Volume 19,
Issue 12,
2009
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Techniques & Arts
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私の手術戦略
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脳神経外科速報 19巻12号, 1348-1359 (2009);
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頭蓋底外科に関して,耳鼻科や形成外科の先生方から学んだことはたくさんありますね.耳鼻科の先生からは,頭蓋底の解剖や顔面神経の走行,あるいは副鼻腔が開いたときの処置の仕方などを教わりましたし,形成外科の先生には皮膚の切り方から,骨の外し方と戻し方など,びっくりするようなことをいろいろと学びました.脳外科単独でできる頭蓋底手術もたくさんありますが,やはり頭蓋底外科では,耳鼻科,形成外科も含めたチームを作っておいたほうがいいですね.そのほうが,脳外科単独の手術にも生かされることが多いと思います.(齋藤 清)
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基本をマスター 脳神経外科手術のスタンダード
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脳神経外科速報 19巻12号, 1360-1367 (2009);
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もやもや病(ウィリス動脈輪閉塞症)は両側内頚動脈終末部と周囲の血管が進行性に狭窄・閉塞し,付近に異常血管網の発達を認める原因不明の疾患である.脳虚血発作を呈するもやもや病に対しては血行再建術を行うことにより,一過性脳虚血発作(TIA),脳梗塞のリスク,術後ADL,長期的高次脳機能予後等の改善が得られることが報告されている.本稿では,学童期以降の小児例と成人例を対象とした浅側頭動脈−中大脳動脈(STA-MCA)吻合術と間接血行再建術について,安全で確実な血行再建を行うための基本手技と,留意すべき周術期合併症などについて述べる.
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私のこだわり My Operative Note
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脳神経外科速報 19巻12号, 1368-1371 (2009);
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手術のコツとピットフォール 一流術者のココが知りたい
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脳神経外科速報 19巻12号, 1372-1378 (2009);
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視神経,視交叉近傍髄膜腫の手術治療のゴールは,視機能の改善を目指した腫瘍の完全摘出である.最近増加傾向にある無症候性髄膜腫の多くに対し,wait and see あるいはガンマナイフ等の放射線治療が考慮されるなか,視機能の障害が患者のADL に及ぼす影響は多大であるため,サイズのいかんにかかわらず視神経近傍に発生した髄膜腫は直達摘出手術の適応とされる6).Tuberculumsellae,diaphragm sellae,clinoid,planum sphenoidale等の亜型のいずれもが,初回手術時に適切なアプローチの選択と手術手技で十分な視神経の減圧を行えば,視機能の回復は可能であり,脳外科医にとって視機能改善を目的とする本疾患に対する手術手技の習得は必須事項と言える. ここでは,視機能の温存と改善のために視神経近傍の髄膜腫のアプローチの選択と手術手技に関し,筆者が留意している点に焦点を絞り解説したい.
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ここがポイント! 手術に役立つ局所画像診断
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脳神経外科速報 19巻12号, 1380-1386 (2009);
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側脳室内腫瘍は脳深部に存在し,外科的アプローチや治療の難しい腫瘍群である.側脳室内腫瘍には,脈絡叢やその間質,くも膜など脳室内の組織から発生するもの(脈絡叢乳頭腫・乳頭癌,髄膜腫,転移性脳腫瘍,くも膜.胞など),脳室上衣下細胞や上衣下神経膠細胞など脳室壁から発生するもの(上衣腫・上衣下腫,上衣下巨細胞星細胞腫,中枢性神経細胞腫など),さらに,近傍の脳実質から発生し脳室内に発育するもの(星細胞腫,乏突起膠腫,悪性リンパ腫など)がある.このため,少ない発生頻度ながら病理学的に多様な組織型の腫瘍が発生し,臨床
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Current Knowledge
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図と表で理解する脳血管病理の鑑別診断
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脳神経外科速報 19巻12号, 1396-1397 (2009);
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専門医に求められる最新の知識
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脳神経外科速報 19巻12号, 1406-1413 (2009);
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平成20 年度診療報酬改定で脳卒中に対する「地域連携診療計画管理料」と「地域連携診療計画退院時指導料」の算定が可能となり,全国各地で多くの脳卒中地域連携パスが作成され,運用されている.しかし,その多くは急性期病院から回復期リハビリテーション病棟/維持期施設を経て,在宅復帰までを対象としたものである.香川シームレスケア研究会では2006 年に脳卒中地域連携パスの運用を開始したが,2008年に発症から急性期病院に搬入されるまでを対象とする「病院前・救急」シートと在宅でケアマネジャーが中心となり使用する「在宅
