Volume 29,
Issue 12,
2008
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対談
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Therapeutic Research 29巻12号, 1999-2001 (2008);
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Roundtable
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Therapeutic Research 29巻12号, 2003-2015 (2008);
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Therapeutic Research 29巻12号, 2019-2028 (2008);
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Symposium
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第31回埼玉不整脈ペーシング研究会
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一般演題
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Therapeutic Research 29巻12号, 2035-2039 (2008);
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Therapeutic Research 29巻12号, 2040-2043 (2008);
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Therapeutic Research 29巻12号, 2044-2047 (2008);
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Therapeutic Research 29巻12号, 2048-2052 (2008);
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特別講演
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Therapeutic Research 29巻12号, 2053-2060 (2008);
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原著
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Therapeutic Research 29巻12号, 2063-2070 (2008);
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Therapeutic Research 29巻12号, 2071-2077 (2008);
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テルミサルタンなどのアンジオテンシン I I受容体拮抗薬(angiotensin I I receptor blocker:ARB)は,糖尿病性腎症をはじめとする腎疾患の治療薬として広く臨床で使用されている。また,近年プロスタグランジン I2誘導体のベラプロストナトリウム(ベラプロスト)が糸球体腎炎や慢性腎不全などの腎疾患進行抑制に有効であることが明らかにされてきた。本研究では抗糸球体基底膜(GBM)抗体誘発腎炎を原疾患とする腎不全モデルラットを用い,テルミサルタンとベラプロストの併用効果を検討した。腎炎誘発 2 週後に,血清クレアチニンが上昇し慢性腎不全に至ったことを確認したのちに,ラットを対照群,テルミサルタン群,ベラプロスト群,併用群の 4 群に分け,薬剤の投与を開始した。テルミサルタン群およびベラプロスト群の血清クレアチニンは,溶媒のみ投与した対照群に比べて低値を示し,各薬剤が単独投与で腎機能低下抑制効果を有することが示唆された。テルミサルタンとベラプロストの併用投与群ではそれぞれの単独投与群よりさらに病態進行が抑制され,腎炎誘発 6 週後における血清クレアチニン値について,対照群に対して有意な効果がみられた。腎炎誘発 6 週後の腎組織切片においても,併用群ではそれぞれの単独投与群に比べ腎組織障害が改善されていた。以上の結果から,糸球体腎炎を原疾患とする慢性腎不全に対し,テルミサルタンとベラプロストの併用投与がそれぞれの単剤投与よりも強い病態進行抑制効果を有することが示された。
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Source:
Therapeutic Research 29巻12号, 2079-2084 (2008);
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マンガン(Mn)は神経細胞の維持や脳機能には重要な微量金属である。しかし,過剰に摂取されると,中枢神経系(CNS)組織で Mn2+から Mn3+に変換され,oxygen free radical を産生し,ドパミンの酸化などによるβアミロイド蛋白が出現する。その過程でパーキンソン病や認知症が発現することが報告されている。また,わが国では老人性の認知症が多く,この疾患には Mn の関与も考えられることから,ラットをミネラル偏食(低 Ca・Mg)で飼育し,CNS のMn 含有量を測定した。またラットを標準食(A群),低 Ca 食(B 群),低 Ca・Mg 食(C 群),低 Ca・Mg+高 Al 食(D 群)で 90 日間飼育し,エーテル麻酔下で前頭葉皮質,脊髄(頸椎),腎,筋肉,腹部大動脈,第 3 腰椎骨,大oe 骨中間部を採取し,Mn 含有量を放射化分析非破壊法(NAA)で測定した。血清 Ca は A,B 群と比較して C,D 群で有意に低下した(p<0.01)。血清 Mg は A,B 群と比較して C,D 群で有意に低下した(p<0.01)。血清 Al と Zn に食餌による影響は認めなかった。前頭葉皮質でのMn 含有量は A 群≒B群<C 群≒D 群(p<0.05)であり,C,D 群で有意に増加した。その他の軟部組織でミネラル偏食による有意な変化は認めなかった。骨では,D 群は A,B,C 群と比較して p<0.01 で有意に増加した。ミネラル偏食(低 Ca・Mg)では,前頭葉皮質に過剰に Mn が沈着した。この結果は CNS の変性疾患を引き起こす可能性を示唆している。高齢者は Ca・Mg が負のバランスの状態であり,Mn が CNS 内に沈着しやすいことから,Ca・Mg のバランスを保つ必要がある。
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Source:
Therapeutic Research 29巻12号, 2085-2090 (2008);
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アルミニウム(Al)は過剰に中枢神経系(CNS)組織に沈着することで,認知症の誘因になると考えられている。マンガン(Mn)や Al の微量金属が過剰に CNS に沈着する環境であることや生体内のミネラルの異常な条件下により,Alは過剰に沈着しやすくなり,CNS の障害を引き起こす可能性がある。今回の研究では生体に重要なミネラルであるカルシウム(Ca)やマグネシウム(Mg)の低下した条件下でラットを飼育し,CNS 内の Al 含有量について測定した。ラットを標準食,低 Ca 食,低 Ca・Mg 食,低 Ca・Mg+高 Al 食で 90 日間飼育した。その後エーテル麻酔下において,CNS,骨組織を採取し Ca,Mg,Al 含有量を測定した。結果:低 Ca・Mg 食でラットを飼育すると,CNS に障害を及ぼす量の Al は沈着しやすくなる。このような条件はヒトでの加齢による Caおよび Mg の低下と類似する。高齢者に認知症の頻度が高いことの背景には,加齢により Ca・Mg のバランス異常が引き起こされ,その結果Al が過剰に沈着し認知症となることが考えられる。