Volume 24,
Issue 11,
2008
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特集
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もう,しかられない!ドクターコールのタイミングと伝え方〜観察・アセスメント〜
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ブレインナーシング 24巻11号, 1045-1045 (2008);
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ブレインナーシング 24巻11号, 1046-1054 (2008);
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“ 呼びかけても反応がない”,つまり“ 意識障害” を見たときのドクターコールのタイミングと伝え方について考えてみましょう.
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ブレインナーシング 24巻11号, 1055-1060 (2008);
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夜間,交通事故で脳挫傷を負った患者が入院してきました.意識レベルは保たれており保存的に経過観察することになりました.入室後しばらくは頭痛と悪心で苦しそうでしたが,鎮痛薬と制吐薬が投与されてしばらくすると,大きないびきをかいて寝てしまいました.パルスオキシメーターでは酸素投与下でSpO2(動脈血酸素飽和度)は96%です.ドクターコールは94%以下で行うよう指示が出ていましたから,そのまま様子を見ることにしました.しかし,4 時間後にバイタルチェックに行ったときには,呼吸状態が悪化,瞳孔不同も出現しており,慌ててドクターコールすることになりました.
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ブレインナーシング 24巻11号, 1061-1067 (2008);
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①意識などを確認せず,1 つの現象だけでドクターコールしたこと. ②患者の検査,治療の背景を把握していなかったこと.
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ブレインナーシング 24巻11号, 1068-1073 (2008);
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けいれんが見た目にすぐ止まっても,それを繰り返しているのであれば,すでに投与している抗てんかん薬の効果は不十分です.その抗てんかん薬を開始したばかりであれば,有効血中濃度に達していないのかもしれません.静脈投与が可能なフェニトインでも,血中濃度が安定するのに7 日ほどかかります1).よって,抗てんかん薬が投与されていたとしてもけいれんが起こっている場合には,作用持続時間が短くとも即効性のある薬剤を追加投与します.また有効血中濃度に達しているにもかかわらずけいれんを繰り返す場合は,その抗てんかん薬が発作の様式に合っていないことになり,別種の抗てんかん薬の追加投与が必要となります.
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ブレインナーシング 24巻11号, 1074-1079 (2008);
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われわれは日常臨床の場において患者が頭痛を訴えるのをよく耳にします.その多くは対症療法で軽快するのですが,なかには患者の生命を脅かす警告症状として現れるものもあります.この数少ない危険なサインである頭痛を見逃さないことが重要なポイントです.
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ブレインナーシング 24巻11号, 1080-1085 (2008);
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漫画の症例で,医師は小脳出血の増大や急性水頭症の出現に注意しています.とくに小脳病変は急速に頭蓋内圧亢進,脳ヘルニアをきたすため,すみやかな治療方針の決定が必要です.バイタルサインの変化,意識レベルの低下,瞳孔異常を伴うとき,緊急で手術(血腫除去など)を行う可能性が高いため,きちんとした報告が必要です.
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ブレインナーシング 24巻11号, 1086-1092 (2008);
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さて,本章で取り上げるめまいには,大きく分けて末梢性めまいと中枢性めまいがあります.“ めまい” は市中病院では遭遇することの多い症状で,その多くは良性発作性頭位めまい症やメニエール病という前庭機能障害であり,しばしば末梢性めまいと表現されます.炎症やアレルギー,虚血による三半規管の機能障害の結果,発作性に回転性めまいをきたす疾患です.
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ブレインナーシング 24巻11号, 1093-1098 (2008);
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脳神経外科領域での術後観察は,意識レベルのチェックが基本です.この場合,左上肢の麻痺に気付いた担当看護師が慌ててドクターコールをしていますが,コールをする前に,意識レベル,瞳孔所見,顔面および両側上下肢の麻痺を確認して報告することが必要です. 呼びかけに反応して目を開けたからといって,意識が清明であるとは限りません.「左上肢の麻痺があります」では,十分な報告とは言えません.
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巻頭カラー
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あなたがいたから頑張れたVer.2
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ブレインナーシング 24巻11号, 1029-1029 (2008);
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1970 年京都生まれ.2001 年10 月に脳梗塞で倒れ,一時は生死の境をさまよいながらも奇跡的な回復を遂げた.現在は失語症と言語障害,聴覚障害,右手麻痺の回復のためにリハビリを続けながら,絵と詩を描きためては京都の路上で販売している.お天気の土日に京都・四条小橋の上でする「ストリート」で,多くの人々と交流する.
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短い時間で楽しく読める・じっくりわかる 神経解剖ナビゲーション
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ブレインナーシング 24巻11号, 1030-1031 (2008);
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前回まで2 回に分けて後頭蓋窩から出る4 つの下位脳神経:舌咽神経,迷走神経,副神経の頸静脈孔,舌下神経の舌下神経管を図示しました.今回はこれらの神経の支配部位について左に感覚支配部位,右に運動支配部位を描き入れ,1 枚のイラストにまとめましたので,ここで一気に覚えましょう!
