インフェクションコントロール
Volume 27, Issue 6, 2018
Volumes & issues:
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目次
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連載
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速報
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REPORT
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【Discover Local and Global】 世界に飛び出そう! 感染管理認定看護師のベトナム活動レポート
27巻6号(2018);View Description Hide Description
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Main特集 【即決できないルール 隣の施設はどうしてる? 職業感染対策の異論! 反論! インフェ流オブジェクション! -ワクチン接種、予防内服、就労制限など…-】
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即決できないルール 隣の施設はどうしてる? 職業感染対策の異論! 反論! インフェ流オブジェクション! -ワクチン接種、予防内服、就労制限など…-
27巻6号(2018);View Description Hide Description -
<1>職業感染の「賛否両論」はどうして起こる?
27巻6号(2018);View Description Hide Description・医 療従事者の健康管理は、ひいては本人のみならず患者にとっての安心・安全につな がる。 ・ 麻疹・風疹・流行性耳下腺炎・水痘の予防接種や抗体価検査や結核菌抗原特異的イン ターフェロン-γ遊離検査(IGRA)の実施とその費用負担の区分,伝播しやすい感染 症患者との曝露後の化学予防策や曝露者に対する就業規制などについて、さまざまな 視点から解説した。 -
<2>麻疹・水痘・風疹・流行性耳下腺炎のワクチン費用は自己負担? 病院負担?
27巻6号(2018);View Description Hide Description・患者と職員をVPD(vaccine preventable disease)から守る必要がある。 ・ 日本における流行性ウイルス疾患に対する小児期の定期ワクチン接種スケジュールは、 先進国のなかでも非常に遅れている背景がある。 ・2015年、日本は麻疹排除国に認定された。 ・ 「医療関係者のためのワクチンガイドライン」1)を参考に、ワクチンプログラムを策 定する必要がある。 ・ 流行性ウイルス疾患の抗体価検査、ワクチン接種の費用負担については、患者の安全 や職員の職業感染対策の観点と、ワクチン接種率向上の目的から考える必要がある。 ・流行性ウイルス疾患におけるPVF とSVFについては、未解決の問題である。 -
<3>投与する? しない? インフルエンザの予防投与
27巻6号(2018);View Description Hide Description・イ ンフルエンザの薬剤による対策のなかで最も重要なものはワクチン接種であるが、 その発症予防効果は十分ではない。 ・イ ンフルエンザに曝露後の、ノイラミニダーゼ阻害薬の予防投与によるインフルエン ザ発症予防効果は近年の研究により証明されている。 ・ 日本ではオセルタミビル、ザナミビル、ラニナミビルが予防投与に使用可能である。 それぞれ使用法が異なるので注意が必要である。 ・近 年のガイドラインなどは、インフルエンザ重症化・合併症のハイリスク群保護やア ウトブレイク制圧のために、早期からの積極的な予防投与を推奨している。 ・ 予防投与が必要と判断されたら、できるだけ早期に開始する。開始後、発熱などがみ られた場合はただちに予防投与から治療投与へ切り替える。 ・予防投与は自費診療の扱いとなるので、その運用は施設ごとの取り決めが必要である。 -
<4>日常的な職員の結核対策 平常時のIGRAはいつ・誰に・どこまでしている?
27巻6号(2018);View Description Hide Description・ 日本の結核罹患率は減少傾向にあるが、多くの先進国に比べていまだに高い1)。病院 や高齢者施設における集団感染もたびたび報告されており、医療従事者の結核発病リ スクは一般人口に比べて高い傾向にある。医療従事者は「患者から感染するリスク」 と「患者に感染を拡大させるリスク」をもつため、結核の早期発見のための健康診断 とその結果に基づいた適切な事後措置は重要である。 ・平 時の医療従事者における結核早期発見の対策の一つとして、採用時の健康診断の際 にインターフェロン-γ遊離試験(IGRA)を実施することが推奨されている3-5)。すで に勤務している医療従事者に対しても、IGRAを実施してベースラインを記録してお くことが望ましい。また、特に結核患者と常時接触する部署の医療従事者には、採用 後も定期的なIGRAの実施が勧められている。 ・ 医療従事者に対する採用時や定期のIGRA施行は、費用負担の問題もあり、医療施設 によってその実施状況はさまざまである。採用時や定期のIGRA施行が困難な医療施 設においては、特に結核患者と接触する機会の多い医療従事者を優先的に、検査を実 施することが推奨される。 -
<5>ノロウイルス感染症の職場復帰、いつからOK?
