インフェクションコントロール
Volume 24, Issue 8, 2015
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目次
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連載
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連載
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特集 【こうすればうまくいく!サーベイランス活動改善への道】
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<1>総論:サーベイランス開始後に遭遇するさまざまな課題と解決の糸口
24巻8号(2015);View Description Hide Description(1)効果的なサーベイランスを実施するためには、計画、データ収集、分析、フィードバックなどの各場面において、さまざまな困難と課題を乗り越えていく必要がある。(2)データの収集と集計が大変で挫折してしまう場合が多いので、データ収集項目は必要最小限にすることが勧められる。(3)集計方法や解析手法の習得に脅威を感じる必要はない。(4)フィードバックの成否の鍵は、特殊な知識や技術ではなく、聞き手の立場に立った配慮である。 -
<2>分母データ(デバイス使用や手術情報)を収集する 課題と改善への道のり
24巻8号(2015);View Description Hide Description(1)収集項目を関連する部門(職種)で分担することで、データ収集の負担を軽減する。(2)部門ごとに作業を分担することで、各メンバーのデータ収集への責任を自覚させることができる。(3)電子カルテ導入(ベンダー移行)時にシステム改善を行うことで、感染対策担当者のデータ収集作業の負担軽減につながる。 -
<3>分子(感染)を見つける 課題と改善への道のり
24巻8号(2015);View Description Hide Description(1)分子を見つけるためには、分母をしっかりと拾う。(2)自施設の特徴を知り、判定基準を決める。(3)分子を見つけるための改善策を考える。(4)諦めず継続してサーベイランスを実施する。 -
<4>データを集計・解析する 課題と改善への道のり
24巻8号(2015);View Description Hide Description(1)感染管理ソフト、表計算ソフトを活用することで、集計の労力を軽減する。(2)デバイス関連感染サーベイランスで算出した感染率とデバイス使用比を説明できる。(3)手術部位感染サーベイランスで算出した感染率を説明できる。(4)自施設のデータをベースラインデータと比較できる。(5)自施設のデータをベンチマークデータと比較できる。 -
<5>JANISシステムからのフィードバックを活用する 課題と改善への道のり
24巻8号(2015);View Description Hide Description(1)厚生労働省院内感染対策サーベイランス(JANIS)検査部門と全入院患者部門の月報は、自施設内の医療関連感染対策に利用できるよう、提出後48時間以内に作成される。(2)箱ひげ図を用いて全国データと自施設のデータとを比較できるが、一部のデータでは箱ひげ図がつぶれてしまい、自施設の位置が分かりにくくなっており、改善が望まれる。(3)検査部門では各医療機関で実施された薬剤感受性検査結果をもとに耐性菌を判定しているため、遺伝子型を反映した集計(たとえば基質拡張型β-ラクタマーゼ産生大腸菌)を行うことはできない。(4)全入院患者部門では、感染率と耐性率の算出方法が患者・日を用いる算出法と異なっており、注意が必要である。(5)還元情報をさらに有効活用するために、地域ごとの集計や入院患者の特性に配慮した集計データの作成が望まれる。 -
<6>JHAISシステムからのフィードバックを活用する 課題と改善への道のり -デバイス関連感染サーベイランス-
24巻8号(2015);View Description Hide Description(1)サーベイランスの目的を明確にし、継続することが自施設のデータベースとなる。(2)ベンチマーキング結果の活用は、絶対的な指標というより、一つの目安として活用する。(3)サーベイランス結果は、改善できる医療従事者に適切な方法で適切な時期に情報をフィードバックする。 -
<7>院内での情報共有 課題と改善への道のり -医師の立場から-
24巻8号(2015);View Description Hide Description(1)清潔手術のSSI発生率は低いので、有意な結果を得るには多施設サーベイランスが有用である。(2)脊椎SSIは発生すると早期に次のSSIが発生しやすい。(3)準備された術野も落下細菌などで汚染されているので、清潔手術では標準以上の清潔操作を行う。(4)手術室環境を汚染するのは医療従事者であるので、日常的な病棟や外来業務中の手指衛生の遵守が大切である。 -
<8>院内での情報共有 課題と改善への道のり -看護師の立場から-
24巻8号(2015);View Description Hide Description(1)中規模病院の少ないリソースから、情報の記載漏れを最小限にするための工夫をする。(2)当該部署のスタッフにサーベイランス結果を定期的にフィードバックすることは現場の意識向上につながる。(3)サーベイランス結果を踏まえ、感染率増加がみられた場合には原因を調査し、必要な感染予防策を継続的に講じる必要がある。
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【感染領域のベテラン記者が発信! お役立ち情報掲示板】 「患者はのむが医者はのまない薬」の話って本当!?/【今月の一冊】
24巻8号(2015);View Description Hide Description
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ICTレベルアップ特集 【記述疫学をマスターしよう!】
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<1>記述疫学とは
24巻8号(2015);View Description Hide Description(1)記述疫学は起きている事象の全体像を「見える化」するツールである。(2)記述疫学により、リスクを「見える化」することができる。(3)記述疫学により、「時・場所・人」のコンポーネントに着眼し、見ている集団の特徴や偏りを説明することができる。 -
<2>ラインリストをつくる-自分自身でつくることができるために-
24巻8号(2015);View Description Hide Description(1)ラインリストの項目は、実地疫学の基本となる要素である「時・場所・人」に関する項目を基本とし、その後の解析を意識しながら項目を作成する。可能であれば、事前にどのような項目を調査するかに関して調査チームで議論できるとよい。(2)ラインリストは、1セルに1項目のみ記入する。(3)データ消失を避けるために、ラインリストは別の名前で定期的に保存する。(4)ラインリスト作成後、可能ならダブルチェックの後に流行曲線やマップ作成にとりかかる。 -
<3>流行曲線を描く
24巻8号(2015);View Description Hide Description(1)流行曲線は、アウトブレイクにおける症例発生状況を視覚的に把握しやすくするためのツールである。(2)流行曲線により、症例発生の時間的推移と規模、感染拡大の要因、曝露時期などについての情報が得られる。(3)流行曲線には時間の要素だけでなく、人や場所の要素も載せることができる。 -
<4>マップをつくる
24巻8号(2015);View Description Hide Description(1)マップ(地図情報)は記述疫学の基本ツールの一つである。(2)「場所」の表現にはマップがもっとも適している。(3)「時」「人」の情報を工夫して盛り込むことで、効果的なマップを作ることができる。
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その他
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取材
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第30回 日本環境感染学会総会・学術集会
24巻8号(2015);View Description Hide Description2015年2月20 ~ 21日、神戸国際展示場・神戸国際会議場・神戸ポートピアホテルにて、第30回 日本環境感染学会総会・学術集会が開催された。総会長は荒川創一先生(神戸大学医学部附属病院)。メインテーマは「感染制御のさらなる推進-教育・啓発・人材育成-」とし、約7,500名の参加者が来場した。各会場では活発な議論が展開された。今回はそのプログラムの一部をレポートする。
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