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探訪 世界のスカル-ミュージアム
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ブレインナーシング 24巻11号, 1032-1033 (2008);
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この博物館は,ザルツブルク市街から,約60km 南東のハルシュタットという町にあります.そこに行くまでには,家畜が放牧された見渡す限りのグリーンが広がる風景のなか,アルプスの山々に囲まれた道を車で走るので,大変さわやかな気持ちになります.ここは,ザルツカンマーグートという地域でハルシュタット湖に沿ったところにあり,映画“ サウンドオブミュージック”にも出てきます.ハルシュタットは世界遺産の指定を受けている絶景の町でもあります.この博物館の近くには,名前の入った頭蓋骨で有名な納骨堂があります.
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拝見!ちょいわざくふうモノ
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ブレインナーシング 24巻11号, 1034-1034 (2008);
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意識障害や上・下肢麻痺患者の多い病棟の悩みは,転倒・転落のほかに無断外出を防ぐことである.これまで,起き上がりセンサーや徘徊センサーなど使用していたが,コストが高く数に限りがあるため,需要に対して不足しているのが現状であった.また,夜間せん妄状態になる患者も多く,ベッド柵を引き抜かれないよう固定しても柵を乗り越えてしまい,事故につながる危険性の高い事例も多い.
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エッセイ読みもの
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忘れ得ぬナース&ドクター
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ブレインナーシング 24巻11号, 1035-1035 (2008);
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この春,当センターの脳神経外科部長であられた安井敏裕先生が新たな世界へとご活躍の場を移すべく退職されました.私が2002 年春にこの病棟に転勤してきたころ,もちろん先生は部長でしたし,手術手術……でお忙しい合間にも,講演や学会,テレビ出演,さらには公開手術!と,イメージは“ 雲の上” のようなドクターでした.
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脳をくすぐる一冊
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ブレインナーシング 24巻11号, 1099-1099 (2008);
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だれもがかならず過ごしてきた少年時代.どうして子どものころってあんなに楽しかったのでしょうか? それは,理屈抜きの無邪気な発想から生まれる少年の“ オキテ” があったからです.そんな少年時代がこの一冊ではギモン編,オキテ編の2 章に分けて描かれています.
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ドラマ・映画にみる脳の疾患 シネマホスピタル
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ブレインナーシング 24巻11号, 1104-1107 (2008);
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魚の女の子ポニョはある日,海の家から飛び出し,くらげに乗って陸に上がる.そこで出会った少年宗介の優しさに引かれ,宗介を好きになり,人間になろうとする.宗介の傷の血を吸って魔法で人間になる.「ポニョ 宗介 好き」と言葉を発し,手足が飛び出て半魚人になる.
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お勉強
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スッキリ解決!Q&A
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ブレインナーシング 24巻11号, 1044-1044 (2008);
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髄膜腫の手術後の患者がよく夜間にけいれんを起こします.なぜ夜間にけいれんが多いのですか?どのような薬でコントロールするのがよいのでしょうか?
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症例で見る看護計画
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ブレインナーシング 24巻11号, 1113-1123 (2008);
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病棟薬剤師に聞く 脳神経疾患ナースのためのくすりの知識
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ブレインナーシング 24巻11号, 1124-1130 (2008);
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L-dopa(レボドパ) 療法はパーキンソン病において最も有効な治療法です.しかし,L-dopa の長期使用により出てくる症状(ジスキネジア,wearingoff現象)をコントロールすることが重要で,それはとても困難なことです.エンタカポンは日内変動を減らし,症状をコントロールすることが期待されています.
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全国施設情報
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NURSE STATION
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ブレインナーシング 24巻11号, 1036-1039 (2008);
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日本初の脳神経外科の専門病院として開設されたのが1967 年.以来,24 時間救急体制で患者を受け入れ,脳に関係するすべての疾患に対処できる病院として地域の信頼を集めている.2003 年には回復期リハビリテーション病棟を有する中村記念南病院を開院.その間,財団法人北海道脳神経疾患研究所,看護学校を設立し,脳神経疾患と看護に携わる人材を育成している.独立行政法人自動車事故対策機構(NASVA)の療護施設機能委託病床12床も有する.14 床のICU,10 床のNCU,12 床のSCU,24 床の亜急性期病棟,その他一般病棟と南病院,訪問看護ステーションが連携し,シームレスなケアを提供し早期離床に取り組む看護を取材した. (編集部 平野)
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おしえて!全国脳神経疾患病棟 看護のくふう
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ブレインナーシング 24巻11号, 1100-1103 (2008);
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脳神経疾患患者は後遺症を残す場合があり,社会復帰していくには何らかの支援を必要とすることがあります.発症前の生活とは異なり,患者・家族は不安を抱きながらの退院となることが多いため,入院中に試験外泊を促すようにしています. 当病棟では,自宅退院を目指す患者を対象に,外泊中の情報を得るために『外泊チェックリスト』を使用しています(図1).リハビリテーションは入院早期に始め,機能回復やADL 向上に関したメニューが中心です.リハビリテーションを続け,自宅退院が目標となったときに,家屋構造や家族構成,患者の背景などに沿った看護計画を立案し退院指導できるように,具体的な問題を抽出することが求められます.失語症・機能障害がある患者や,高齢の家族からも適切に情報を収集できるようなチェックリストを作成し,看護実践に役立てていることを紹介します.