験である.そして近年,補完代替医療に関するランダム化比較試験による研究報告は増加傾向にある.しかし,各種施術や療法を用いたランダム化比較試験を行うにあたっては,補完代替医療特有の問題点も指摘されている.そこで本稿では,補完代替医療における科学的検証の現状と課題について概説する.
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フォーラム
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医学のあゆみ 255巻4号, 309-311 (2015);
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医学のあゆみ 255巻4号, 312-313 (2015);
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医学のあゆみ 255巻4号, 314-317 (2015);
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TOPICS
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生化学・分子生物学
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医学のあゆみ 255巻4号, 297-298 (2015);
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癌・腫瘍学
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医学のあゆみ 255巻4号, 298-299 (2015);
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麻酔科学
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医学のあゆみ 255巻4号, 299-300 (2015);
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