27巻6号(2018);View Description Hide Description・ノ ロウイルスによる感染症は、ウイルスのもつ感染性や微生物学的および免疫学的な 特徴により、直接または間接接触感染、飛沫感染の経路をとり、容易に集団感染を起 こしやすく、特に冬季の流行期には留意すべき感染症である。 ・職 員の発生時にはおよそ学校保健安全法に準拠した就業制限の期間と復帰のめどを立 てるが、発症者本人の体調に応じて復帰をさせざるを得ないのが現状であり、発症者 本人は元より管理者も含め、当事者意識をもって、手指衛生や環境整備などの感染対 策を実施する必要がある。 ・ 感染症の流行期には症候群サーベイランス(特定の症状〔発熱、呼吸器症状、下痢、 嘔吐、発疹〕を対象とする)や有症状時の早期報告など、“職場内での感染症発症者 の連鎖”を早期に断つための体制を周知・維持する必要がある。 -
<6>special column 躊躇しないで! 職業感染発生のインパクト
27巻6号(2018);View Description Hide Description・医 療従事者自身が感染症を発症すると、その感染者の加療・静養が必要であるのは当 然のことながら、罹患中に出勤した場合の職場における医療従事者間の感染の伝播や、 医療従事者から患者への感染の伝播のリスクが問題となることから、就業制限が必要 となる。 ・特 に流行性感染症の集団発生事例は、多くの医療機関で報告されているが、どの医療 機関でも遭遇し得る。流行性感染症を発症した場合には、感染し得る期間と潜伏期間 を考慮し、治療薬や予防薬がある場合には、積極的に投与を検討することが必要にな るが、医療機関によって対応は異なる。初動の遅れを回避し、対応策を周知徹底する ためには、事前にマニュアルを整備しておくことも役に立つ。初発例を見逃さないた めには、流行性感染症の疫学情報を把握しておくこと、職員の有症状者が容易に報告 しやすい環境を整えることが重要である。また集団発生を防止するためには、ワクチ ンで予防できる疾患のワクチン接種をあらかじめ接種しておくこと、流行性感染症の 早期発見・早期対応をすることが有用である。
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Journal in Journal
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【Special Current Review】 医療安全と感染制御を「ふるまい」から考える
27巻6号(2018);View Description Hide Description・ 人間の本性は変えることができないかも知れな いが、“ 人のふり見て我がふり直せ”というこ とわざにあるとおり、「ふるまい」はノンテク ニカルスキルとして変えることができる。 ・ 多数の人間のふるまいは、組織の文化となり、 国民文化の影響を受ける。 ・ 感染制御に関するふるまいでは、手指衛生に対 するリスクファクターとして、医師・看護補助 者・男性・集中治療部勤務などがあげられてい る。 ・ 感染制御は組織行動であるので、個々の医療従 事者がノンテクニカルスキルの重要性に気づき、 安全意識を育んでいく必要がある。 -
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Advanced & Focus特集 【行政との連携も再確認! すぐに使える! 結核対応 はやわかり】
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<1>ICTが知っておきたい 結核のキホンと最新情報
27巻6号(2018);View Description Hide Description日本の結核は漸減しているが、高齢者の結核患者数はいまだに多く、また外国人 が20歳代結核患者数の過半数を占めている。結核のキホンは、結核をいたずらに恐 れるのではなく、結核の病状や検査を知り、適切な院内対応を実施できるように準 備することである。 -
<2>日ごろの準備が大事! ICTが行う結核対応の整備と職員への指導
27巻6号(2018);View Description Hide Description高齢者の肺結核は症状が乏しく、肺炎や心不全などの心肺疾患に隠れて、発見が 遅れるケースも多い。当院においても肺結核患者の発見の遅れから、複数の職員へ 感染した事例を経験し、結核の持ち込み防止、早期発見、早期対応のための体制整 備の重要性を実感した。作成されたマニュアルが「絵に描いた餅」にならないように、 実践可能な体制作りが必要である。 -
<3>結核患者発生! 行政との連携 はやわかり
27巻6号(2018);View Description Hide Description結核は、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」(以下、感 染症法)において保健所への届出が必要な疾患である。また、院内で結核が発生す ると、接触者健診が必要な場合があり、接触者健診の範囲・時期・方法などについ ては、保健所と協議していかなければいけない。 結核発生に伴い、保健所との連携が必要となる。感染対策チーム(ICT)は保健所 の連絡窓口になることが多いため、日ごろから保健所の担当者と顔の見える関係を 築くことが大切である。
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【Discover Local and Global】 第29回日本臨床微生物学会総会・学術集会 professional SCOPE
27巻6号(2018);View Description Hide Description
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【“相談できる人がいない”あなたのためのサーベイランス個人相談室】 胸部X線写真の評価について迷っています!
27巻6号(2018);View Description Hide Description -
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その他
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Campanio!
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【講演会・院内勉強会・健康教室で使える心をつかむ!アイスブレイク超入門】 参加者同士のアイスブレイク-アンケート利用編-
27巻6号(2018);View Description Hide Description -
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【グローバルな舞台で看護をリードする!Future Global Leadership in Healthcare Project活動レポート】 国際機関で働くには- SDGs 時代を見据えて-
27巻6号(2018);View Description Hide Description -
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【ブックコンシェルジュが選ぶ おすすめの一冊】『がんばっぺ までいな村』 /【ホッと一息・グッと至福の一杯 My favorite sake】 しぼりたて原酒(千年一酒造、兵庫県・淡路島)
27巻6号(2018);View Description Hide Description
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