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脳神経外科速報 19巻12号, 1414-1421 (2009);
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抗癌剤投与時のリスクの代表が薬剤の血管外漏出であり,その予防が重要である.われわれは従来より積極的に中心静脈カテーテル留置(central venous catheter:CVC)を行ってきたが,鎖骨下静脈穿刺による気胸や動脈穿刺などのリスクもある.最近,肘静脈から挿入する中心静脈カテーテル,peripherally inserted central venous catheter(PICC)が開発され,穿刺挿入も簡便で合併症の発生が少なく,また患者の不安を軽減できるなどの利点がある.われわれは2009 年3 〜 10 月の8 カ月間に,13 例の脳腫瘍症例に対してPICC を用いた化学療法を施行し計29 回の挿入を行ったが,皮下血腫や感染兆候はなかった.高齢者やCVC を頻回に挿入した既往のある症例以外では,簡便かつ安全に上大静脈への留置が可能であり,今後,脳腫瘍化学療法における,CVC に変わる抗癌剤投与ルートとして,医療安全の面からも急速に普及するものと考えている.
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Current Topic
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脳神経外科速報 19巻12号, 1422-1429 (2009);
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近年,診断法や診断基準,治療法の選択,交通外傷に伴うむち打ち症との関連,硬膜外自家血注入が保険適用になっていないことなど,脳脊髄液減少症について活発に論議されている.さらに不登校の中高生のなかに交通外傷の既往のない脳脊髄液減少症(国際頭痛分類の特発性低髄液圧性頭痛,コード7.2.3 に相当)の患者が多くいることが分かってきた.2007 年5 月31 日に文部科学省(スポーツ・青少年局学校健康教育課)が学校での発生に注意を促す通達(http://www.mext.go.jp/bmenu/houdou/19
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Contribution
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Case Report
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脳神経外科速報 19巻12号, 1430-1434 (2009);
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椎骨脳底動脈系の動脈解離は最近の画像診断の進歩により報告例が増加している.椎骨動脈の解離が脳底動脈に及んだ症例が散見されるが,脳底動脈のみの症例は多くない1,2,7,13,14).しかも今回,解離により急性動脈閉塞で脳幹梗塞をきたすも劇的な変化を示し良好な経過をたどった若年症例を経験したので,文献的考察を加え報告する.
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Original Article
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脳神経外科速報 19巻12号, 1435-1440 (2009);
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近年,慢性腎臓病(chronic kidney disease,以下CKD)という概念が世界中で注目されている.CKDは,透析を含む末期腎不全(end-stage renal disease,以下ESRD)の予備軍としてとらえられている一方で,心血管病(cardiovascular disease,以下CVD)への関与が指摘されている.CKD と脳卒中に関しては,虚血性脳卒中についての報告が多く認められるものの(Table 1),出血性脳卒中についてはいまだ報告は少ない.腎機能障害患者のうちでも,透析患
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Case Report
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脳神経外科速報 19巻12号, 1441-1445 (2009);
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今回われわれは,くも膜下出血で発症し急性期に3D-computed tomographic angiography(3D-CTA)と脳血管撮影(rotational intra-arterial digital angiography:rotational IA-DA)を施行したが出血源を同定できず,repeat 3D-CTA を再検討し左中大脳動脈瘤が描出され開頭クリッピング手術を行い,術中所見で破裂脳動脈瘤と診断,治療した症例を経験したので,文献的考察を加え報告する.
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第19巻総目次
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Source:
脳神経外科速報 19巻12号, 1466-1472 (2009);
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Techniques & Arts
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New How do you Neurosurgical テクニック?
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脳神経外科速報 19巻12号, 1388-1394 (2009);
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